教室中が、私の大好きなオレンジ色に染まっている。
校庭でボールを追いかけるサッカー部員の声が遠くに聞こえる。
もうこんな時間か、と私は一つの机に腰掛けながら溜息をついた。
斜め下に向けた視線の先には、レンがシャープペンシルをくるくると回しながら、相変わらず真っ白なプリントを前にしている。



「ねぇ、レーン。はやく課題終わらせて帰ろうよ。リン、今日見たいテレビあるのに」

「だって、わっかんねーんだもん」

「嘘ー。レン頭良いじゃん。この課題だって、授業中居眠りしてたから出されたんだし」

「じゃあリン、先に帰ってるか?」

「それはイヤなの」



我が儘だなぁ、とレンは苦笑する。
わかってるくせに。
私たちはずっと一緒だった。
今までもこれからも、ずっとずっと。
私がレンの傍から離れられないことを知ってるくせに、レンはずるい。
ぷうっと膨れてみせると、視界にふっと影が落ちた。
私よりも少し高い位置にレンの顔があって、中学生くらいまではそんなに身長変わらなかったのにな、と唇に柔らかい温もりを覚えながらぼんやりと思った。



「リン、かわいい」

「‥‥こらっ。早く課題終わらせちゃってよ」

「どうでもいいよ。オレの課題が終わらなきゃ、しばらくリンと二人だけでいられるし」



「家に帰ればミク姉たちがいるし」とレンは続けて、私を後ろから抱きしめた。
やっぱり、レンはずるい、確信犯だ。
こうすれば、私が何も言えなくなるのを知ってるんだから。
ただ、この温もりに身を委ねるしかなくなるの。



「‥‥リン、────」

「!」



そうやって、私の耳元で囁かれた言葉は、私だけしか知らない、大切な宝物。





ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

放課後(連鈴)



SSですが、咲優さんの学パロレンリンにファンコール(^^)
http://piapro.jp/content/c3u2ps2fxhfvsdny
http://piapro.jp/content/w3w284s4lyrj7e7s
キャラたちの設定が未だに掴めず偽物警報が鳴ってます。
でもリンレンと咲優さんに対しての愛は十分に込めていますので(笑)
お目通しありがとうございました!

閲覧数:1,377

投稿日:2009/10/27 13:42:07

文字数:726文字

カテゴリ:小説

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  • 舜朱

    舜朱

    ご意見・ご感想

    初めまして。
    うぉぉぉぉ、なんて言ったのか気になるんですけど。
    なんだよ、リア充め、けっ。
    すみません、暴言が入ってしまいました・・・・
    これ、続きは無いんですか。
    あったら、教えてください。
    ブクマさせていただきます。

    2010/05/10 23:10:21

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