KAITOの種27(亜種注意)

投稿日:2009/11/23 00:57:15 | 文字数:1,821文字 | 閲覧数:143 | カテゴリ:小説

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数日前に書き終わってたのに投稿する暇が無かった話し。お陰で紅葉も終わりかけです。
椛(もみじ)です。始めは紅葉って書いてたけど紅葉(こうよう)と混ざったのでこっちにしました。

てかせっかくサビトロタグいただいたのに今回サビじゃないや。Aメロだ。

来月は一杯書きたいのあるけど書けるかなぁ…。



モモイト君は紅葉狩り行ったのかな?
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TEXT
 

真っ赤に焼けた椛。夕焼けと相俟って、世界が赤く染まっている。
自分にとっては一年ぶり、二人にとっては初めての紅葉を見に来た。
夕焼けで街が赤く変わっていくのはよく見るが、木が紅いとまた別の景色だ。どこまでも、あかい。

「……………真っ赤…ですね……」

肩に乗っているモカが呟く。
言う通り真っ赤としか表現出来ない景色だ。それでも夕陽の赤は朱に近いし、椛は紅に近い。赤だけの世界はむしろ絵画のようだ。
圧倒される風景のせいか、いつになくコウが大人しい。
見ると、目をきらきらと輝かせて椛を見ていた。輝き過ぎている瞳が逆に怖い。
コウが溜めていたものを爆発させるように一気に騒ぎ始めた。ぶんぶん手を振って、みーみー叫ぶ。
…五月蝿い。落ち着け。

「……………あれが…欲しい……みたい、です………」

あれ、とは椛の事だろうか。
尋ねるとモカが頷く前にコウが返事をした。

「みみーみ!!」

耳元で騒がれ、耳が痛い。落としてやろうかコイツは。
反応からしてモカが代弁してくれたあれとは椛の事でいいらしい。
欲しいのか、椛。
野生に生えているから取ってもいいだろうと己に言い聞かせ、一枚葉を取る。取ってから、落ちているやつを拾えばよかったと思い、少し後悔。
紅のそれをコウに渡してやると、全身で受け取った。…椛のと余りサイズが変わらない。椛がでかいのかコウがちまいのか。

「みみみーみみみみみみみみみみー」

椛を持って歌う。雰囲気満点で、美しく格好よい。…コウがもう少し大きければ、そう思ったりするのかもしれない。椛と五分な大きさのせいでなんとも面白い事になっている。うん、まあ、コウが楽しいならいいんだが。
BGMを聞きながらもう一枚葉を取る。それをモカに渡してやると不思議そうに見上げられた。

「………………これ……」

コウだけ、は不公平だと思ったから渡したのだが。
いらなかったか?
モカはそのまま黙り込む。…やはり、いらなかったのだろうか。
そう考える前に、思う。そうして口に出す。
モカは、茶色いから紅葉が似合うな。
その言葉にモカが顔を上げて、こっちを見た。

「………………そう……です、か………?」

うん。秋らしくて、いいんじゃないのか。

「……………………」

モカは何か言おうとして、顔を伏せた。顔と体を隠す様に椛を上げた。僅かに上がる椛はしっかりと掴まれていた。
とりあえず、気に入ってくれたらしい。
と、不意にコウが歌うのを止めた。

「み…」

嬉しいサプライズを受けたような表情。ただ、思わず絶句してしまうような、そういうのは初めて見た。
その視線の先に、何があるのか。
コウの向く方に視線を滑らす。
………これは…。
背中の方で日が沈み、少し顔を上げると、空は紫。今丁度、グラデーションになっている。ぽつぽつと星も現れ始めた。そして、手前の紅。暮れなずむ中で色の濃さを増し、闇に溶け込もうとしていた。
それは、一瞬の、この時間だけの景色だった。
思わずため息をつくような光景。瞬きする間に変わっていく。一時も目を離せない。
感嘆の息が出た。

