「ふぅ…」

また、老けたのね…私。

「1人寂しくケーキ…笑えちゃう」

KAITOに電話が繋がらない。どうして?

「私のことなんか、どうでもいいのかしら」

…そうよね。
私達…只の友達だもの。

いや…私達は俗に言う、友達以上恋人未満、という…微妙な関係。

2人でお祭りに行ったり、遠出したり、お互いの家でお泊まりしたり。

でも…恋人ではない。
KAITOだって、只の友達としか思っていないのだろう。

「…ホント、鈍感よね」

私が幾度となく期待したって、それは必ず裏切られる。
今回だってそう。
今日は…私の誕生日なのに…
去年は確か、12時ちょうどにメールが来た。それから、2人でご飯を食べに行ったはず。

今年は…メールすらない…

もう、夕方。夕陽が沈む頃だ。こんな時間じゃ、もうお祝いしてくれる…なんて、無いだろうな。

…そうだ。気晴らしに、久し振りに夕陽でも見に行こうかしら。

「よしっ」


------


「…いい眺め」

私は、家の近くの丘に来た。
生憎、夕陽が綺麗に見えるタイミングは逃してしまったけど…それでも綺麗。
この微妙な時間帯が私にとっては一番綺麗。
闇に溶ける緋。凄く…素敵…

「…はぁ…」

…KAITO。
KAITOKAITOKAITO。

「どうしてよ…っ」

KAITO…

「KAITOぉ…っ!」

ぴりりりり

「…?」

携帯だ。携帯が鳴ってる。
誰から…?
…!!

「「HAPPY BIRTHDAY、めーちゃん」」

私がメールの文章を読み上げたのと同時に、後ろから被せるように声がした。

「!?」
「前を見て」
「え…!?」

―ドォン

爆発音。
…季節外れの、花火。

「かい…と?」
「遅くなっちゃってごめんね、めーちゃん…」

何がなんだかわからない。
急に来たお祝いメール。
それと同時に現れたKAITO。
そして…上がる、花火。

「どういうことよ…」
「終わったら、全部話すから。今は花火を見ててよ」
「はぁ…?」

なんだか苛ついてきた。
なんなのよ、私ばっかり落ち込んで。
こいつは…ずっと準備してたってわけ?

なんなのよ…!

「ねぇっ…!」
「ラストだよ」

「え…?」

最後は、ハートの形をした花火だった。小さな赤いハートが、青いハートに包まれているような、そんな感じの。

…まさか。

「めーちゃん」
「何…?」

「好き」

そう言ったかと思うと、KAITOは…私の唇を…

「―なっ」
「…今までごめんね。僕…めーちゃんとの微妙な関係に安心してたんだ」
「どっ、どういう意味よ」

やだ…私、動揺してる。
KAITOのキスごときに…っ

「そういう意味だよ。大好き、めーちゃん」
「っ!!」

…顔が熱い。

「やめてよ…」

こんなヘタレ野郎にっ
鈍感野郎にっ
うざやか野郎にっ

「バカイトのクセにっ…」

…私が負けるなんて…


***

「でもさ、ビックリしたよ。僕が丘で先に待ってて、めーちゃんを呼び出す予定だったのに」
「そ、そうなの」

なんだか、ドキドキする。
今までだって2人きりでこうしていたっていうのに。

「…来年は、ちゃんと12時ぴったりにお祝いするからね」
「当たり前よ…」
「12ヶ月記念日って意味も込めて、ね?」
「!」

そうだ。私は自分の誕生日が、所謂記念日なのだ。
他の女の人に比べて私はあまり記念日に執着するタイプではないけれど…
でも、これは嬉しい。

「ずっと、2人きりで祝っていきましょうね」
「当たり前、だよ」
「真似しないでよっ!」
「あ、ばれた?はははっ」

…そういえば

「まだ、言ってなかったわね」
「?何を?」

「…私も、あんたの事が…大、好きよ」

「…」

…KAITOの顔が、赤く染まった。
結局私達って…似た者同士なわけね…

「…っあ、ありがとうっ、めーちゃん。…あ、」
「?何よ。」
「これ…忘れてたっ」

そう言って、KAITOが取り出したのは…箱?

「ケーキだよ、ケーキ」
「あ…」


「誕生日おめでとう、めーちゃん」

「…ありがとう」


―今年の誕生日は
一生忘れられない
記念日になりました―



END.

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

HAPPY BIRTHDAY TO MEIKO


こんばんは!なんかすいません!KIYOIです!

皆様からのメッセージに返事してない上に皆様の作品にもメッセージを書いてない駄目人間…orz
すいません。明日一括してやります!

てことで、めーちゃんはぴば!←

本当は12時ぴったりに投稿する予定だったのですが、うっかりすっかり忘れてましたw

他キャラの誕生日を祝うかはその時の気分だと思いますが…とりあえずめーちゃんは祝ってみた!
カイメイですよ。
正直苦手だったりしますが、ラブラブさせてみました。
無理矢理進行させてしまったので…かなりおかしいかとは思いますが…
読んで下さった方ありがとうございます!

次回も頑張ります。。。

次は「初音ミクにみくみくにされた件について。」の続編をうpる予定です←

閲覧数:326

投稿日:2009/11/05 00:21:26

文字数:1,761文字

カテゴリ:小説

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  • KIYOI

    KIYOI

    ご意見・ご感想

    >>犬寺わんわん様
    メッセージありがとうございます!
    ニヤニヤ!ありがとうございます!嬉しいです(><)!

    好き…ですと?←
    あんな駄文を…ありがとうございます。
    応援励みになります!
    ありがとうございました!

    2009/11/06 20:22:17

  • KIYOI

    KIYOI

    ご意見・ご感想

    >>宮月 奏羽様
    メッセージありがとうございます!
    カイメイ好きさんでしたか!お目汚しすいませんでした!←
    ニヤニヤですかっ
    嬉しいです(><)!
    途中からわけわからなくなりましたが頑張りました…←
    メッセージありがとうございました!

    2009/11/06 20:18:52

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