涼介の投稿作品一覧
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レットイットビーなんて言わないわ
グラスの氷が
カラッと音を立てる
顔は火照っていても
心はからっぽ
ふぅっと吐き出した煙は
やがて天井に消えた
何かに似てやしない?
あいつならなんて言う
戻りたいなんて言わないけど...レットイットビーなんて言わないわ
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CYANIDE
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When I look down,The mark on my left ring finger glows dull.
左の薬の印が鈍く光る
The...CYANIDE
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CONTRACT NIGHT
君の笑顔が 守れるのならば
わたしのすべてを 差し出せると思う
悪魔に魂を うばわれたとしても
わたしは笑顔で いられる気がする
君を邪魔するものは
わたしが全部 振り払う
君との恋も わたしの愛も
すべて夜に溶けてゆく
少しの間 待っていてね...CONTRACT NIGHT
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一度だけのキス、一夜限りの関係
何度でも伝えるわ 好きだというこの気持ち
あなたに嫌がられる程 私は恋焦がれてる
そばをすれ違う度に 肌が焼けつくようで
遠くで見てるだけだなんて 酷な話でしょうね
一つ、あなたを想うだけで
顔が火照るのがわかる
一つ、あなたに触れただけで
私は、もう耐えられない
一...一度だけのキス、一夜限りの関係
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そして誰もいなくなった
一人目の犠牲者は新聞記者
一連の事件を調査していた
死因は刺殺 凶器はナイフ
服には雪がついていた
二人目の犠牲者は若い女
交友範囲は広かったらしい
死因は絞殺 凶器はワイヤー
暴行の跡も確認されてる
電話も繋がらない中で...そして誰もいなくなった
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信じる僕を救いたまえ
なぞなぞに一つ 答えてくれるかな
『可愛いけれど嘘をつく動物は?』
答えは『かわうそ』 少し苦しいかな
もっと身近にもいたりするよね
性善説とか性悪説とか
諸説あるけど 最後はやっぱり信じたいでしょ?
騙されたって 裏切られたって
人を信じてみたいんだ
誰も信じられないまま...信じる僕を救いたまえ
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月極駐車場
境界(さかい)もないくらいに寄り添って
こすっちゃだめです ゆっくりと
これ以上 開かないところまで
後進(バック)で 奥まで入れてください
月は満ち欠け 世は情け
男の影は 満ち足りて
雨上がりの背中は
照らされて 朧です
今月(こげつ)も また契約(やくそく)がチラつき...月極駐車場
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自縄自爆
ついつい良い人に見られたくて
言動に縛られちゃいませんか?
他の人からどう見えるかとか
誰かに嫌われないかだとか
だけどその内はんぶんくらい
自意識過剰ってやつじゃないの?
自分を縛るのが大好きなら
ストイック、ってかMですねw
導火線に火をつけろ...自縄自爆
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一緒にいたい、ただそれだけ
私が望んでいることは
贅沢でしょうか
私が落ち込んでいるとき
いつも笑わせてくれたね
そばにいてくれた
わがままばかりでごめんね
頼りすぎていたのかもね
続くと思ってた
私が望んでいることは...一緒にいたい、ただそれだけ
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せんねんのまじょ
……いくよっ?
私はすごいらしい
年もとらんし肌ももちもち
誰が言ったか千年の魔女
一年過ぎるの早いよね
特技を聞かれたら
いつも「昼寝」とこたえている
けれど私の遺伝子には
もひとつ特技備わってる...せんねんのまじょ
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私のことを、覚えてますか
覚えてますか あの時の気持ちを
覚えてますか 私のことを
毎日が必死で 毎日が必死で
振り返ることもできずに
前だけ見つめて
毎日が不安で 毎日が不安で
人と比べてばかりで
すべて忘れてしまったかのようで
どうして選ばれなかったかな...私のことを、覚えてますか
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私はここで、待っている
あなたとキスをかわして
去り行く背中見送った
涙は出なかったけど
なんだか肌寒くなった
私はコーヒーを入れて
あなたの席に置いた
あなたは褒めてくれたね
私のお気に入り
私は守るよ...私はここで、待っている
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それでも、あなたのことが好き
私は良い子じゃなくて
私は素直じゃなくて
私は自分ばかりで
それでも、あなたが好きで
友達がいつか言ってた
「自分に自信をもって」と
胸には張り裂けるような
自意識しかない
あなたに見てもらいたくて...それでも、あなたのことが好き
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三歩下がって、あなたに抱きつく
はじめに謝らせて
頼りきりでごめんね
あなたと一緒だと
私はだめになる
もっとあなたのために
色々したいけれど
どれも空回りで
迷惑かけてばかり
「大丈夫」と笑う...三歩下がって、あなたに抱きつく
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それ以上でも、以下でもなく
平均点でいいんじゃない
中堅校でいいんじゃない
上に行けば空気も薄くて
深呼吸もできやしない
努力したっていいけれど
がんばったっていいけれど
能ある鷹の爪煎じて
飲め 飲め 飲め 飲め 辛い
友達に笑われました...それ以上でも、以下でもなく
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密室の恋
私は後ろ手に扉閉め
あなたと二人きり
この気持ちの正体について
今はまだわからない
あなたは喉を鳴らして
「暑いね」とだけ言う
他には物音はしない
私とあなただけ
奇妙な偶然が生んだ...密室の恋
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ぽつりぽつり 雨の中
君を思い浮かべる
ゆらりゆらり 夢の中
私はページめくるの
ぽつりぽつり 語り出す
私の懺悔の言葉
ゆらりゆらり 微笑むの
