「二人とも、どうだった?」
 再び大山北大学の雅彦の部屋。二組とも話が終わったので、雅彦と神波が雅彦の部屋に戻ってきて四人で話しているのだ。
 「…凄くためになりました」
 「色々と参考になる話をありがとうございました。…僕たちのために時間を割いていただき、ありがとうございました」
 そういって雅彦とワンオフのミクに礼をする神波と量産型のミク。
 「僕は構わないよ。元をたどれば、僕の話が原因だからね」
 笑いながらいう雅彦。
 「悩むことは恥ずかしいことじゃないわ。私たちだってそうだったから。ね、雅彦さん?」
 「そうだね。…まあ、今でも結構悩むけどね」
 「そうですね」
 笑いながら話す雅彦とワンオフのミク。
 『…そうなんですか?』
 その会話を聞いて、驚いた表情をする神波と量産型のミク。
 「お二人とも、そんなこととは無縁だと思っていました」
 「こんな話をすると、みんな驚くね。確かに色々と経験を積んでいるけど、世界は変化しているから、その経験が役に立たなかったり、逆にマイナスに作用することもあるし。…その辺は数えたことがないから何とも言えないかな。だから、経験だけだとどうにもならない悩みもあるというのが実感かな。ね、ミク?」
 「はい」
 微笑みながらいうワンオフのミク。
 「…だから、悩むことは誰にでもある、と考えるほうが、気は楽になると思うよ。それよりどうやって悩みを解決していくかのほうが重要だと思う」
 「そうですね。二人とも、前向きに考えたほうが良いわ。…それより、ミクさん」
 ワンオフのミクが量産型のミクに向き直る。
 「は、はい」
 「…頑張ってね。私も応援しているから」
 「…はい!」
 「?」
 微笑む量産型のミク。それを見て、頭に"?"マークが浮かぶ神波。その二人を見ている雅彦の表情からすると、雅彦もある程度事情は分かっている様子で、四人の中で唯一分かっていないのは神波のみのようだ。完全に置いてきぼりを食らっている。
 (…歌についてのアドバイスをもらったのかな?)
 彼女が悩んでいる理由を推測する神波。まさか、自分が大きく関わっているとは思ってもいないようだ。
 「それでは、私たちは失礼します。…マスター、帰りましょう」
 「う、うん」
 「二人とも気をつけてね」
 そうして二人は雅彦の部屋を後にした。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 エピローグ1節

閲覧数:79

投稿日:2017/08/29 22:49:11

文字数:983文字

カテゴリ:小説

オススメ作品

クリップボードにコピーしました