暗くなった施設内を歩いていると、ラビットとスナイパーを見付けた。

「チコリ!」
「二人共大丈夫だった?殴られたりしてない?」
「それは平気、ビニールシートとバスタオル降って来ただけだし。」
「今残ってるのはクラムとハレルヤとグリフォンか。」

三人で話しているとそこに何やら言い争う声が近付いて来た。

「だから今持ってない。」
「勝手に取り上げたくせに粗末に扱わないで下さいよ!」
「あー、もう煩い。」
「あ…れ…チコリさん!それにラビットさんも!」
「ちょ、俺は…?」
「スナイパーさんも。」

そう言えばさっきブレイクのコールがあったっけ…って事はグリフォン=ウサギさんの線は無し、残ってる候補はトカゲ、ヤマネの二人だけど…。

「ねぇ、帽子屋さん、グリフォンって誰か判らないの?」
「聞いてないな。幹部しか知らない筈だ。」
「うーん…ちょっとグリフォン出てから誰に会ったか書き出してみてくれない?」
「鳳仙花達も呼んだ方が良いな。」

バラバラに散っていた人達を呼び集めて、地面にそれぞれの行動と覚えている限りの時間帯を書き出して行く。

「え?!トカゲさんプレート持ってないの?!」
「そもそもトカゲがグリフォンだと不公平だろう。」
「だな、花壇有利過ぎになる。」
「何でよ?」
「兄貴だから。」
「ハァ?!何それ?!…え?!じゃあ、あの気っ色悪いメールとかトカゲが…?!」
「あ、そうじゃ無くて、えっと…。」

花壇からいきなりヘビーな話を聞かされて私達は正直ちょっと引いていた。だけどその話を踏まえると確かにトカゲさんは『Treasure』に花壇を選ぶのは明白、となると…。

「あれ?『アリエッタ』は?」
「え?」
「あ、私野外ステージで会いましたけど。『シャルロット』のプレート渡されて
 ブレイクして欲しいって…。」
「でも彼女のプレートって十中八九『シャルロット』が持ってるわよね?何で
 無事なの?他に持ってる人居ないわよね?」
「つまり『アリエッタ』のプレートを持って動き回ってるのがグリフォンって
 事だろ。」
「……………………………………………………。」

私達は一緒に居るであろうクラムとハレルヤに電話を掛けた。グリフォンの正体と、そのプレートの持ち主を伝える為に。

「何で二人共電話繋がらない訳?!」
「充電切れたんじゃねぇ?」
「どうするのよ~あの二人が正体判んなかったら勝てないじゃない…!」

――カァー!カァー!

「わぁあ?!カラス!!」
「知らせれば良いのか?」
「おおー!その手が!」
「ねぇ、皆、ちょっと提案なんだけど。」

ニヤリと笑った門番ディーは全員に話し始めた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

DollsGame-129.蛇結茨-

つまりそう言う事

閲覧数:124

投稿日:2010/09/22 00:34:34

文字数:1,113文字

カテゴリ:小説

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  • 帝唖

    帝唖

    ご意見・ご感想

    あーあ、ばれちゃった・・・
    ディーの策略がなんかすごそうな予感!

    2010/09/22 01:29:20

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