何やらいろいろとぐだぐだしていた頃に書いたものです。
KAITO視点。
『好きです』
何度そう言っても、あの人はうなずいて笑うだけで。
『ありがとう。私もKAITOが好き』
そう言って抱きしめてくれる。でも足りない。あなたにとって俺は、ただ歌うだけの人形なのでしょう?
あなたは優しい。人にも、人でないものにも。それゆえに苦しい。
この感情はプログラムされたものかもしれない。でも、俺があなたが好きなことに偽りはない。人の手で造られた感情だけど、苦しいほどにあなたが欲しい。
そう、プログラムされたものだ。俺にとっての一番の人間。そうプログラミングされた目の前の人。俺の言葉を信じてはいるけど、受け入れてはくれるけど。
感情に優劣はない。人間だって異性を求めるのは、自らの子孫を遺せという本能という名のプログラムではないのか。それが俺の場合、人の手で目の前の人を愛するようにプログラムされた。ただそれだけの話。
なのに、あの人は。
俺がアンドロイドでなければ良かったのか。人間なら、どこかで逢って惹かれたなら、あの人は俺の言葉を心の底から信じて、俺を愛してくれただろうか。
あなたの機械的な声が好き。かすかにするグリスの匂いも。人ではありえないほどに完璧な立ち振る舞いも。
耳元でささやかれた言葉が脳裏に蘇る。それは俺がアンドロイド故の個性。それを愛して愛でる彼の人は、それでももっと贅沢に貪欲に、それ以上を望む。
『マスター。好きです』
『ありがとう。私もあなたが好き』
言葉はただ紡がれるのみ。平行線のまま、あなたは俺に、俺が出来る以上のことを求める。
決して俺が応えることのできないことを。
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