りりィさんのお店、「星を売る店・上海屋」のカウンターで…。
常連客のぱみゅちゃんと、りりィさんは隅にあるパソコンのモニターを覗きこんだ。
「あ、ホントね。不思議な人形の話題で盛り上がってるわね」
ぱみゅちゃんの言うとおり、“2ちゃんねるでは、はっちゅーね”に関するスレッドへの書込みが盛んだ。
ぱみゅちゃんは、それを読んでみた。
「なになに…?“はっちゅーねには、不思議な力があるんだろう”だって。この書き込み、ミクさんの親衛隊の男の子達でしょ」
「なんか、そうみたいね」
声に出して読み続ける彼女を、りりィさんは微笑んで見ている。
●女神がつかわした式神!
読みながら、彼女は大きい声を上げた。
「うわ、これはすごいね。“ボクらの女神のミクさんが、はっちゅーねという式神を、この世につかわしたんだ”だって。アツイね~。式神、ってなんだろう」
「祈祷師とか魔術師の“お使い役”をする、まあメッセンジャーみたいなものかしら」
りりィさんが解説する。
「うーん。ちょっと変わった方向で、盛り上るを見せてるね、“はっちゅーね”の人形」
つぶやくぱみゅちゃんに、りりィさんもうなずく。
「そうね。でも、楽しいわ」
そこに、お店に1人のお客が現れた。
「あ、コヨミさん」
「こんにちは」
「あら、いらっしゃい」
彼女たちの知り合いで、リサイクルショップの店長のコヨミ青年が、上海屋に入ってきた。
●不思議なおしゃべり、聞きたいわぁ
その頃。
デザイナー支援施設の「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」、通称「ニコビレ」で。
ファッションデザイナーのマコさんと、クレイ(粘土)雑貨アーチストのレイムさんが、話をしていた。
粘土をこねながら、レイムさんが言う。
「この部屋で生まれた人形の、“はっちゅーね”は、やっぱりマジカルな力があると思いますよ」
縫いかけの布を横に置いて、マコさんが聞く。
「ふぅん。その人形が“異界”とつながっとるというのが、不思議やけど…。でも、どの商品も不思議なおしゃべり、するのかしらね」
「ううん、そうじゃないみたい。まだ、大量生産じゃないそうで、半分、手作り商品だそうですけど。“はっちゅーね”は」
レイムさんは答えた。
「いま、キディディ・ランドの系列のお店、数店舗と、ネットでミクさんとデフォ子さんたちが、ネットで注文に答えて販売してるそうです」
「そう。じゃ、その辺のレア感が、不思議さを増してるのかもしれんわね」
マコさんはうなずいた。
「でも、一部で異様に盛り上がっとるらしいよ。カルト・ドールとか呼ばれてね」
マコさんは、いたずらっぽく笑った。
「私もぜひ、不思議なおしゃべり、聞いてみたいわあ」(^・ェ・^)
(次回に続く)
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ご意見・ご感想
enarin
ご意見・ご感想
こんにちは! 早速拝読させて頂きました。
はっちゅーねさん、凄く”魔術な人形”的方向をメインに、口コミ広がりしてきましたね。実際の人気商品も、やはり口火は”口コミ”だと思うので、そう考えると、このお話の様に、まずはファン層のネットから、なんだと思います。不思議アイテムだと尚更ですね。
更に手作り品なので、その価値は高いと思います。
不思議な人形、はっちゅーねさん、これからが楽しみです。
ではでは~♪
2012/10/15 16:43:44
tamaonion
enarinさん、感想をありがとうございます!
読んでくださって嬉しいです。
>実際の人気商品も、やはり口火は”口コミ”だと思うので、そう考えると、このお話の様に、まずはファン層のネットから、なんだと思います。
そうですね!
このお話には、人物に“いちおう”実際のモデルがいます。
(現実とはかなりイメージが違いますが(笑))
状況の設定も、イメージしてる現象があるんです。
今回でいうと、はっちゅーねのモデルは「ボカロ」です。
リアル世界の、DTM市場での「ボカロ現象」が、お話での、雑貨市場の「はっちゅーね」になります。
>まずはファン層のネットから、なんだと思います。
ええ、その通りなんです。初音ミクに命を吹き込んだのは、ネットユーザーですからね。
ですから、はっちゅーねに命が宿るかどうかは、私自身もよくわかっていないんです(笑)
>更に手作り品なので、その価値は高いと思います。
いつもホントに鋭いコメントで、はっとしてしまいます。
いま気づきましたが、ボカロもある意味、マスター達の手作り品、ですね?
また、感想を聞かせてくださいね!
2012/10/16 21:48:04