光なんて知らない
未来なんて見ない
人を愛す事の意味すら
忘れかけていた吸血鬼(ヴァンパイア)
今日もまた1人の
運命(さだめ)を断とうと
僕は森を抜け
薄暗い道を踏み行く
人の通らない街灯は
焼け爛れた家を照らす
割れた窓越しが見せるのは
蹲って泣く 少女
密かに声を殺し
泪する少女は言った
父さん母さん殺したのは
丘の上に住む吸血鬼(ヴァンパイア)
冷たく響く雨音
誰もいない森の中
僕は只1人空を見て
頬に雫が滴り堕ちる
…どうして、これは何
目が熱くて痛いよ
この感情は分からない
空は黒い 僕は灰色
―――哀シイ?苦シイ?寂シイ?
―――辛イ?消エタイ?死ニタイ?
―――可愛イ?見テタイ?恋シイ?
"愛シイ?"
森を抜けたすぐそこに
立っていたあの少女は
僕の人間じみた顔を見て
瞳を潤ませ口を開く
「独りぼっちはイヤなのよ」
少女の小さな手を取り
同じ線上に立つ自ら
引き寄せ抱き締め
その泪に言葉を
「僕が共に生きよう」
正体(なかみ)を隠して
傷付けずに生きられるなら
愛しをくれた少女の為に
この身を全て委ねよう
だけど僕は吸血鬼(ヴァンパイア)
人の血(あか)を吸って生きてた
それしか生き方を知らない
最愛の君は殺せない
だからせめて最期は
殺したくない人を殺す前に
この手で誘ってしまおう
誰の命も奪わないように
君を泣かせた
僕を許して
君を愛した
僕を許して
君と出逢った
僕を許して
君と生きた
僕を許して
人の君に
別れのさようなら
僕は化物
この世にはいらない
「また、いつか
逢うことが
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