眸の奥の光は、まるで檸檬曹達水の瓶の中にある
硝子の珠の様なモノ。

――不思議、で、溢れた光。

深い杜の中、冷たい空から差し込んだ陽射し
暖かな陽溜まりの様な彼女 不思議な存在。

銀縁眼鏡の鏡面の向こうでは
何が見えてる?

「私の中には華が咲いてるの。風がそよぐと音楽を流すの」

彼女が付けた名前――交響曲華
葵の様な 「碧い、華」

彼女は洋琴を弾く真似をして、クスリと笑って

「私ね、音楽しか無いの。絵描きには絵しか無い様に。
でもね、私には音楽がいつも胸の中で流れてる。
交響曲華が心に咲いてるから、生きるコトが出来るの」

僕にも咲いてるでしょうか? 葵の様な「碧い、華」が

或る日、僕は画布に描いた――

一面に広がる「碧い、華」。
そして、真ン中で佇む彼女。

描き終えた時に思った――

 喩え、僕に咲いてたとしても、僕は彼女ほど強くはない。
 知識と小手先の板挟みで、迷いが生じてゐるから。

若しも、右眼と引き換えに凡てを識るコトが出来たとしても、
彼女は其れを拒むでしょう。

「識るコトより、感じるコトが大事」 だとか云って――

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

碧い、華。

自作曲用の歌詞です。詳細は曲の説明をご参照いただけたらと思います。

曲はこちら→http://piapro.jp/t/MIbE

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投稿日:2016/04/10 23:45:42

文字数:482文字

カテゴリ:歌詞

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