「片羽根の蝶」
(一応歌詞的なモノ)
私が恋したのは、青い青いあなたでした。
私の自慢は青い青いあなたに似合うオレンジの羽根。
なのに最近あなたはいつも泣いてばかり。
ねぇ、何故泣いているの?
誰があなたを泣かせるの?
あなたの哀しみは、私じゃ晴らせないの?
私がいくら問いかけても、
その声はあなたに届かない。
ねぇ、どうして?
私の羽根じゃあなたに届かないの?
私の努力じゃあなたに届かないの?
やっと晴れたある日。
久しぶりに笑顔のあなたを見たの。
私は笑顔のあなたにもっともっと近づきたくて、
オレンジの羽根を何度も何度も羽ばたいた。
そして何故だか気を失ってしまったの。
気がつくと、いつもよりもずっとあなたに近い場所にいた。
あなたがこんなにも近くにいる!
でも身体が痛い。どうしたのかしら。
そう、私はカラスに捕まってしまったの。
オレンジ色の羽根が目立ちすぎて、
カラスに捕まってしまったの。
私はまだあなたと話したいことがたくさんあった。
だから力いっぱい暴れてみた。
するとカラスはびっくりして私を放したの。
なのに何故かしら?
羽ばたいても羽ばたいても私の身体は落ちていくばかり。
どんどん地面が近づいてくる。
こわくてこわくて、私はもっともっと羽ばたいた。
でも私の身体は浮くことなく、地面に落ちていった。
私は金木犀の木に当たったおかげで、
痛かったけど生きていたの。
よかった。まだあなたとお話ができる。
よかった。またあなたに会うことができる。
でもね、私の羽根は一枚になってしまった。
もう、前みたいに飛ぶことができなくなった。
無くしてみないとわからないとはよく言ったものね。
羽根がないとこんなにも不自由。
飛ぶってすごいことだったのね。
羽根が一枚なくなった世界は、
こんなにも狭い。
けれど私はカラスを恨んでなんかいない。
だってあなたにあんなに近づけた。
私だけの力じゃあんなに近くにはいけないもの。
だから私、カラスに感謝をしてる。
きっと羽根はあなたに近づけた代償ね。
それなら私、つらくない。大丈夫。
あれからあなたはまた毎日泣いてばかり。
私は大切な大切な残りの一枚の羽根を濡らさないように、
折鶴蘭の影でじっと耐える。
だって、きっと明日はあなたは笑うでしょう?
だから私、またあなたに近づくために頑張って羽ばたいてみる。
でも、どうしたのかしら、今日はとっても眠い。
なんだか今日はとっても疲れてしまったみたい。
だからあなたの夢を見れるって信じて、
眠ることにしました。
明日はきっと飛べるはず。
だからそっと、おやすみなさい。
起きて私はびっくりした。
だってあなたがこんなにも近い。
ううん、私はあなたと一緒にいる。
あなたは久しぶりに笑ってる。
どうしてかしら?
また私、オレンジの羽根が2枚生えている。
やっぱり私のオレンジの羽はあなたにこんなにも似合うでしょう?
やっと私の想いが届いたのね。
私たち、これからずっとずっと一緒にいれるのね。
やっと私、あなたに言えたのね。
大好きって。
片羽根の蝶。
この1週間くらい、我が家で有名な蝶々がおりまして、
タイトルの通り片羽根の蝶々なのです。
花壇から落ちているのを、
うちの両親が何度も拾っては花壇に置いてあげてを繰り返し、
そろそろ1週間が経つのですが、
庭で発見されたり花壇で発見されたり、
いろんなところで発見されるものの、
我が家の敷地からは出ることなく、
片羽根で毎日がんばっているんですね。
今日は水溜りに浸かっているところを母が発見し、
さすがにもうダメだろうと広いあげて玄関の植木にところに置いてみたところ、
羽根をばたばたと動かし、
折鶴蘭のところで羽根を乾かしている。
というので、
帰宅して折鶴蘭を覗いたところ、
本当にひっそりとボロボロの羽根を乾かしている蝶々がいました。
この蝶々の生きようとする気持ち。
そしてとてつもない強さ。
それは私には空に恋をした蝶々のように感じました。
片羽根になっても飛ぶことを諦めない蝶々。
地面に落ちても羽根が濡れても、
生きることを諦めない蝶々。
それをどうにかして文章にしたくて、
歌詞にしてみました。
7月の晴れた日、
蝶々は晴れた青い空に恋をするものの、
蝶々の力では空には届かず、
そして空は毎日雨ばかり降らせるんですね。
そして片羽根になったきっかけをカラスに一度食べられそうになったことにして、
片羽根になっても、
そして自分の想いが届くことはないと知りながらも、
伝えようとする。
生きようとする。
そして最後は寿命を全うして死んでしまいます。
死を持ってして空に上ることができて、
想いいを伝えられたという設定です。
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