[A]
窓の外には雪が積もり始め
薪の火が揺れる誰も訪れることなく

[B]
静けさだけが染み込む過ぎ去った理想

[S]
白く染まった世界には道は見えなくて
君は足跡一つも残さずに
肌を刺す寒さが僕の心を急かす
ここには何の救いもないと

[A]
遠くに見える景色の向こうに
追い求め続けた答えは見つかるだろうか

[B]
眩しさに目を細め空に時雨虹

[S]
まるで僕が世界に置きざりみたいだ
ひとり別世界へ誘うかのように
光纏う君が優しく微笑んだ
流す涙はもう枯れていた

[C]
僕だけに見えていたもの
儚くも美しきもの
掌の雪と一緒に溶けた

[LS]
白く染まった世界には君は見えなくて
時は未来を残さずかき消して
前に進むしかない過去に思い出置いて
さよなら愛した人儚き夢よ
僕はまた旅に出るとするよ