『人柱アリス』二次創作小説――ソウセイ⇔アリス―― 一番目アリス 剣と柘榴

投稿日:2008/10/28 00:40:34 | 文字数:3,121文字 | 閲覧数:1,061 | カテゴリ:その他

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人柱アリスが好きすぎて、書いてしまいました。
一番目アリス 剣と柘榴でした。
次は、あらかたできているので、すぐに、あげられると思います。

前に書いているモノを完成させてからとも、思ったのですが、そうしていると、最悪、秋が終わりそうと判断しましたので、同時進行にすることにしました。

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TEXT
 

歪P様の人柱アリスの二次創作小説です。
*それぞれのアリスたちの夢に来る前の現などを、いろいろと、勝手に設定しています。
*少々、特殊な解釈をしているかもしれません。
*双子の依存心が、強めです。

上記のものが苦手な方は、閲覧をお控えになったほうが、よろしいかと思います。




「そんなっ!! そんなこと………絶対、いやあああああああああっ!!」
 世界を震わせるような、悲鳴が響いた。
 いや………確かに、その、類まれなる声は、歌声が、人のココロを震わせるように、世界を、その空間を、震わせてしまったのだ。
 世界は、その空間は、音を立てて、共鳴した。
 その声に、目を止めた、同じ傷を持つモノたちをも、共鳴させて、世界は、歪んだ。