「…みみーみ」
「……………………すごい……です………」

…あぁ、すごいな。
綺麗とか美しいとか、そういう言葉は逆に出てこなかった。ただ、すごいとだけ口から漏れた。横目で見る二人の表情からも、自分と同じ状況だとわかる。
椛を見に来て、よかったと思う。
ちょっとした思いつきだった。テレビを見ていて、それも天気予報で、紅葉が綺麗だと言っていたのを聞いていた。モカが紅葉が何かと問うてきた。説明するとコウが見てみたいと騒ぐので、ならばと椛を見に来たのだ。
百聞は一見にしかず、と言う。しかしこんな光景、百どころか一も説明出来る気がしない。己の目で見るとはそういう事なのだと、しみじみと思う。
モカ、コウ。
二人の名前を呼ぶ。返事は無かったが、聞いているだろうと話し始める。
こういうものはよく見ておいた方がいい。もう二度と、同じ景色は見れないから。
似たような景色ならその気になれば見ることは出来る。でも、この目線この空気、同じ気持ちで見ることなんて出来ない。
全てはこの瞬間だけの特別なものなのだ。
それが伝わったのかどうかわからない。上手く説明出来なかった気がする。それでも、モカとコウは黙ったまま頷いた。
陽が完全に沈むまで、三人でその景色を見ていた。

自分の辞書には「自重」とか「遠慮」などの言葉が欠けている様です。


素敵なアイコン画像を予感子様からいただきました。
兄さん必死です。
ありがとうございましたー。



・思い出とオルゴール後書き
ここまで閲覧いただき、ありがとうございます。
何故ここに書いたかといいますと、あの場に余計な文を書きたくなかったのです。雰囲気を大事にしていたので、それを壊すことはしたくありませんでした。…まぁ壊れる程雰囲気が出ていたかわかりませんが。

このお話は所謂死ネタというものです。文をぼかしていますが、最後は二人とも亡くなっています。
始まりで作者である自分が「KAITOと種KAITOの違いを追求した一つの結果」と言いました。まさにその結果がこの終わり方です。
種KAITOは生きている。KAITOは生きていない。これがこのお話の大前提です。
だから種KAITOはマスターが死んだ後、天国まで追いかける事が出来るのです。

KAITOの亜種というからにはKAITOに似ている部分、KAITOと違う部分、両方ある筈だと思っていました。アイスが好きなところ、顔が似ているところ、マフラーをしているところ。皆似ています。
では違いは?と考えた時に先に述べたあの考えが出てきました。性格に関しては元が性格あるものではなく、それこそ好きな性格を創造出来るので省きました。うちの子設定とかありますしね。
そのほかにも違いはあると思います。成長すれば大きくなりますし。

自分の中で種KAITOは死ぬと霧散します。アイスから生まれたので最後は溶けてなくなるのでは、と思ったのです。
そしてもう一つ、マスターが死んだら種KAITOも死んでしまいます。
…この設定については「KAITOの種シリーズ」でいずれ出そうと思っています。

長々書きました。すみませんお喋りで。
いずれ修正して投稿し直そうと思っています。自分にとって大切なお話なので完璧にしたいのです(笑)
タグ、コメントありがとうございました。
特にタグは思い入れのある話なのでいい話と言われて嬉しかったです。…最後、ああなってしまいましたが、いい話だと思っていただければ幸いです。
まだまだ語りたいことはありますが、そろそろ失礼致します。
次はいつもの通り書きたいです。それからもうすぐチャラい種KAITOことモノの話を書きたいですね。…挑戦状の締切が迫っています(笑)

ここまで読んで下さって、ありがとうございました!

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作品へのコメント1

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    ご意見・感想

    はじめまして。今さらすぎますが、1話から一気読みさせていただいてますw

    みーみー言ってるコウ君が可愛いですね~、癒されます(*´∇`*)
    歌は……番凩、でしょうか。違ってたらすみません。

    では、続きもこのまま読ませていただきますね~、これからも頑張って下さい^^

    2010/02/12 10:22:11 From  桜宮 小春

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    メッセージのお返し

    桜宮 小春様
    初めまして。作者の霜降り五葉です。
    今更なんて事はありませんよ!読んで下さって嬉しいです。
    氷菓イトが可愛いとな。桜宮 小春様もですか!
    …氷菓イトファン多いんですよねー。そんなにみーが可愛いのだろうか。
    こんなんでよろしければ存分に癒されて下さいw
    曲はその通りです。番凩でございます。皆さんよくわかりますねー。凄いです。
    応援ありがとうございます。頑張りますのでまたコメント下さいね(マテ

    閲覧&コメントありがとうございました!

    2010/02/12 23:53:46 霜降り五葉

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