何ができる、何ができない。
何処までできる、何処からできない。
窓の外、茜色の太陽に人差し指の照準を合わせる。
そんな君に、人生をどの程度浪費すればいいのだろう。

義務教育の範囲すらお察しの頭を絞って、
見つけ出した妙案も所詮はカスの滓。
「世の中そんなに上手くいくはずない」というのは、
自分にだけは当てはまらないと思っていた。

綺麗に磨いたガラスのコップを手から滑らせた時みたいな、
瞬間全身ざわめく気持ちが鳴り止まない。
君の随に揺蕩う程に。

あーあ、こんなことならゼロが良かった。
君との関係も、このぐちゃぐちゃな想いも、
何もかもゼロが良かった。
苦しいのは知っているのに、逃げたい僕の手は剥がれない。
そして今日も、君を模した周波数で、
君と高らかに笑うんだ。


何ができる、何もできない。
何処までできる、此処からはできない。
その最適解の理由を持ち合わせていない。
「いつかは必ず幸せになれる」というのを、
最近他人事だったと知るようになった。

沸騰したスープが突然鍋から噴きこぼれた時みたいな、
須臾の無意識を侵される恐怖が立ち消えない。
君の随に彷徨う程に。

あーあ、こんなことならゼロが良かった。
捻れた神経も、僕のインプット情報も、
何もかもがゼロが良かった。
幸は不幸の兆しなのに、逃げたい僕の手は剥がれない。
そして今日も、君を模した身振り手振りで、
君と高らかに笑おうか。


義務教育の範囲では習わなかったから、
誰かに倣って言葉にしても所詮はクズの屑。


結局何もできなかった。
事を起こしたところで、必ずしも可能は伴わない。
結局これ以上できなかった。
僕が残す爪痕は、きっと君まで傷つけてしまう。

充足している日々がどれほど充足していないか、
「もはや僕にもわからない」と騙してしまいたかった。
それがどんなに無理なことか、それがどんなに無茶なことか、
痛いほどわかっていた。わかっていた。


嗚呼、こんな僕でも君が良かった。
殺しに殺した綯い交ぜの言葉を吐いても、
何もかも君が良かった。
苦しんで、這いずって、切って、刺して、吐いて、泣いて、
自身の全てを犠牲にしてまで、君が良かった。
剥き出しの欲求を全て余さず削ぎ落としても、
君が良かった。
許されなくても、君が良かった。

そして今日も、君が呼んだ名前一つで、
僕は心から笑うんだ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Zero's Zany

オリジナル30作目の曲の歌詞です。
男の子が恋しちゃったありがちな話ではあるんですが、恋の相手が……というわけで。
ニコニコ動画に投稿した方には、種明かしを隠しました。

閲覧数:242

投稿日:2016/01/24 00:43:51

文字数:1,000文字

カテゴリ:歌詞

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