水影つばきの投稿作品一覧
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磁石には極がある。
SとNの極。
これは、前から決められていた事で。
変えられる訳が無かった。
――magnet――
例えば、翠の髪。
ふわふわで長くて、尻尾みたいなツインテェル。
例えば、碧い瞳。
くるくるとよく回る、艶やかな翡翠石のよう。
全てが愛おしくて。...引き寄せる、想い。【magnet 考察小説】
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(S)「愛してる」
その言葉重ねるほど
怖かった
見る影もなく潰える孤灯が
絶望に冒されたキルケゴール
どこまでも堕ちていって
君を想うよ
(A)錆びつく揺籠の鳥に
残した僅かな時間の中で
誰が為に奏でられる...亡き堕天使の為のスケルツォ
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(A)極光(オーロラ)の帳(カーテン)引いて
この天窓を遮るの
熔けかけの蝋燭消して
瞽(くら)い黙(しじま)が訪れた
(B)辿り辿り綴り辿る
幻想(ゆめ)を闇を依(つきかげ)りを
ちらばる数多の宝石
踏み潰し 哀しみ叫ぶ
(S1)「貴方以外のすべてなど、
不出来な代用品(かわり)でしかない。...alt.→D.C.(オルトダカーポ)
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愛した君とさよなら
降りしきる花の雨の下
ふり返り背中を見送った
「また…出会えるのかな」
まどろむ陽ざしのように
寄り添ってた日々が
ずっと続くと信じてた
僕が描いた理想の未来は
音を立てて崩れた
終止符に囚ざされ...さくらの下で、君に
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ゴーン……
ゴーン……
ゴーン……
――夕暮れの空に鐘の音が響き渡る。
カテドラルのカリヨン。豪華で何処か威厳のある装飾の施された其れは、この国の王宮から贈呈された物だった。
やがて陽が沈み、黄昏が宵に移り変わる。
オランジュからノワールに溶け往く狭間……深く青い夜空。宮殿の南の塔から臨...手向けの青薔薇【紺碧アリア 考察小説】
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Ah 目を閉じ浮かべる季節
歌う声は風になって
遠い遠い丘を越えてゆく
模様は移ろい変わって
万華鏡の中に見える陽炎
すべてをしずめた海辺に
記憶のかけらたち集めて紡ぐの
ぬくもり 言の葉 消えてく君と
こぼれおちる旋律 そっとめぐるように
想いが透ける透明の空中へ...フォルスの風かおる丘で
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(S)こころをのせて旅をしよう
南を往くアルタイル
零れる記憶を拾いながら
(S)いつかふたり見上げた空へ
小さな願いの矢を放って
めぐる 天色は廻ってゆく
(A)散りゆく季節の中
ひとひらの赤い夢が舞う
冷たい風が頬を撫でて通り過ぎる
(B)透明にすべり落ちる甘い調べ...ホロスコープトラベル
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(前奏)
(A)真夜中へ落ちていく君に掠れて消えた言葉は
夜の紺碧に失ったまま
うつろな僕の心臓は微睡んだ心壊の深海で
かなしみを抱きしめていた
(B)匣柩の中に閉じ込められた悲劇
繰り返し僕は今も戦場に
(S)誰かが定めた《世界が終わる史実》へ抗い続けよう
未来を探して君と笑い合える日を信じていた...未来をめぐる電子ファンタジア
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白い砂浜を蹴り上げたなら
青いスカートひるがえして踊るの
押し寄せる波の軌道描いたら
ひと夏だけの恋の魔法かけるわ☆
電波が加速する街に降り立った
はじめて見る場所は素敵な世界
胸が高鳴りだして
この気持ちをはやく誰か受け止めてほしい
夜空を眺めては悩むあなたの願い
今から叶えるからちゃんと見ててね...真夏のキラキラ☆恋魔法
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(S)僕に夢を教えてくれた君が宿した
銀色の瞳は何を見つめているのだろう
(A)君がひなたに咲く花のように
微笑むだけで嬉しかったけど
どこか悲しそうに見えたことは
今でも鮮やかに覚えている
(B)空を切り取った風景
背にした姿は儚く
偽物を繰り返すだけ