   
    『人柱アリス』二次創作小説――ソウセイ⇔アリス――   



一番目アリス 剣と柘榴


 暗く、鬱蒼(うっそう)とした森。
 気が付くと、そこを、歩いていた。
 何だか……思考回路までも、暗く、不確かだ。
  ココは………どこだろう………?
  ………わた…し………は………
 ふと、鬱蒼とした脳裏に、何か、白いモノが、はねた。
  ………白いモノ………
  ……そうだ……………
  私は、白いモノを追いかけていた………
  ……赤い目………
  そう………あれは、ウサギ。
  白くて、赤い、ウサギ………
  ……それなら、私は、アリス?
 暗い思考回路に、月でも、出てきたように、明るくなった。
  そうだ。私は、アリス。
 ほっとした瞬間に、じわじわと、何かが、せりあがってきた。
 熱く、たぎるもの。
 身体が、わなわなと震える。
 ………それは、身体に染み付いた衝動だった。
  …………コ……シ……イ……………?
  ………コ……シタイ………
 身体中が、熱く、はねる。
 はねると、同時に、それを振るった。
 身体の一部のように馴染んだ、光るモノを。
 それが、何かに当たる。
 何かは、綺麗に、真っ二つに、割れた。
 それは、扉だった。
 森のいたるところに、扉が生えていたのだ。
 そして、扉が切られた刹那、声が響いた。
「こんな聖書や神話なんて、読んでられない」
「それなら、僕たちの神話を創れば良いよ」
 子ども特有の声が、頭に響いて、痛い。
 頭に、片手を当てながら、アリスは振りかえった。
 そして、瓜二つの少年と少女が映った瞬間、頭痛は、さらに増して、頭が、割れそうになった。 
「そんなこと、できるわけないでしょ」
 両手で、頭を抱えようとして、それが、剣が、あたる。
  剣……
「できるよ。知恵と力があれば」
 少年の声に、半ば、後押しされるように、アリスは、剣を振るった。
 しかし、手応えは、あまりにも軽く、地面を、赤く染めたのは、無垢な子どもの血……ではなかった。
 それは、赤い、赤い、柘榴だった。
 甘いにおいの、柘榴の果汁……?
 鬱蒼と暗い森に、流れる、赤い液体……
 果汁を、出し尽くされて、無様に転がる、赤い、歪な形………
 ………ドクン……ドクンと……はねていた……?
 ドクン ドクン ドクン
 アリスの胸で、心臓が、はねる。
 ドクドクドクドクドクドクッ
 アリスは、その流れに、押されるように、はねた。
 剣が翻り、またも、扉が、真っ二つに、切られた。
「さぁ、やるわよ。私が、女だからって、手を抜いたら、承知しないんだから」
 剣を手に、向き合う、瓜二つの子ども。
 少女の手が、剣が、少年の胸を狙う。
 ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクッ
「わかっているよ。僕より、強いって言うんでしょ?」
 少年の胸で、はねるモノ………
 赤い、赤い………
 ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクッ
「そうよ。私は、強いの。戦わなくちゃいけないんだから」
 胸が、割れる。
 真っ二つに、割れそうに、痛い……
 アリスは、少女が、剣を振るう前に、剣を振るった。 
 赤いモノが、飛び散る。
 力なく、道に落ちる、歪な形のモノ………
  ……ア……ア…………
 ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクッ
 止まってはいられない。
 アリスは、はねた。
 切る。
 切る。
 切る。
 切り続ける。
 そのたびに伸びてゆく、真っ赤な道。
 ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクッ
 赤い色に、甘いにおいに、酔うように、鼓動に、押されるように、アリスは、切り続けた。
 最早、刹那の間も、止まってはいられなかった。
 そして、幾百、幾千、ひょっとすると、幾億、剣を振るった時だった。
「僕の・・・夢は・・と、ずっと一緒にいること・・・は?」
 世界が砕けそうなほどに、風が、強くなる。
 アリスが狂いそうなほどに、頭の痛みも、胸の痛みも、強くなる。
 ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドククドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクッ
「・・・・私の夢も・・と、ずっと、一緒にいることよ」
 瓜二つの少年と少女。
 重なる笑み。
 繋がれた手。
  ………繋がれた………手………?
 鈍く、光る。
  ……じゅ…………じ……
 悲鳴を上げるように、アリスは、剣を振るった。 
 ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドククドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクッ
  ……ア……ア…………メッ
 叫ぼうとした刹那、鬱蒼とした中に、ニヤリと、三日月のような、笑みが浮かんだ。
 アリスは、はねた。
 笑みを切る。
 それは、綺麗に、真っ二つに、切られた。
 けれど、それは、地に伏すこともなく、逆に、二つの笑みとなって、アリスを誘うように、踊ったのだ。
 アリスが、剣を振り上げた刹那、何かが、アリスの腕に、絡みついた。
 腕を振るって、とろうとするが、その締め付けは、強く、その何かは、アリスの腕を、大きく、開かせた。
 そして、アリスも、目を見開いた。
 その向こうに、十字架。
 はりつけられた……赤い……
「メイトッ!!」
 アリスは、叫んだ。
 必死で、身体を動かす。
「私たちで、創ろうって、言ったじゃないか!!」
 一緒に、抱いてきた、たくさんの日々が、走馬灯のように、アリスの中を、駆け巡る。
「そのために、真っ赤な道をしいてきたじゃないか! それなのに!!」
 はりつけられたまま、暴れていたアリスの手から、剣が、飛んだ。
 そして、その剣は、まっすぐに、アリスの真向かいへと、赤い十字架へ、向かって、飛んだのだ。
「メイトォーッ!!!!」
 アリスが叫んだ。世界を砕くような声だった。
 その声に、応えるように、赤い十字架を、その、胸元を、貫くと思われた剣は、跳ね返ったのだ。
 そして、今度は、まっすぐに、アリスへと向かって、飛んできたのだ。
 自分を貫こうと、飛んでくる剣を見て、アリスは、いや、メイコは、柔らかく微笑んだ。
 それは、まるで、大きく、腕を開いて、誰かを、そう。慕わしい誰かを、迎えるような微笑みだった。
 そして、剣は、十字架を貫いた。
 けれど、その十字架を、赤く滴るモノが、染めることはなかった。
 剣が、貫いていたのは、今や、メイコではなく、一枚のトランプだった。
 剣と、鈍く光る蜘蛛のイトに、縫いとめられたトランプでは、瓜二つの男女が、剣を交わしていた。 
 ふと、三日月のような、ニヤニヤ笑いの猫の影が、静かに、トランプにかかった。

リンとレンが好きです。公式設定も、双子のボーカロイドっていうのも、美味しい設定だと思います。
音感は、さっぱりですが、音楽は好きです。
詩は書きますが、私が、歌詞を書くと書きにくくなりそうな気がしますので、とりあえず、リンとレンメインの小説を書きたいと思います。
歌詞も、そのうち、上げます。

ちなみに、名前は、和沙と書いて、なぎさと読みます。わかりにくくて、すみません。

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