今年もやってきました
私の大好きな季節 夏
浴衣着て 花火して
蝉が煩い中 楽しむのです

でも 時が過ぎるに連れ
ある朝起きて フッと思うのです
そういえば 最近
蝉が少し静かになったなと

蝉よ お願い 鳴き続けて
ずっと 鳴くのを止めないで
アナタが鳴かなくなったら
それを 意味するのは…

今年もやってきました
夏の終わりの冷たい 風
外に出て 肌寒いなと感じ
凄く 切なくなるのです

私の前 錯乱し辺りを飛び回る
一匹の蝉
自分が何処を飛んでいるのかも
分からないようで
最後の力を振り絞り
木に突進した
蝉は落下し 動かなくなる
自分の役目を果たし
あの世へ逝く 瞬間だった

でも この光景 何処かで見た
遠い昔 見たような
記憶が戻った瞬間
目からは涙が溢れ出す

そうだった 20年前
私ここで こんな光景を見て

死んだんだっけな

蝉よ お願い 鳴き続けて
ずっと 鳴くのを止めないで
アナタが鳴かなくなったら
それを 意味するのは…

蝉よ お願い 鳴き続けて
ずっと 鳴くのを止めないで
アナタが鳴かなくなったら
それを 意味するのは
楽しかった 夏の日々の終わり

嫌だ お願い 生き続けて
夏を終わらせないで
寂しいよ 悲しいよ
そんな私の叫び声は
周りにいる どの人にも届かない

私の耳に聞こえるは
美しく切ない 鈴の音
零れ落ちる一粒の涙とともに
私は消えた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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あの夏の蝉は帰ってこない

自分が生きていた楽しかった頃の夏を
いつまでも生きたいと願った少女のお話

そんな少女の願いは、鈴虫の鳴き声と共に消えた

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投稿日:2012/08/27 01:07:58

文字数:599文字

カテゴリ:歌詞

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