ブックマークした作品
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ほとんど 産まれたまんま
ハイヒールだけ履いてる 少女像
幼子でもないけど 大人でもない頃で
お金もないけど そんなシーンを
象ったワケでもない 泣いている少女像
物語の始まりは お母さんの形見
泣くだけの少女が見つけた
赤い、赤い、ハイヒール
黒い、暗い、別れの日
とっても、とっても、寂しいけれど...BLACK NIGHT & RED NIGHT
河本 勇
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月からの使者
OVER THE CLOUD OVER THE WIND
OVER THE MOON
気づいたの 運命の人
出逢っていたの この地の人 胸に灯る火と
私が 人でなしだったとしても
地と月の間に 壁など無いと 言ってくれた
左様なら、許してね
OVER THE HONEYMOON
側、居...HAPPILY EVER AFTER
河本 勇
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「昔々、あるところに」 そんな、始まりの物語
そう、それは 遥か、東の国
とある、島国の 竹藪の間の物語
そこには 竹取りの翁(おきな)が
踏み入(い)っていたそうな....
下(もと)、光る竹に
眠る、小さな小さな、赤子
なにかが 始まる予感
その、不思議な女の子
美しく、そして、元気な...ONCE UPON A TIME
河本 勇
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Diamond dust
雪の降る日の 落とし物
雪の国からの 贈り物
プリンセスは、結晶のように
透き通り 煌めき 大きく、結んでゆく
プリンセスは、我が子のように
宝物 輝き 私の、ダイヤモンド
雪の国の 贈り物が もう一つ
溶けぬ氷の 張られた、鏡
問いに答える 不思議な鏡...Diamond dust
河本 勇
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「鏡よ、鏡」
そう、何度も、呼ぶでない
答えなんぞ とうに、出とる
世界一、美しいのは スノーホワイト
スノーホワイト
雪の国より、呼ばれし狩人
殺せよ、下流で 妃のPARADE
笑い声こそ、轟く雷
女王が怒鳴り 妾(わらわ)は、神なり!
小さき胸 脈打つ心臓...LIGHTNING
河本 勇
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あぁ お気に入りの 赤いヒール
お母さんに貰った ハイヒール
宝物なの 魔法が詰まってるの
そうやって 浮かれてるから
また 叱られちゃった
「でも」「だって」 ムクれてるのも
もう シワ増えちゃうわ?
初恋
あの、若いKNIGHT様に 初恋
ずっと、貴方を、見ていたいの...KNIGHT様なら
河本 勇
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月から、舞い降りた天女
人の容(かたち) 兎の白さ、耳、赤い眼
羽衣を換えるように 運命の変わるように
跳んで 跳ねて それは、まるで、夢
月に浮かぶ、影は 白く、小さき、獣
さぁ、話をしよう
眠る前の、寝物語(ねものがたり)
兎の白昼夢か はたまた 狐の悪夢か
狐なら、とうに摘まみ出したさ
寝つき...寝物語
河本 勇
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いつの間にか って、言葉が、妙に好き
なるべくして、なっていく気がして
雨で育つ、新芽のような気がして
「そんなこと、しなくてイイのに」
新しいモノ好きな貴方と
「そのほうが、安心するの」
ステレオタイプ気味な私
目を、煌々させる貴方と
袖、ひらひらさせる私
私、貴方に、恋をしてしまいました...いつの間にか
河本 勇
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水面(みなも)に、うつる 月が、真ん丸で
呼んでいる気がして 悔いを、読んでいる気がして
静かに、手首を握り 首を振る、白兎
黄金色(こがねいろ)の狐は のっそりと、座り
溜め息を吐(つ)く
恋人同士は 静かに、暮らすよ
だけど 不思議な話も、あるよ
男が、狐に、見えたなんて話と
女が、兎に、見えた...月夜
河本 勇
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「私が、一人で、いるときは
決して、私を、見ないでください」
もう一度、口から出て
もう一度、口を噤(つぐ)む
織るのは、美しい反物
降るのは 雪も止み 蒲公英
「これは、天女の羽衣か!?」
美しく、煌びやか 珍しく、真(まこと)しやか
囁かれる 人の手で、織られたと思えない
それは、彼女の真心だ...天女の羽衣
河本 勇
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さぁ、もう一度 唄を、歌おう
キミを、救える唄を 風を、操る、唄を
さぁ、もう一度 唄を、ふるおう
キミを、ノせれる唄を キミを、乗せれる風を
蹴散らせ この石垣を、大風で
進むぜ 孤の魔の城を、押し掛けて
HIGH WIND 手中 渦中 集中
風の勢いに 眼を回せ
HIGH WIND 怒涛 死闘 ...半分サカナ
河本 勇
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其(そ)の鶴 我と、眼を合わせれば
うら若き、乙女の姿に戻らん
愛おしき、貴女(あなた)の姿に戻らん
「愛する人を、この眼に写しているとき
私は、人間に戻れるのです」
繰り返し、言った言葉 その真実
「呪いは、本当か
そして、それが
呪いの、全貌か」
「私は、ずっと...冬
河本 勇
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三日月サマが 教えてくれた
もう、会えないと 思ってた
いや そう思ってて イイのかもしれない
なにかが ざわめく 小さな胸の中で
嗚呼 嬉しい 嬉しい 嬉しいケド
こんな気持ちにさせる人たちが
あの人たちのワケがない
ユニークな、皮肉ね
ヘンに、なるワ
せめて せめて...Dear Crescent Moon
河本 勇
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そんな
消えたのは、二人だけじゃない
そんな
確かに、その目に、留めていたのに
そんな
小石の道が、消えている
肩まで震え、泣いている
もう 気付いていた
誘われている
父と、母の、姿を借りた、なにかに...LOLLIPOP!
河本 勇
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足跡 雪原に、残る
溶けゆくことのない、思い出
まだ、姫となる運命を、聞かぬ子と
まだ、剣を持つ運命を、知らぬ子が
共に、駆けた ツンドラの歴史
手を、のばす そこに、いないのに
手を、のばす 君の、手を探し
せめて
夢の園ででも、今すぐ、会いたい
カッ と、眼を開く...The Legend of Tundra
河本 勇
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雨の降る夜
ずぶ濡れになった、パイ
スンスン
匂いを嗅ぐ、狼の群れ
「毒入りだ」
イキリ立つ、黒い毛並み
「待ってくれ」
ボクの所為だ ボクが、あの人たちに
近づいたから
泥と、血に、塗(まみ)れる...Werewolf
河本 勇
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「あの子も、そうしてたから」
ドウキなんて、そんなモノ
あの頃、どうしてたかな?
ドウキだ、って、打った音
初めて、失ったコト
喋らないのは、なにも知らないからだと、思ってた
分からないのは
哀れ、哀しいことだと
思ってた
サヨナラ サヨナラ...爽やか三組
河本 勇
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何が為に、奪ったと思ってる?
何が為に、盲(めし)いたと思ってる?
わざわざ、失(な)くした、二つの光に
わざわざ、与える? 二つの義眼を
これは、罰だ
誇りを、穿つのだ
そして、キミは、殴られて
そして、気味を悪がられ
死んだら、お空へ行く とか
死んだら、星になる とか...ここは、星に、手が届く
河本 勇
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狭間と狭間の狭間の、混沌
上も、下も、判らないのに
なにも、かもも、解らないのに
沈んでいく それだけは、なんとなく
泡(あぶく)の様に それだけは、なんとなく
あの、水の惑星で
容(かたち)を、取り戻す
水晶が、煌めき
水上が、輝き
勇者と、姫は.... いや、そうじゃない...創世記
河本 勇