色褪せた日々がめぐって...シルバーグレイの情景
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(A)
菫の蝶を連れた白ウサギ
捉えた水面色の瞳は
紫水晶
フリルのスカートを揺らしながら
世界の終わりまで追いかけるの
(B)
わたしあなたの為ならば
ドレスもリボンも捨てるわ
だから抱き寄せてみせてよ...ストヲリヰテラー
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(A)錆びついてた錠前(かぎ)を
たやすくこじ開けて
硝子(ガラス)の靴と風簫(はこ)を手に
泣いてるきみに 寄り添って
(B)ことり、瞳とじて
唄えなくてもいい
鐘(おと)は響(な)りつづける
浅いゆめだけれど
(C)透明に 淡く 煌めく
石を鏤(ちりば)めたみたいに...ren.×D.C.(ランドルチェ)
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(S)好きなのに さよならって手を振るの
遠ざかる君の背中 見つめてしまうから
信じた永遠 雪の花に乗せて
キラリ 流れる星になる
(B)もしもひとつだけ 願いが叶うとしたら
もう一度 しまい込んだ夢の続き
かけらを集めた夜空に 蒼い星座探したら
君の温度に壊れてしまう
(S)好きなのに さよならっ...Southern Cross
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世界の果てに在りし
悲劇と幻想の書架
紡ぎ手は漆黒の少女
光を宿さぬ双眸に
波立たぬ瑠璃の水面(みなも)が映る
十と零の
物語を収める
其の場所に今
彼女は存在せず
君臨せしは白銀の少女...Traphan-star's Heaven
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(A)綺の円舞曲 シャンデリア
喧噪の夜会【soiree】 抜け出して
(B)駆けているの (逃げているの)
閑かな場所 (仄かな陰)
君をみつけた 水のほとり (月の下で)
羽根ひろげ (光浴びて)
繻子纏った 少女になる
(C)『もしも 助けて くれると云うなら 碧い湖の森へ』
(A)約束ね 次...月の下のエデン(白鳥の湖)
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(S)この光が消えるほどあなたが愛しすぎたの
零れ落ちるしずくから 凍えている傘の下
引き裂いてゆく溶ける月の影かざしたなら
あなたの名前唄えば雨の音に消えてく
(A)気まぐれな花咲かせるみたいに
移り気なひと 姿を隠したの
最後の願い叶えるすべてが
取り残されていった此処にはないの
(B)雨色 降...憂鬱ドロップ
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(S')今、目醒める ガーネットの瞳で
黒夜の胎内(なか) 聖鐘(せいしょう)の音(ね)響いて
(A)旧約聖書(ふるいおとぎばなし)には [碧いそら]
違う色が溢れてた [あのときまで]
花で飾るドレープで [目隠しを]
闇に麻痺してくように [ひかり滅(つい)え]
堕ちてく
(A')深紅の月が浮か...Wind in the Memories
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(A)硬く明瞭に明けるPlastic(プラスチック)
遠い昔に癒えた筈の浅傷(あさで)が拡がる
(B)廻(まわ)る運命に似てたMagnetic(マグネチック)
幾許(いくばく)の深淵に爪痕を遺したのか
薄ら氷(うすらひ)砕け散り 残光潰(つい)える
玻璃色(びいどろいろ)した脆い心 罅割れてく
(C...Out of Infinity
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(A)暁のゆめにみた やわらかなひだまりに
現実を 頬に残るなみだの跡触れて
戻れない しあわせを思い出し 嘲笑(ほほえ)んで
(B)風に靡いてた亜麻色の長い髪も
宝石色した星を映す瞳も
(C)きみのすべて ひどく綺麗で だから余計
この両手を さらり すり抜けてった 愛(かな)しみゆれる
(S)砂...Sandglass
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(A)嘘よあなたがこんな事実突き付ける筈ない。
嘘よこんなにあなた、事実酷い訳がないの。
崩れ落ちた虚飾の欠片。なんだ、ガラス製ね。
音を立てて虚言の鎖。ひび割れて、ホントウ?
