■Shadow■

「帰れないの」
と少女は云った
「道に迷ったの、」
と訊くと首を横に振って
「星が無いから」
と答えて指さすと
「帰れないの」
呟いて夜空を見上げた

確かに其処に
星明かりは見えない

「きっと星泥棒が
盗っていったんだよ」
と云っても少女は
「帰れないの」
と繰り返すばかり

観念したように
溜息を一つ零して
シルクハットを片手で
ちょいと持ち上げる
見上げると夜空には
星が戻っていた

「これでいいかい、」
問い掛けると
目の前に居た少女は
既に居なくなっていた
「やれやれ、ちゃんと
帰る事が出来たようだ」
星明かりが照らす夜空
地面には影が出来ていたが
男の姿はもう何処にも無かった

2006年1月15日日曜日

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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Shadow

閲覧数:41

投稿日:2009/03/29 22:38:44

文字数:324文字

カテゴリ:歌詞

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