オレとリンは生まれてからずっと一緒に過ごしてきた。
でもオレらの14の誕生日にメイコ姉が、

「ねぇ、まだあんた達まだ一緒のベッドで寝てんの?仲良いわねー。
でももう14歳になったんだし、そろそろ別々に寝たら?
部屋も余ってるんだしさ。」


・・・いやまぁこの歳になってまで一緒のベッドで寝てるっていうのは
世間一般からすればだいぶ珍しいと思うけど・・・

でもまだ嫌だ。
リンと離れたくない。

そんなオレの重いとは逆にリンは隣で爛々と目を輝かせていた。
コンニャロー。

するとカイト兄も、
「あぁー、それもそうだね。もう二人共14歳かぁー、早いなぁ・・・」
なんて用意されていたオレらのバースデーケーキとは別に買ってあった
アイスケーキ(つってもほぼアイスだけど)を食べながらそう言った。

「別に二人ともまだいいってんあら無理にとは言わないけど?」

「ううん!!一人部屋って憧れてたのー!やったぁ、嬉しいなぁ!!!」

メイコ姉の問いにリンが素早く答えた。

「レンは!?」
「オレは別にどっちでもいいけど・・」

リンのその輝いた瞳で質問されて、オレはそう答えるしかなかった。
リンが嬉しいならオレも・・・ってあれなんか泣きそうだ・・

「んじゃ今日から二人とも一人部屋ねー!
あ、部屋の中の物とかは自分達で移動させなさいよー!
・・ッぷはぁ!!うんまーっ!」

喋ってても酒飲むんですかあんたは。
つーか今日はいつもより飲みすぎじゃね?
カイト兄ちゃんもいつもよりアイスいっぱい食ってるし・・・
・・・ってかオレらだけで部屋片付けろって・・まじかよ

「メイコ姉・・ほんとに二人だけでやれって・・まじすか」

「当ったり前でしょ!!カイトやミクなら手伝ってくれるかもだけど
あたしはお断りよ。面倒くさいし。」

「ひっで・・・」

「あ、私もごめん、今日はネギ料理のスペシャル番組があるからそれ
見なきゃなんだぁ~♪」

ミク姉は大好物であるネギ料理の特集番組を見ることで
頭がいっぱいらしい・・

「うーん、でもいいんじゃないかな?別に二人でも・・家具はもう一つの
部屋にあるんでしょ?だったら物移すだけだし・・それほど大変なことでも
ないんじゃない?」

「はあ!?んなこと言ったってリンの持ち物あんなに多いんだぞ!?
無理だろ」

「うん、だからレンが♪」

・・・・ちょっと待て

「それすなわちオレにあの部屋出てけってことですかねリンさん。」

「うんっ♪」

リンは悪びれることもせずに満面の笑みを浮かべながら即答した。
くっそー何でオレの周りにはこんな血も涙もないような
酷い奴らばっかなんだよ・・・

「んじゃあカイト兄だけでも手伝ってくれるよな?ってか手伝え。」

「ええぇぇ!!レン、何か僕だけに異様に酷くない・・?」

「やだなぁ、んなこと無いって。キノセイキノセイ」

「そんなこと言ってるけど目泳いでるよっ!?」

気にするな。そして手伝え。
手伝ってくれそうなのっていったらカイト兄しかいないんだ・・
分かってくれカイト兄。

とか思ってるとアルコールの作用で頬をほんのり赤く染めてるメイコ姉が、

「そんじゃ頑張ってねねぇ、お二人さぁ~ん!」

と元気よく言った。
・・・つもりなんだろうけど実際はろれつが回ってなくてなんて言ったのか
あんまりよく聞き取れなかったけど。

「ハイハイ・・」

そんなわけで部屋の引っ越し作業(?)でもしますかね・・

「カイト兄、行くぞー」

「え、ちょっと待ってよレン!!アイスまだ食べかけなんだけど!!!」

「んじゃあと10秒で。」

「ちょ・・っ無理無理無理無理!!」

「はい じゅーう きゅーう はーち なーな ろーく ごー よーん」

オレは少しゆっくり目にカウントダウンしてやった。
まぁ10秒しか与えてないけど☆

「さーん にーい いーち  ・・・ぜろ!!! はいアイス没収!!!!」

「ちょ!!あと一口あと一口!!」

そう言ってカイト兄は最後の一口を頬張った。

「よし、んじゃ行こ!」






―――――――to be continued...

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

『アドレサンス』 妄想小説

注意:この小説はシグナルP様の動画『アドレサンス』を何の承諾もなしに、
勝手に書いたものです。
シグナルP様の神原曲⇒http://www.nicovideo.jp/watch/sm5666270

MEIKO,KAITO、ミク、リンレンでの家族設定となっています。
ちょっとやられキャラなレン。でもKAITOがパシリっぽいという・・

そんなちょっとおかしな小説です。
次の話で曲自体のストーリーになります。

閲覧数:5,587

投稿日:2009/01/25 17:29:31

文字数:1,729文字

カテゴリ:小説

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