「雑貨に詳しい、テトが売場にいないと、お客さんも減るよね」
テッドさんは、メガネを指で押さえながら言った。

ここは、テトさんのお店、北欧雑貨の「つんでれ」。
店の小さなカフェ・テーブルで、テトさんと兄のテッドさんが話していた。

●「つんでれ」が、本格的なカフェに

オーナーのテトさんと、スタッフのデフォ子さん、モモちゃんの3人で、
まかなってきたお店の「つんでれ」。
でも最近、テトさんは自分のアクセサリー・ブランドの仕事が忙しくなった。
デフォ子さんも、自分の事務所をつくる準備に、追われている。

「モモちゃんが一人で頑張っているけど、一人で雑貨の販売と、カフェの応対をするのは、大変なのよ」
テトさんが言う。

「新しいバイトを入れれば?」
テッドさんの提案に、テトさんは指を立てる。
「そこなのよ。北欧の雑貨って、いろいろ知識が要るから、普通のアルバイトじゃ難しいの」

考え込むテッドさんに、テトさんが言った。
「私、思い切って、お店のカフェ・コーナーを、大きくしようと思うの」

●「カフェ・つんでれ」スタート

「つまり、雑貨店・つんでれでなく、カフェ・つんでれにするわけだね」
テッドさんは聞いた。
「そうなの。それなら、普通のアルバイトの子も、雇えるしね」
テトさんは、コーヒーを飲みながらうなずいた。

「この間、モモちゃんに相談したの。彼女、今、この店と他の店の掛けもちのバイトをしてるけど」
テトさんは、テッドさんの目を見て言った。
「彼女に、このお店の、カフェ店長になってもらおうと思ってるの」
「なるほど」
テッドさんもコーヒーを飲む。
ちなみにこれは、ルコ坊のレシピで淹れる、お客に評判のコーヒーだ。

●おいしいカレーも店のメニュ-に

「彼女は、なんて言ってるの?」
「モモちゃんは、ちょっと迷ってたけど、やってみるっていってくれたわ」
「そうか。カフェ・つんでれの誕生だね!」

「それでね、いま、おいしいカレーを作れる料理専門の人をみつけたのよ」
「カレー?」
「その人と話がまとまれば、カレーも本格的にやりたいと思って」

「なるほど、いいかも知れないね」
テッドさんはうなずいた。
「おいしいカレーに、ルコ坊の人気のコーヒーか」

2人は、ふと気づいて、同時に言った。
「デフォ子さんの、ソーダ入りコーヒーは、ダメだね」(笑)(⌒▽⌒)ノ_彡☆

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

玩具屋カイくんの販売日誌 (39) テトさんたちのカフェ

北欧の雑貨と、カレー。ミス・マッチング?
でも“バイキング・カレー”というチェーン店も、あったような...(笑)

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投稿日:2010/01/02 09:34:53

文字数:997文字

カテゴリ:小説

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