今日は金曜日。明日からお休みだ。
「・・・♪」
僕、カイトは、リビングでピノが入った箱のひたを開けて中身を見て、
「・・・あっ!?」
箱の中に入っているピノピックの番号が
「・・・・19」
その数字は僕の年齢だからだっ!
「・・・何この偶然」
そういえば、今日一日を思い返すとなんだか良いことばっかりな気がして、口元がほころんだ。
「・・・・おや」
「・・・・」
ピノを食べていると、誰かがリビングに来たようだった。
顔を上げる。
「・・・ミク」
「珍しいね。・・・いつもならいないのに」
ミクの苦笑がなんか儚げに思えて胸がキュンとした。
時刻は午後9時ジャスト。いつもなら僕は自分の部屋にいる時間だ。
「今日は、アイスが食べたくて・・・ね?」
「そうねんだ」
僕が言うとミクは笑った。
「何か、おかしいの?」
「ううん、別に・・・。ただカイトってこんなにかわいかったっけって、思っただけ・・・」
何気なく言った悪意の欠片もない一言が僕に違和感を与えた。
こんなに、かわいかったっけって・・・思っただけ・・・?
・・・こんなに・・・かわいかった・・・っけって・・・。
僕は13才から前の記憶がない。・・・思い出そうとするけれど、思い出せない。
ま、別に思い出せなくても、生活していけるからそんなに困らないけれど・・・。
・・・それでも。
思い出せるものなら、思い出したい。それで、例え傷つけられても・・・だ。
「・・・どうしたの?アイス溶けかけてるよ?」
はっと我に現実に戻った僕は、心配顔でミクが僕の顔を覗き込んでいることに気づいた。
「・・・何でもないよ、ミク。ちょっと考えていたんだ」
「・・・・・何を?」
・・・これにはちょっと答えづらいので、
「ミクのこと」
と、言ってみることにした。すると、
「・・・・え」
ミクの頬がみるみるうちに染まっていくのが分かった。
「・・・・悪いかな?」
僕が首をかしげてみると、ミクは
「べっ別に・・・。なんでもないっ!カイト、おやすみっ!!」
と、慌てふためいてリビングから走って行った。
「あちゃあ・・・あとで、アカイト君に殺されるかも・・・・」
僕は独りぼやいてアイスを口に運んだ。
アイスは冷たくて、おいしくて、そしてーー・・・
・・・甘かった。
END
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