雲でもできそうな湿気の
満員電車から飛び出して

最寄り駅の改札出たら
いつものコンビニへ向かう

今日は家に誰もいないから
静かな夜を過ごせるだろう

別に寂しくなんてないけれど
ちょっと静かなのは嫌かな

まばらな街頭の先に
孤立するように光ってる

コンビニで少し良さげな
弁当を買って帰るよ

今日も１日がんばりました
ハナマルをつけてやれるのは僕だけ

枯れた木の側
また通り過ぎる帰り道

また同じ時間に朝起きて
また同じ場所に向かうこと

寝る前に考えて
ああ、今日も眠れない

特売とかどうでもいいや
今の腹を満たせればそれで

さっさと寝たいんだよ今日は
もう足がサボり始めたよ

身体に少し良さそうな
品を選んで店を出る

また、同じ道を
輪廻のように通るよ

売れ残りのコイツのよう
僕は今も隅っこで立っている

廃棄処分か
こうしてられねぇよな

誰かに手にとってもらえる
ことを待ってるだけじゃ意味ねぇ

もう自分からだよ
僕は生きてるんだから

食べ終えた弁当は
役を終えてゴミ箱

ありがとうごちそうさま
また世話になるよ次の君には
やっぱり僕は思うんだ
粗末なものこそ大切に
僕がそうだからかな？
涙が止まらねぇや

今までのガラクタの上で
やっと僕ら立ててるんだから

ここまでの失敗など
大切にしてしまっておこう

コンビニ弁当を今日も買うよ
これは昨日買ったものと同じだ

今日は帰ってから
何をしようかって

暗い夜道を歩んで
考えるんだよ