飾り気ない　憧憬と
蹄鉄が　夜を駆け抜ける
仮初めでも　着飾った
わたしの鼓動も　加速する

暗闇が　ゆらゆら
揺蕩い　ほどけて
眩しい　世界で
目が眩む

24時の鐘が　鳴ってしまったら
時間は　止まるから
時計の針が　上がりきるまでは
ここで　踊り続けるから
最初で　最後の　ワルツを

釣りあわない　ドレスから
ドレープが　掻き立ててくるダンスホール
舞い上がり　擦りあった
シルクのサテンも　騒ぎ出す

歯車が　ぐらぐら
軋み　綻んで
ベルベットに　1秒が
溶けてゆく

24時の鐘が　鳴ってしまっても
この手を　繋いでて
時計の針も　ライン・オブ・ダンスなら
ここで　刻み続けるから
秒針と　重ねる　ステップ

24時の鐘が　鳴ってしまうから
ここでもう　さようなら
急いで階段を　駆けおりるわ
跳ねあがる　光が揺れて
靴と　針が　おちたの

24時の鐘が　鳴った世界は
ぼやけて　見えるから
自分が　どんな表情で見上げてるかも
甘い　あなたの時間だけが
わたしと　世界を　繋ぐから

動きはじめた　この世界と