夜が迎えに来て
また一日僕は歳をとった
何故か眠れずに
寝静まるベッドをそっと抜け出した

誰もいない市街地は
呼吸さえも忘れたかのようで
雲間からの月明かり
一人ぼっちの僕を見守る

君と遊んだ川
埋め立てられて今はもう無いんだ
今は工場になって
思い出はふっと消えたんだ

遠くに見える煙突が
白煙で月明かりを遮った
こんな風にしてぼんやりと
でも確かに姿を変えていった

もし全てが変わるのなら
僕だけでも覚えててあげたい
誰もみんな過ぎ去る中
存在した証を認めたい

公園の丘からは
君の家の屋根が見えたんだ
今はその場所に
君の家族は住んでいないんだ

生まれた日から誰しもが
終わりに向かって歩いて行くから
社交辞令も間に受けて
鼻歌でも歌って行こうよ

今夜はとても気分がいいなあ
起きてるのに夢を見てるみたい
星々も歌ってくれるから
苦しんだ日々もまるで嘘みたい

誰もが忘れ去ったとき
二度目の死が訪れるのならば
僕は記憶に刻みたいんだ
時が尽きるまで君を守りたい

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ありえないほど近い

閲覧数:182

投稿日:2022/05/03 01:13:16

文字数:441文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました