彼の子の撮る作品には
四方の外さえ写っていて
孔雀の様な自負心は凡そ消えた
ただ下卑た人の茶話会の
御八つになる低解像で暮らしていよう

何時も通り巻耳の如 張り付いた
電信柱元い読者の歪な正義感
高級店に番 雌鳥に既視 交感神経が優位
羨望の彼の子に焦点を絞り執り行う
「華奢。」
灯蛾に覗かれる背徳を
冷笑で誤魔化し私は惨めな悪戯をした

芸術家の貴方がシャッターを切るから
あたしは芸術になれた
ピンが刺さってやっと価値が付く山繭
矢庭に中傷 from 雄鳥の宗徒
増える薬量 減る部屋の光量
Gossip Gothicで
“写真に笑った色女は写真に泣かされる”

灯蛾になって貴方を見つめていた
あたしは幾らか見当が付いていた
独善だって理解したって
怒りとして恋慕は募る
貴方に代わって 芸術が執り行う
月が綺麗でして正の走光性に
身を委ねたあたしは不埒を下した

今朝未明 身柄拘束 供述によるとーー
街々へ垂れ流してゆく受像機
薔薇が黄色に染め上げたフロアの上
転がった ヘムを纏った妬みの亡骸

テーブルに向かって伸びた跛行跡が
瞬きの美に憑かれたプシュケの型
遺留品が最後尾に写していたのは
真に美しい紅の肖像

サタン レヴィアタンの修羅
鱗粉のソフトフィルター
皮肉にも“表現”だった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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紅山繭-歌詞

閲覧数:278

投稿日:2020/07/10 18:08:41

文字数:554文字

カテゴリ:歌詞

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