#3「ちびちゃんのおめめ」



ちびめちゃんがやってきて、早3か月が過ぎた

この3か月で
ちずさんのところに「ちびルカさんのるぅちゃん」
ゆるりーさんのところに「ちびゆかりん」
すぅさんのところに「ちびリリィちゃんのリリちゃん」
とお仲間が増えた

近いうちに
りんごのところに「ちびカイト兄」
あゆみんさんのところに「ちびリンちゃん」
も来るらしい……

ちびたち同士の交流こそ、いまのところないみたいだが…


それはそうと、この3か月の間に彼女についてわかったことをまとめてみる

ちびたちは…

○お腹はすくし、のども渇く
 ・食べる量は個体による(ちびめちゃんは小食
 ・1日3食は基本

○お手洗いに行かない
・というのも、食べたものすべてがエネルギーになるという驚異の効率
・ただし、変換効率こそいいものの、消費効率が悪いための1日3食
・ネルちゃん曰く、核反応炉みたいなものが入っているらしいが……詳しくは不明

○お風呂も入れる
 ・防水どころか、お風呂もおk…ということはプールも大丈夫か?

○ちびたちの力にリミッターがかかっている
 ・核反応炉(仮)が入っているだけあって、もともとの馬力はすごいらしい
 ・お人形レベルの力しかないのは、リミッターがかかって制限されているから

○ちびたちの個体差

 ・ちびめちゃん
・初製作だったため、全てにおいてリミッターが強くかかっている(暴走防止
・そのため、後の子たちよりも性能面で劣る
・いってみれば、ちびの試作型

 ・るぅちゃん
  ・ちびめちゃんのデータを参考に改良された正式版のちび
  ・特に物覚えがよくなっている点が大きい
  ・ルカ大好きが多いかなりあ荘において、ものすごい人気を持つ

 ・ちびゆかりん
  ・るぅちゃんと同じタイミングで作られた
  ・見た目が小学校低学年の幼女
  ・が、とある理由から詳しいデータがまだない

 ・りりちゃん
  ・慣れてきたネルちゃんが、ちびめの8分の1の時間でつくってしまった
  ・馬力が腕相撲出来るレベルと微妙に力加減が調整されている
  ・そのため新作リミッターが搭載された、マイナーチェンジ仕様


