充輝

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闇が爆ぜる
月が満ちる
街が欠ける
インソムニア
共鳴する
疾走する
渇望する
赤いタワー　錆びついて
何処へ行こう...

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水しぶきあげて　走り抜ける街
君の左手が　私を連れ出す
空は茜色で　ぬるく湿った空気
「傘なんかないよ」と　笑うその横顔
Stop moment
伝わる体温
気づかれたらもう触れられない
どうか夕立がやまないように
欲張りな私が溢れだす...

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約束さえ　かすんで溶けていく
間違いだらけだったとしても
しあわせな記憶
降り積もる　蒼い時が　まぶたの奥に満ちた
きらきら　揺れて　消える
ひとすじの光
滲んで　淡く　見えた
もう戻らない　遠い日々
忘れたいなら　とっくに捨てていた...

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醒める幻想　砕く残像
動き出した未来へ……
いつか
孤独の中で掴んだ景色が
鮮やかに染まる　夢を見ていた
重く絡んだ　冷たい鎖を
断ち切る歌が響く
閉ざされた扉を　壊して行け
こだまする鬨の声　加速していく鼓動...

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白いうなじを　たどる指
口説なんぞは言葉遊びと
不敵に微笑む　夜の顔
影を映した障子の向こう
月下美人が咲き誇る
蝋燭に灯る　罪の証
苦くて甘い　二人の秘蜜
お互い様と　くちづける
それは真っ赤な　夢の痕...

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チクタク　チクタク　チクタク　チクタク……
揺れる振り子　廻る銀色の針
おとぎばなしのあの子は　まだ　夢を見てる
眠り続けてた　色とりどりの世界が
動き出す瞬間は　もうすぐ
チクタク　チクタク　チクタク　チクタク……
耳を澄ます　かすかな時の足音
むかしばなしのあの子は　まだ　知らないまま
ほこ...

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わすれていた　ふるいたからばこ
ちいさなかぎを　なくしたまま
めまぐるしい　まいにちにお(われ)ながら
ほんのすこし　いきぐるしくなっていた
だけど
もっともっと　やれるんだって
ずっとずっと　さけぶのは
きっときっと　あのころのじぶんがまだ
だれよりも　あきらめてないから...

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忘れていた　古い宝箱
小さなカギを　失くしたまま
めまぐるしい　毎日に追われながら
ほんの少し　息苦しくなっていた
だけど
もっともっと　やれるんだって
ずっとずっと　叫ぶのは
きっときっと　あの頃の自分がまだ
誰よりも　諦めてないから...

あの日はたしかに晴れていて
墜落する宇宙の涙を数えていた
擦りむいた膝と　汚れた靴
(The day I was beside you)
風にさらわれた　絹のリボン
(The day I was beside you)
わがままだなんて誰も言わないのに
思いきり泣くことさえ　ゆるせなかったね
なんに...

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揺らいだ瞳の奥　滲んだ明日の夢
小さな花を摘んで　君にもらった指輪
いつか誰かに教えられた言葉が
僕らを変えてしまうときがくる
叫んでも　届かない　灯は消えゆく
繋いだはずだった　冷たい右手
霞んでも　壊せない　絆が解けてく
強い風が唸って　雪に遮られてく
重ねた幼い声　刻んだあの足跡...

いつかはきえてしまう　なにものこすことなく
かけはじめたきおくに　くちびるをかみしめる
あおいせいじゃく　つゆにぬれたくらやみを
ほそくひきさいて　とどくひかり
つらぬいて　ひとりきり　あきらめたわたしを
さえざえとかがやく　はくじんのつき
ねがいさえうしなって　はなびらがつきても
ひろいあつめてく...

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いつかは消えてしまう　何も残すことなく
欠け始めた記憶に　唇を噛み締める
蒼い静寂　露に濡れた暗闇を　
細く引き裂いて　とどく光
貫いて　独りきり　諦めたわたしを
冴え冴えと輝く　白刃の月
願いさえ失って　花びらが尽きても
拾い集めてくれる手は　もう　ここにはなくて
たゆたう爪先から　つめたい水...

滑り落ちた声と　弾け飛んだ息と
嘘みたいに笑う君の夢を見た
まるではじめて出会ったような
そんな顔をしないでよ
知っていたくせに
知らないふりをしているくせに
いま　すべてが　動き出す
憂欝な幻想に沈む
紅の輝きを放つ　世界の狭間をさがして
この身体に刻まれていく軌跡だけが...

だってそうでしょう
どんなことにも 終わりはあるって
たとえばここで 私が泣いても
時計の針は進む
次の約束も もういらないね
てのひらを合わせるのも もう最後
永遠のかけらを 掴みそこねてしまったの
さよなら
ひとりきりで揺られる最終電車
私だけを映す 大きな窓...