【地球の緑の丘】”C・L・ムーア”
1.暗黒の海原のはるかに
懐かしき緑の地球は輝く
ああ その星こそはわが故郷
きらめく光今宵もわれを照らし
すさび痛みし心こよなく痛む
2.望郷の想い虚空を超え
深くせつなくわが胸に迫りきぬ
見わたす遠き宇宙のかなた
地球の岸辺は緑に溢れて
みよ、わだつみは紺青に照り映える
3.無頼非情(なさけしらず)の流浪の歳月(としつき)
未知の異郷に捨て去りし夢と希望
かくて失われし価値を数え
暗黒の岸辺に眸めぐらせば
地球の緑の丘はうるみて美わし
【シャンブロウ】という小説で有名な1930年代のSF作家、C・L・ムーア。その作品集が新訳、新編集で発行されました。
”ノースウエスト・スミス”シリーズというスペース・ファンタジーのシリーズを集めたものであり、未訳作品も入っている… らしい。すでに俺じゃ入手不可能な大昔の作品ばっかりだったんでどれもこれも初読です。
火星やら金星やらを舞台に無頼者のノースウエスト・スミスがさまざまな過去の文化、遺跡、妖魔の類とであって不思議な体験をする… というシリーズなのですが、どれもこれも妖艶で細やか、神秘的な雰囲気をもっていて、まったくもってSFしてないのが可笑しい(w
ムーアは当時めずらしい女流のSF作家だったらしいのですが、作品の雰囲気は、当時すごく一般的だったテニスンの詩やらロマン派の影響が大きいですね。”鋼鉄色の瞳、青白いまなざし”を持つノースウエスト・スミスは無頼な雰囲気の流れ者ですが、彼が出会う人外の妖魅たちはどれも繊細で異国的、非常に美しいものばかりです。
美貌の吸精鬼”シャンブロウ”をはじめとして、人造美女ミンガの美女、儚げで哀れな美少女アプリなど、今読んでも手垢の付かない美しさが実に新鮮~
んで、本題なんですが。
作中でノースウエスト・スミスが口ずさんでいる古い俗謡があり、そのタイトルが”地球の緑の丘”。歌詞は断片的に作中に出てくるのですが、どうやら実際に曲を付けられたことはないらしいです。
ノスタルジックで優雅、古風で妖しげな”懐かしい未来”に、赤い砂塵にかすむ火星や金星の荒野をさまよう無頼者が口ずさむノスタルジックな俗謡… 実に魅力的です。
誰かミクに歌わせてくれる人とかいませんかね? と思ってみる。そんなノスタルジックな未来の歌を歌わせるなんて、実に、ボーカロイドらしいと思うのですが…
新訳には歌詞がのっていたので、ピアプロにも転載してみます。
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ブクマつながり
もっと見る闇にたゆたう ガラスの瞳
白磁の手足 空っぽの胸
沈まぬ月の 照らす丘に
偽りの夢 振り撒き踊る
機械仕掛けの 彼女は歌姫
幻の地に 偽りの体
されど歌は 彼の地を照らす
妖艶にして 冷たい笑顔
滑らかな肌 見えない心
その姿に 人々は惑い...Cantor ex machina
なーひゆ
小さい小さいお星様
砂糖で出来たお星様
あまーいあまーいお星様
コロコロカラフル
食べればハッピー
甘くて可愛いコンペイトウ
いつもポケットに入ってる
幸せをくれるお菓子
私のおまじない...コンペイトウ
♪みずたま♪
あめあがり そらに
かかるにじよ
あかやきいろみどり
ふしぎなはし
ゆめのようないろ
きれいなおそら
あめあがり そらに
かかるにじよ
あおだいだいむらさき
ふしぎなはし...幻虹
ひなた日和里
海の底で 膝を抱え
僕は独り 佇んでる
鯨のようには泳げずに
今夜も逆さに沈むだけ
ねぇ誰か 気づいてよ
泡(あぶく)のような呟きに
潮の流れ 乗り損ねて
僕は独り 眠りにつく
鰯の群れにも入れない
寂しさは誰が知ってるの...深海
mak.kanz@wa
澄み渡る バイカルの湖(うみ)
幾千の夜を見た湖
慈悲深き 母なる湖は
その子等を まだ見ぬ地へ送る
幾万の夜を越えたろう 子等は母を 忘れ
新しき父母を得え 栄え満ちてゆく
いと深き バイカルの湖
私だけは 貴女を忘れない...ブリヤート人の母
Adolf
カトリックの聖人コルベ神父をテーマに作詞しました。
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暗き 黒き 曇り空のもと 彼は祈り 願う
永久(とこしえ)に 閉ざされし門 病み果てる友が
主の御座に迎えられますよう
銃を手に 十人に 自由を与...囚人(めしうど)の守り手
Adolf
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