そこから先はあっという間だった。

 最初に標的にされたのはメイコだ。地を蹴ったがくぽは、一瞬でメイコの懐に突っ込んだ。


 「なっ!?」

 「『酒瓶割』ィ!!」


 間髪入れずに楽刀の柄頭がメイコの頭を叩き伏せた。


 「がは…!!」

 「セイ!!」


 奇声と共にがくぽがメイコに蹴撃。メイコは十メートルほど吹っ飛び、そこで動かなくなった。


「め…めーちゃん!!…貴様!!!!」


 カイトが半狂乱でがくぽに突っ込む。しかしがくぽはそんなカイトよりも遥かに兇悪な顔で楽刀を構え、


 「『氷塊砕』ィ!!」


 超高速の乱れ刺突。突進してきた所に数百回刃が突き立てられ、カイトは無言で苦悶の表情を浮かべた。

 そこへ全体重を乗せたがくぽの蹴り。カイトはそのまま吹っ飛んでいった。


 「カイト兄…そんな…!!」

 「く…っそおおお!!来い!!ロ―ドロ―ラ―!!」


 レンが叫んで手に持ったコントローラーのスイッチを押した。すると遥か遠くの方で轟音がして、猛スピードでロードローラーが突っ込んできた。リンとレンはそれに飛び乗りながら叫んだ。


 『バーストショットッッ!!』


 ロードローラーに取り付けられた兵器が、一斉に発射された。

 それに対し、がくぽは動じず楽刀と鞘を両手に持った。


 「『柑橘芭蕉落』ィ!!」


 縦横無尽に乱れ飛ぶ刃が、兵器を次々に叩き落とした。そのままがくぽは突っ込み、ロードローラーを切り刻みつつ鞘と同時にリンとレンに襲い掛かった。


 「くっ!!」


 咄嗟に両腕で防御する二人。しかし軽量な二人は一撃で吹っ飛ばされ、ロードローラーはその場で爆発した。


 「リン!レン!」


 ルカの悲鳴が響く。


 「許サナイ…許サナイィ!!」


 ミクが狂ったような声でがくぽに突進。瞬時に髪と目の色が薄い金色に変わり、ふっと姿が掻き消えた。『Light』の発動だ。

 しかしそれにも動じずがくぽは楽刀を地面に水平に構えた。


 「『葱刈』ィ!!」


 横薙ぎをしながら一回転。生み出された空気の波は、周囲一帯に広がり、空を駆けていたミクの『Light』を一撃で吹き飛ばした。


 「うあっ…!!」

 「きえええ!!」


 空中でバランスを崩したミクに、がくぽが突っ込んで楽刀の柄を叩きつけ、力任せに押し込んでいく。

 がくぽはそこから刃を立てて鋭く振りぬいた。ミクは勢いに押され、ルカの傍に叩きつけられた。


 「きゃっ!!」

 「ミク!!大丈…ひっ!?」


 駆け寄ったルカが小さく喉を鳴らした。


 パキン…。


 涼やかな音。それと共に、ミクの右手首が―――金属音を立てて落ちた。

 がくぽの刃が、ミクの右手首を切断したのだ…!


 「ひ…あ…いやあああっ…!!」


 右手を押えて悲鳴を上げるミク。感情剥き出しのルカが、地面に落ちた鞭を一本引っ掴んで駆けだした。


 「龍撃鞭っ!!」


 ルカの怒声とともに荒れ狂う鞭。しかしがくぽは、楽刀と鞘で易々と受け止め、ルカの懐に突っ込んだ。


 「陸の太刀『兜討』ィ!!」


 がくