今宵は十三夜、全てが満たされぬ夜
私の胸中と重なるなどとは言わないが
飢えや渇きに嘘はつけぬ
漆黒のビロードは揺れる
闇の中黒髪の獲物が魅惑的な香りを振りまく
そう、無防備に

天罰の刻がやって来た、悔い改めよ

明ける事を忘れたように闇は広がる
何もかもを曝されてただ苦しみ叫ぶがいい
永遠に救いなどは有りはしないから

愚かな儀式の中思い出すのは私の罪
赤い瞳のままでお前に一言問おう
夜明けのその色を
明ける事を亡くした私の苦悩
明日も未来も変わらずにただ惨劇は繰返す
高く屋根の上から私を見下ろす黒猫
今夜の惨劇を見つめ密かに口角を吊り上げた

涙を涸らした瞳で流したものは
黒猫は呆れて消えた

愚かな儀式の中思い出すのは私の罪
赤い瞳のままでお前に一言問おう
夜明けのその色を
明ける事を亡くした私の苦悩
明日も未来も変わらずにただ惨劇は繰返す

腐れた儀式の中滲み出すのは躊躇の音
黒い瞳のままのお前に一言吐こう
私のその旨を
明ける事を亡くした連鎖よ終われ
明日も未来も変われずにただ惨劇を恨みつつ

望まぬ儀式の中取り戻すのは私の過去
濡れた瞳のままの私がお前に乞おう
このまま眠らせて
明ける空と燃え出す私の身体
明日と未来を手に入れて今灰と朽ち笑おう