はらりはらり永久の月
さめざめ五月雨咲き乱れ

一片と落ちる椿を
重ねては少し微睡んだ
黄昏に手を惹かれては
萎びた簪を尋ねましょう

白い首筋を彩る言葉を
知らぬ随に舞い散れば華
ふいに躓いた小石の隙間から
覗いたのは朧月
知ることなかれ

はらりはらり永久の月
さめざめ五月雨咲き乱れ
赤い紐を結い呪う指で
交わした契りだけ遠ざかる

足音さえ隠す鬼灯
背中合わせで涙を隠した
伏せた睫毛の果敢ない願い
嗄れたこの声で叶えましょう

嘆く青葉も滲む桜も
痛むこの身もああ狂い咲き
希うことを赦されないのなら
君の腕で眠りましょう
どうか泣かないで

恋し君に永久はなく
一夜他人の夜は隠恋慕
空蝉にゆらり触れうるのなら
紅をのせていざ口づけを

夢の終わりに綴る一文
あの日のことは忘れてしまって

狐火に焦がされたのは
強かに散る徒花

はらりはらり永久の月
さめざめ五月雨咲き乱れ
君の名を呼んだ丑三つの時
遥か燃えあがる茜空

愛し君は永久に泣く
一夜他人の夜に隠恋慕
空蝉に一度触れうるのなら
私の名前は呼ばないで

誑かしたと嘯いたまま
伸ばすこの手も届きはしない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

狐火と宵の境界

今宵は、狐の嫁入り。
(ひらがなは前頁にあります。参考にしていただければ幸いです)

応募元:ゆうさん(http://piapro.jp/t/LI_4


※お狐さまと人間のおはなしです。

閲覧数:199

投稿日:2014/04/13 22:08:37

文字数:489文字

カテゴリ:歌詞

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