私には好きな人が居るの
相手は誰かって言うと
カフェの店員さんなの
たまたま入ったお店で
いわゆる一目惚れってやつよ
愛くるしい眼差しに
彼の天使のような微笑みに
イチコロにされた訳よ
スッキリと通った鼻筋
キリッとした切れ長の目
愛くるしい おちょぼ口
鮮やかな黒髪ショート
マンガの世界から出て来た
王子様のような彼
それにあの青い瞳
と言う事はハーフなのね
彼に会う為に
カフェに通い続けた日々
いつもカウンター席の
一番右寄りに座る私
必ず通るロードだから
急接近 出来る訳なのよ
通る度にニッコリと
微笑みかけてくれる
これって私に気があるの?
そう思い込む自分が居た
海辺のカフェに通い続けて
半年が過ぎた春頃から
彼とカウンター越しで
会話をするようになった
恋バナの事まで話せられて
心が通じ合ってる
そんな感じがして来てならない
有頂天な私が居た
もう自分の昂る気持を
私は抑えきれない
カフェに通うだけでは
これ以上の進展はないわ
この事態を打開するには
行動を起こして行こう
そうよ彼を呼び出して
自分の未来を切り開こう
呼び出し大成功!
どうやって成功したのか?
それはシンプルに
カフェの仕事帰りに
待ち伏せしたの
「手紙を受け取ってください」
とラブレターを渡したのよ
口で言えば良いじゃない?
だけど、それが出来ないの
呼び出す為には これがね
今は最善の策な訳よ
今日は初デートの日よ
と言っても彼が来なければ
私は公園で待ちぼうけね
ラブレターを渡した時の
あのニコヤカな笑顔が
とても気になっていたのよ
だから絶対に彼は来る
この「海の見える丘公園」に!
私が住む街の高台にある
海を見下ろす公園の展望台
ここがお気に入りの場所なの
茜色に染まる海に日が落ちて
辺りが段々と暗くなって来だす
サンセットビーチの午後6時
とうとう彼と待ち合わせの
運命の時間が訪れた
心地良い風が吹いて
私の長い黒髪がなびく
もう1時間の時が過ぎた
なのに彼は未だ現れない
いつの間にか流れる涙
呆然と黄昏て海を眺め
諦めて途方に暮れていた
その時!
私の肩に誰かの手が
振り向いた私の目の前に
満面の笑みの彼が居たわ!
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