君は「気にしてない」と
あの日、伝えてたなら
あの日、手を離さなければ...ビタードロップ
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あなたの過去とか
あなたの年齢(とし)とか
あなたのご両親とか
たとえば法律とか
あなたは逃げてるだけ
言い訳したいだけ
でもそんなの関係ないよ
でもそんなの関係ないよ
好きだよ...そんなの関係ない
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好きになってもらう資格なんてない
こんなに小さくて
こんなにずるくて
こんな私に資格なんてないよ
あなたは真っ直ぐで
いつでも眩しくて
苦難にもめげない
あなたに言わせる台詞じゃない
「前から好きでした」
あなた言ってくれた...好きになってもらう資格なんてない
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もう好きじゃない
「最近なんだかマンネリだよね」
口を開いたのは私
デートコースもいつも同じ
食事の店もいつも同じ
付き合い始めた頃はあんなに
大事にしてくれていたじゃない
ねぇねぇ恋人同士ってこんなに
つまらないものだったのかな?...もう好きじゃない
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イミテーションマーメイド
あなたと添い遂げられるなら
もう他に何も望まない
声もなくていい
歌えなくていい
何も要らない
経過は悪かった
このままではきっと
首を横に振られ
迷うこともできず...イミテーションマーメイド
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冷たい雨の日だった
約束の部屋へ向かう
外は暗く何も見えず
月だけが照らされてた
床に鍵があって
ドアを開けると
彼が横たわっていた
彼に息はなく
無残な姿が足を縛りつけた
部屋は「密室」(不可能犯罪)だった...Mの殺人
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いつまで経ってもあなたは
私の気持ちにも気づかず
男友達とだべって
いつでも忙しそうなの
デートに誘ってみても
笑顔でアピールしてみても
多分私はお友達
地味な私は射程圏外
あなたと一緒にいたい
そばに一緒にいたい...吐息がかかるほど
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楽な仕事はないけれど
通勤遠い 責任重い
助けてくれない
帰りが遅い 倫理に反する
教えてくれない
経費が自腹 電話が怖い
休みがつぶれる
給料安い きついし臭い
ワンオペ長い
営業 事務に 販売 運輸...楽な仕事はないけれど full.ver
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優しくしないで
みんな同じだった
優しいのは最初だけ
期待させるくらいなら
始めから何も要らない
あなたはどこか違うと
ホントはわかってるのにね
素直になれない私
また傷つくことが怖い
お願い 来ないで!...優しくしないで full.ver
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楽な仕事はないけれど
通勤遠い 責任重い
助けてくれない
帰りが遅い 倫理に反する
教えてくれない
経費が自腹 電話が怖い
休みがつぶれる
給料安い きついし臭い
ワンオペ長い
営業 事務に 販売 運輸...楽な仕事はないけれど
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騎乗空論
あれもこれもてんやわんや
机の上 積みゲーばかり
子供の頃の夢たちは
ロッカーに置いてきたみたい
メガホンで社長が言う
「今年こそは笑いましょう」
去年も聞いた気がする
駒の進まぬ人生ゲーム
白い紙に大きく書く...騎乗空論
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謝らないで
どこからが嘘だったの
どこまでは本当だったの
いつもそう空回り
悪いのは私ばっかり
あなたはいつも優しい声で
大人なことを言う
謝らないで
諦めないで
あなたの中で終わりにしないで...謝らないで
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キスなんてしなければよかった
仲の良い異性の友達
互いの共通認識
一緒にいて心地良いし
よく二人で出掛けた
あの時までは確かにね
間違っていなかった
一つ一つ冷静に
アクシデント避けていた
キスなんてしなければ...キスなんてしなければよかった
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blank_mail
――私から声かけない
――私からメールしない
――あなたと目を合わせない
あなたとの約束。
――二人だけの秘密
――私への戒め
――空メール受け取ったら
いつもの場所にすぐに来ること。
私に不満はない...blank_mail
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「明日待ち合わせして行こうよ?
駅前ね、いやうちん家ね」
(どっちやねん、どっちやねん)
「ごっめーん!今起きたとこだよ
今日はキャンセル」
(なんでやねん、なんでやねん)
意見が二転三転
計画は七転八倒
付き合わされる私は
二度手間三度手間...どっちやねん、なんでやねん
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白い追憶
あるところに青年と
それに仕えるメイドがいた
メイドは青年に恋していたが
身分の差から内に秘めていた
ある集いで青年は
同じ身分の女性と出会い
女性の強い希望から
婚姻を結ぶ
傷ついてもいい...白い追憶
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友達とけんかして
仲直りしそこねたり
親に怒られて
逆ぎれしてみたり
満員電車に揺られて
ニュースを読んでみたり
「今年も猛威」の見出しに
次第に慣れてみたり
あいつだってあの子だって
苦労してるはず...僕らはみんな生きていく
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最初っから無理だとか
「媚びておけばいいや」とか
へりくだって卑屈んなって
「大人だ」とはき違え
負け犬の思考だとか
思考すらやめたりとか
しまいには「時代のせい」
自分守ってばかり
下方修正を繰り返し続け
勝てる戦も攻めずに賠償金だらけ...下から目線
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きれいなお姉さんに、隙ですか?
わざとじゃないんだけどね
脇が少し見えてる
わざとじゃないんだけどね
鎖骨が少し見えてる
もちろん見たいんだけど
ズボンからパンツ見えてる
誤解されたくないけど
おへそが少し見えてる
わざとじゃないだろうけど...きれいなお姉さんに、隙ですか?