4日ぶりに、わが家に帰ってきたリンちゃん。
心配していた兄のレンくんも、とりあえずホッと安心。

ちょうど両親とも出かけていたので、レンくんはリンちゃんを連れてリビングにおりてきた。

何となくお腹がすいている様子で、彼女はレンくんの出したクッキーを食べながら…
この数日の次第を、話し始めた。
それによると…


●バンドの演奏風景を撮る?

4日前、リンちゃんが、れおんさんと打ち合わせをすることになっていた時。
彼女がモデルの新商品「リンリン・はっちゅーね」の件で、彼女は商品の「プロモ・ビデオ」を撮る、という話だった。

プロモ・ビデオは、ガールズ・バンドの「シグナル」の演奏風景を、撮るというのだ。
「シグナル」は、リンちゃんがメンバーをしているロックバンドだ。

打ち合わせ場所は、レオンさんの会社「ハミングス」。
リンちゃんは、バンドの仲間のサナギちゃんと2人で、そこに出かけて行った。すると…

そこに、れおんさんの他に、ある女性がいた。
「紅スズメ」と、その人は自分を名乗ったという。


●設備満点のスタジオ!!

その人は、れおんさんの止めるのを振り切って、二人をある「スタジオ」に連れて行った。
そこは、プロのミュージシャンもよく使うことで有名な、一流の設備のあるスタジオ。
長期のレコーディングにも対応できるように、ゆったりとした宿泊設備も整っていたという。

「そこでね、最初は、私たち、興味シンシンでさ、大乗り気だったの」
リンちゃんは、レンくんに説明する。
「すごい楽器や、録音設備も揃ってるし、綺麗で広いスタジオだしさ」

彼女は、クッキーを食べる手を止めて、つぶやくように言う。
「そこで、アタシたちのバンドの音楽と、アタシら2人の演奏の演技を、映像に撮る、ってことをやってたの」
レンくんはうなずく。

「面白かったから、最初の1日目はアッという間に時間が過ぎちゃったの。で、そしたら」
リンちゃんは、ちょっと肩を落として言った。
「その、紅スズメっていう女の人がいうんだ。“きょうはもう遅いから、宿泊設備で泊まっていきなさい”って」

彼女はつぶやく。
「そこで、ちょっと迷ったんだ。その時、帰っておけばよかったんだケド」σ( ̄、 ̄=)

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玩具屋カイくんの販売日誌(248) リンちゃんと、紅スズメ

リンちゃんの口から語られる、紅スズメとのいきさつは…

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投稿日:2014/09/28 20:47:43

文字数:938文字

カテゴリ:小説

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