以上…………しるるのメモ帳より

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そして、今回、また新たな事実が発覚することになる…



ある日の午後

私は言葉をある程度覚えてきたちびめちゃんと一緒に共同キッチンにてお料理

ちびめちゃんは小さなエプロンをしています、かわいいです


「ちびめちゃんはお野菜洗ってね」


水にぬれても大丈夫ということなので、ボールに水をためてその中に茄子なんかをいれる

ちびめもその中に入って、自分の体の倍以上の大きさの茄子をごしごしと洗う

彼女にとって、これは重労働である

もちろん刃物は使わせるわけにはいかないし、火の扱いも彼女にとっては地獄の業火の中での作業になるのでやらせない

できることはほんのわずか

それでも私は参加させることに意味があると言い聞かせている

半分くらいは一緒にいたいからっていうのはあるが←

私はちびめちゃんが洗ってくれたものを切っていく


「飛○御剣流!龍槌閃!!」


スパン!と真っ二つになる茄子

どこかのるろうにっぽく、そして大技っぽく切ったように大声で切った


…ように見せかけて、ただ普通にすっと包丁をいれただけという

それをみた、ちびめちゃんは意味はわかってないだろうが、大笑いしていた

実はこれ、ちびめちゃんのウケがいいので毎回やっている…かわいい

そこからは普通にリズムよく切っていくだけなのだが


茄子をきり終えて、次にいこうとしてちびめちゃんを見ると

ちびめちゃんは、あさっての方向をみていた


「どうしたー?なにみてるのー?」


どうもちびめちゃんに話しかけると猫なで声になってしまう

かわいいから仕方ない


「しるる……あれ…なに?」


私のもとにきて、3か月で覚えた言葉で片言で話すちびめが指差したのは……空間


「あれ?……どれ?」


彼女の指先は虚空を指差す


「あれっ!あれっ!」


必死に訴えかけるちびめちゃんがかわいくて口元がゆるむ

でも、ちびめちゃんが何を指差しているのかはわからない


「……んー?」


私が悩んでいると……蛇口からジャーと勝手に水が出て、ピタッと止まって、また出てと繰り返す


「ああ!……ちょっと待ってて」


私は耳についているシルルスコープを起動する

すると、目の前に着物姿の女の子がすっと現れる


「清花ちゃーん」


私は目の前に現れた女の子に抱き着く


「ちょ、ちょっとしるるさん!」


目の前の女の子、清花ちゃんは超絶可愛い14歳の……幽霊

ネルちゃん作のシルルスコープのおかげで私たちは見える


「しるる!それ!なに!」


ちびめちゃんがらしくなく声を荒げて、私にきく


「え?あ…えと、この人は清花ちゃんだよ」

「……きよかちゃん?」


ちびめちゃんがいつも通りに復唱する

…ここでおかしいことに気づく


「…え、あれ?……ちびめちゃん、清花ちゃんみえるの!?」

「見える…きよかちゃん、見える」


これは…どういうことなのだろうか…

ちびめちゃんには清花ちゃんが、しるるがシルルスコープを使う前から見えていた

まぁ…SSをつくったネルちゃんがつくったちびめちゃんだから、いうほどはおどろかないのだが…


「しるるさん、何この子……すっごくかわいい」


清花ちゃんが目をきらめかせてちびめちゃんを見る


「ネルちゃんがつくったちびボカロのちびめちゃん、かわゆいでしょ」

「はい!すっごく!」


清花ちゃんはちびめちゃんをなでる

清花ちゃんは無機物には触れる、生きているものには触れない…はず…

それがちびめちゃんに触れている……うぅむ…まぁ、確かに作られた存在だけども…ちょっと複雑な気持ち……

また、清花ちゃんにとって、ちびめちゃんは小さなお人形に、もしくは妹のように見えてしまうのだろう


「きよかちゃん、くすぐったい」


かわいい女の子が、かわいい女の子をなでている図

……こまった…少し妬いちゃうぞ…






>>>

後でネルちゃんにこのことを報告した

そうしたら…


「あれ?言ってなかった?ちびたちの目には小型のSS搭載してあるのよ?清花もかなりあ荘の一員だし、見えた方がいいと思ってね」


と、さらっと返した

……きいてないよ、ネルちゃん…

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【かなりあ荘】ちびちゃんのおめめ【byしるる】

ちびめちゃん三作目
前作はタグの「ちびめ」をクリックか、私のブクマにまとまってます

今回はちょっと整理重視
みんなのテキストや、ターンドッグさんのテキストを参考にまとめてみました

また清花ちゃんの出番と新事実
部屋も出来たし、あとで清花ちゃん単体のも書きたい(気が向いたら

閲覧数:191

投稿日:2014/07/14 22:08:43

文字数:2,716文字

カテゴリ:小説

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    最近ゆるりーさんといいしるるさんといい、俺よりも俺の作った世界観を理解し発展させている人が多くて嬉しいやら悔しいやら猛烈に複雑な気分でございます←

    まぁどっぐちゃんが見えるし触れるんだからちび達に見えてもおかしくないしそれはとりあえず置いといて……(おい
    ちょっと清花ちゃんそこで何やってたん?ww
    ただ水を出してたんじゃないだろうね?w

    もはやネルが超常生物になっている件。

    2014/07/14 23:49:40

    • しるる

      しるる

      清花ちゃんは、SS起動してないと私たちに見えないので、自分の存在を知らせる時はカーテンをシャーシャーするでしょう?
      それと同じで水の出し入れで存在アピールしてたのです

      ネルちゃんはもともとそういう子だったじゃないかww

      2014/07/15 11:58:20

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