(B)『きみは悪くない』。世界が告げる。
『ぼくも悪くない』。誰かが告げた。
だから答え、偽ってあげるよ。
(サビ)誰も、...テンダーライズ鳥籠幻想
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(ミク)神を愛し
神へと自らを捧げたる
乙女 全てを赦したる
「聖なる生贄(聖サクリファイス)」
闇へと堕ちた花の名
「黒の花嫁(ブラックマリアージュ)」
(リン)呪われし血脈の
可憐な少女は
狼に呼び戻され
「哀れな魂(哀レナスピリット)」...Sacrifice~4人の聖女
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(A)終わらないしあわせを探していたの
青い蝶 追い掛けたのに[見失う/手放した]
(B)星屑の空に鏤められた淡い憧憬
絶望が語りかけてくる
このまま変われない関係 ずっと
気まぐれの優しさならいらないから
(S)愛されたくて見つめたけれど
涙は届かなくていいの
傷ついたままのあなたが微笑むのが苦し...アントワネット症候群
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(A)なみだを流していた
瞳と同じ色
昼も夜も暗く
静かな居場所
(B)眠れない夜が続き
不安だけつのっていく
立てる足じゃないなんて
人魚姫[おひめさま]だから
(S)たったひとつの願いがあるなら
もういちどあなたに逢いたい...Seirelei(人魚の唄)
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朝陽が雲に浮かぶ頃
陽射しを浴びて走り抜けて
僕しか知らない近道へゆく
隙間なく晴天(そら)をうめつくす花びら
ゆりかごの中で見た様(よ)な
やわらかな微睡みに似てた
期待と不安をぐるぐるにして
一歩踏み出せば白い鳩(とり)が飛ぶ
初めて出逢った筈なのに 如何(どう)して
とても近くに感じたんだ...Rising Sun
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神ハ何ヲ望ンデイル?
都合良い奇跡など
陳腐なる悲劇など
彼女が望む筈など無い
歪こそが信条なのだ
偽装 悲愴 理想 夢想 仮想
神秘 賛美 耽美 淫靡 甘美
悲劇の始まりは此処に――
十と零の物語が綴られ
彼女は目醒める――...Weiβ Waltz
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Are you ready?
答えは知らない Yes or Yes
Are you worry?
答えは聞かない 択ばせない
貴女が拒もうと
世界は既に廻り始める
錆びた歯車軋ませながら
崩壊を止められるのは
貴女しか居ない
Night crown 白銀に染まれ...黒ノ花嫁 ~Dark Bride
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Reflète mis contre l'un l'autre pour projeter la nouvelle lune sur.
Sur la lune qui essence fêlée du faire une offre.
Le fruit m&u...Unknown~第壱神の遺書【フランス語版】
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君の瞳が映し出す
瑠璃(アオ)い天(ソラ)の果てには
僕等が知らない眩しい
光があるんだ
冷たい雨のこの季節
君と僕は出逢った
それはきっとこの世界
廻っているからだろう
夢の中で見えるのは
遠い蜃気楼...Selene-セレーネ-
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春の夜明け桜散る
朧月 照らしだす
浅い眠り 薫り立つ
ふわり ふわり 舞って
貴方の影 追い掛けて
掴むのは 冷たい鏡
頬を伝う 雫はね
ほろり ほろり 涙
小さな微熱に
蝕まれる この身体...ROSE NOIR
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『全ての真実は何処(いずこ)に』…
夢幻(ゆめ)を亡くした少女
多大なる犠牲を払い
転生への礎に
現在(いま)も尚
哀しみに囚われていると云う…...リンネテンセイ
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(A)覚束ぬ足取り
ふらふら向かう 貴女の許へ
壊れたマリオネットみたい
(B)棘(いばら)か鎖かなんて知らない
ドレサージュ残る首筋
傾かぬ天秤
何時(いつ)だって貴女を選ぶ
破滅が待っていたのだとしても
(A)カラカラ嗤い声
真夜中切り裂いて 灼けつく残響...ロイヤル・ストレート・クラッシュ
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六花の帳が青玉を優しく包んで揺れている夜空。
朔夜を映す合わせ鏡。
ひび割れた月輝に手向けの花を。
熟れた果実は夢を狂わせ、幻想を壊して微笑んだ。
舞い降りた道は2つ。
受け入れるか、拒絶するのみ他ならない。
彼女は選んだ、未来を。
神への生贄芳しく、全てを赦して堕ちて逝く。
ひとりの乙女は捧げられ...Unknown~第壱神ノ遺書
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一つの躯に
二つの人格(こころ)宿し
そうして彼女等は
其の世に生み落とされた
さ迷える瞬間(とき)も
瞳閉ざす瞬間(とき)も
何時だって二人は
永久(えいえん)の絆
姉と成りし人格(こころ)は
次第に暗き闇を覚えた...LoVE illNess