仮題:秋冬

A1
幼い頃　何かが起きると
帰り道　寄る場所がある

大きな木の　日陰で過ごした
暑い日も　泣きそうな日も

B1
いつかは　頼りない私も
何かの　役に立つといいな

C1
木の葉　舞い散る時の中に
過ぎ去りゆく季節を感じるよ

木の葉　舞い落ちるその前に
何かを残すことは出来るかな

A2
今度こそは　何かを変えると
決めてから　もう何日目

ただ無意味に　毎日が過ぎて
新しい　季節に変わる

B2
私は　どこを目指せばいい
暗くて　もう何も見えない

C2
雪が　揺れヒラリ手のひらに
時が経つ寂しさを感じるよ

雪の　欠片(かけら)が溶ける前に
何かに気付くことは出来るかな

D1
巡る季節の　変わり目のように
誰にも見えず　少しずつで良い

C3
風が　吹きすさぶ日々の中
道を逸（そ）れることなく歩きたい

いつも　胸の中響く声
信じていればたどり着けるはず

C'1
木の葉　舞い散る時の中に

雪が　揺れヒラリ手のひらに

カタチ　変わりゆくその刹那
ただ一輪の花を咲かせたい