とある街の一角に ただ主人の為だけに命をそそぐ
全てが縛られた 美しき年のゆかぬ娘
亡き親の為だけに 愛さぬ人の妻となった
彼女は窓からそっと 街を見るだけ
このままずっとかごの中で 静かに生きるだけ

その運命(さだめ)を変えたのは 彼女より少し幼い
笑顔がいつもまぶしく 彼女が心奪われた少年
彼女が彼にひとかけらの 小さなパンを与えて
「お腹が空いたらまた来てね」と 優しく微笑んだ

今日もあの少年が来た ひとかけらのパンをもらいに
彼女はそれだけで心躍り 少年にそっと触れると
少年は彼女の手をとって 街へと連れて行った
彼女は戸惑いながらも 少年と手をつないで
ただ 幸せな時間を 過ごしただけでも嬉しく
主人の事もひと時忘れ 街を 彷徨った

貴女は私を連れ出してくれた とてもとても大切な人
もし願いが叶うのならば 私を永久(とわ)に自由に
彼のもとへ自らの足で 行けるようにしてください

主人は私の身勝手な 行動を許すはずがなく
私の事を痛めつけて 「会えば相手を 殺す」と
私に言い捨ててかごの中に 閉じ込めて出られないようにしたの

少年はそれを知ったとき 私を自由にして連れ去り
「どこか遠くへ逃げよう」と 森の中を 彷徨った

ああ なんて幸せなんでしょう? 彼の手はとてもあたたかい
私が欲しかったのはきっとこれね? もう 離したくない
だから 母さんと父さん 私を許して下さい
幸せに暮らすことを 私にさせてください
もう かごの鳥は 嫌なの

その行く手を阻んだのは 遠くの国の戦争で
彼と私はその炎を見るだけ そして森の中で手をつなぐ
ただ私は痛みにたえながら 「彼を守りたい」と心の底から祈ったの…

彼が 焼けた森で見たのは とても よく 知っている娘の亡骸と

娘を探し続けた 貴族の男の 眼帯と一枚の写真

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

かごのとり

─かごの鳥は、もういやだ



悲劇系のミクを考えたらこうなりました。
・・・そろそろ明るいのも書こう、うん。

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投稿日:2011/02/25 19:54:39

文字数:774文字

カテゴリ:歌詞

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