どこから来たか。
 どんな姿をしているか。
 誰も知らない。
 悪い夢を食べてくれる、夢喰い白黒バク。

 冗談じゃない。そんな甘い話は──お伽噺の中だけさ。



 これはこれは、可愛い御嬢さん。
 僕を呼んだのは君かな?

 え、「呼んでない」って?酷いなあ。
 でも願ったはずだよ?悩みがあるんじゃない?
 ……へえ、「夜中眠れない」?

 ……それなら僕が魔法をかけてあげようか?

 ……そんなに呆れた顔しないでよ。眠れないんでしょ?
 試してみればいいじゃん。ね?

 方法?……簡単だよ、手をだして?

 ほら、指切りで約束。

 ……ふうん、怖い夢を見たんだ。僕にまかせなよ。丸ごと食べてあげよう。
 もう心配ない。嫌な事全部忘れてゆっくりお休み。



 これはこれは御嬢さん。このまえはよく眠れたでしょう?
 今日はどうしたの?……へえ、また頼みごとがあるのかい?
 ……大丈夫、断ることなんてしないさ。それが僕の幸せだもの。

 ──それじゃあ、キスで約束しようか。


 「もっと夢を見たい」?……僕に任せなよ。
 甘美なストーリー。耽美な淫夢。
 全部与えてあげるから、心行くまで召し上がれ?


 君が望むまま、もっともっと、望めばいい。
 その欲望、さらけ出してしまえばいい。

 一度はまったら、もう二度と抜け出せない。
 ──底なしの、パラダイスさ。


 おや、もう月が満ちた。
 残念ながら御嬢さん、これで役目は終わりさ。

 ──ただ……ね、僕もお伽噺みたいにそう甘いだけじゃないんだ。
 甘い夢を見るには、それなりのお代がいるんだよ……分かるかな?

 その美しい瞳の奥にある鮮やかな夢。
 全部、ぜーんぶ、もらっていこうか。


 ……惨めな顔だね。前はあんなに夢が詰まってたのに。
 でも、これが現実だよ?……現実は、幻想やお伽噺みたいに甘くない。

 夢を欲しがったのは君だ。……これは、君が選んだ運命なんだよ?

 「こんな話は聞いてない」……って?
 怒らないでよ。
 これは甘い夢の対価だよ?光があれば闇があるように、甘い夢には苦い現実がつきものだ。
 些細な夢も希望もない世界は、暗いだろうね?

 甘い甘い“ユメ”に溺れたら“夢”は叶わない。

 ……モノクロの世界へ、ようこそ!



 怖い夢を食べてくれる、甘いユメを見せてくれる夢喰い白黒バク。
 君が願えばいつでもいくさ。

 ……ただ、甘い夢には苦い現実がつきものだから……ね?

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(自己解釈)夢喰い白黒バク

自己解釈、になってるかわかりませんがww

閲覧数:349

投稿日:2011/12/27 14:37:58

文字数:1,050文字

カテゴリ:小説

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