Shigの投稿作品一覧
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アルビノヴィネット
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季節はずれの入道雲に背を向けて
アスファルトに乱立する影の隙間に佇む
誰もいない都会の 誰もいない交差点の真ん中で
落とし物は見つかるだろうか
今まで口にしたことの無い言葉を叫んだ
卑しい言葉も汚い言葉も強い言葉も
高層ビルに乱反射 ソナーの如くこだまする
失くし物は見つかるだろうか
乗り過ごした満...Wonder World's Wonder Words
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Wonder World's Wonder Words
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「ねぇねぇ聞いて聞いて!」
「どうしたの登校して早々に」
「それがね……ミンナニハナイショダヨ。一昨日レンが、……なんとラブレター貰ってきた!!」
「うそっ!! やったじゃん!!」
7月の空が眩しい。朝から気温は28度を超えていて、お天気おねーさんが「今日は今年一番の暑さになります!」って笑顔で言...将来ノービジョン
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「ラブレター、ねぇ」
うさぎが描かれた可愛い封筒をボンヤリと眺める。
封筒は既に開封済みで、中身に何が書いてあるかは知っている。
更に言えば、その送り主は誰かも知っている。
隣の隣のクラスの子。顔と名前がぎりぎり一致するレベルの存在。声も知らない。
「出す相手、間違ってるよ……」
「おーい!...ラブレター
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おやすみ廃墟の遊園地
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パパママ あたしを許してください
籠はきつくて冷たいわ
だから ひとり 家を 出るの
そして
パパママ 裸足で駆け出すあたしを
お願い見つけないで
夢で見た 森の奥のあの遊園地
探して走るの
あの夢で見た遊園地に行けば
つらい記憶も忘れられるはず...おやすみ廃墟の遊園地
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mOEtSukIru hoSHi no HANa
KAgaYaiTE hUriSoSOGu yoRu
TadA wATAsHi MiaGete iunO
anoHI NI moDOReMasU yoUni yOUni YouNI
DaKiShIMEta kAgERou nI
TSumE No sAk...StaRDUsT
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慟哭のサンクチュアリ
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重い身体起こして
強い痛み 左の奥底
この手は切れない
永遠すら紡げる
何も怖くない
堅く契り交わした
本物があった
代わりなんてない
何よりも強い
光輝く運命...慟哭のサンクチュアリ
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Held Head
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わたしの大切な人
ただただその横に
しかたがないようなことを
はじめから知っていた振りをして
ここまで来てしまったのだけれど
乗ってください わたしはいいの
お気をつけて なんて無理した笑顔で
とおくなるかげ とおくなるあなた
ココロは持っていってね
荷物は処分してしまっていいの?...Held Head
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静寂のカタコンベ
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暗く寒い森に隠れた
暗く寒い石の都
鴉が啼いて案山子が笑う
風が凪いで絡まる白い腕
呼ばれたのか
招かれたのか
攫われたのか
見つけたのか
何者だ
何処から来た...静寂のカタコンベ(日本語訳)
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dalika soze melso ko rurutoye
dalika soze femqudet ar gegoon
canzibal torla noncanzibal paswey
virar kaso volal wihi kurphuz
umd ehmelte
umd ehyendose...静寂のカタコンベ
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両眼の瞳を開いて
隻眼の痛みに震える
過剰な傷が重過ぎて
余剰な刻が無常に過ぎた
降り注ぐ蒼が刺さって
身に注ぐ緋が疼いた
追えるほどの足は無くて
いつかの日を彷徨う
幻は遥か果て 夢と消えた
残り香を辿り...中二病フェノメノン
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中二病フェノメノン
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Sky Slider's Sorrowful Scream
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地球の空の向こうの
宇宙の空の向こうの空
僕の認識の向こう側に
君がいるとは聞いたのだけど
判ろうとして 受け入れようとして
認識のこちら側へと呼ぶよ
君は応えない
僕の声だけ幾許かただ彷徨う
七十億人の群れの中から
僕を見つけて 僕を見つけて...宇宙の果てまで届け
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宇宙の果てまで届け
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【melso ar MAYOIGA demu】
(まよひがのもりへと)
迷い迷いの森が
静かに時を打って
無音にも似た耳鳴りが
夜と僕にだけこだましている
淡い淡い光が
唐突に目に入る
僕は屍と化したのだろうか
見事な門戸の屋敷 庭に立っていた...史無し夜見たマヨヒガの怪、世未だ見る由無し
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史無し夜見たマヨヒガの怪、世未だ見る由無し
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Rainbow Rose
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もう誰も愛さない 愛せない
興味が無いと嘯いて歩き
「さようなら、今までありがとう」
と言われた苦しさ押し殺してた
もう誰も愛さない 愛せない
興味が無いと作り笑いして
「さようなら、今までありがとう」
と言われた苦しさ誤魔化してた
それでも まさか
きみを眩しく思う日が来るなんて...Rainbow Rose
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身体が軽くなる感覚 冷え切った匂い
肩から力抜けていって 浮いていく
視界の霞 晴れ渡って 見え過ぎてしまう
これなら 輪郭境界 朧気でもよかった
殻だけ遺し霧散の後 冷え切った匂い
カラカラ渇く喉が痛み 鉄の味
機械の軋む音のような 零問一答
これから 投げると構えた 問いの解が爆ぜた
証明は無用...Prime Pride
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Prime Pride
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行ってきなよ。
大丈夫だよ。
ここでずっと待っているよ。
なぁ、地球はどんな形だ?
俺、知っているよ。
丸いんだ。
だから、
どんな遠くに行っても
いつかは俺の背中が見えるはず
だから、...Xanthic Xenoworlds
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Xanthic Xenoworlds
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いつかは世界から消えてしまうとは知っていた
なのに 私は愛せなかった
あなたを あなたを
資格は有るか 無いなら無理か
それはどこで得られるか
罪は重いか 罰は惨いか
背負う覚悟 如何ほど
資格が有るか わかるだろうか
それはここに在るのか
罪は軽いが 罰は柔いが...懺悔の唄
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懺悔の唄
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僕とぼくとボクと
私とわたしとワタシの
ぜんぶぜんぶぜんぶ
ぜんぶぜんぶぜんぶを
真っ暗 暗闇の中で
ひとつの明かりを大勢で囲むんだ
たくさんの人で囲むんだ
寒い寒い夜が降りて来るよ
星が幾つも輝いている
お金が無いのならこっちには来れないよ...おいのり
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おいのり
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アノニム ppppiano ver.
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アノニム
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僕の秘密の箱庭 誰も知らず花が咲く
不自由な世界を背に
草が萌え 鳥が鳴き 時は緩む
僕の秘密のまほろば 誰も知らず日が暮れる
不自由な世界は悠か
目を開く 佇んだ ひとつの影
「きみはだれ?」
「だれでもいいわ」
素っ気無く彼方を見つめて
「根っこでも張りたいのかしら」...アノニム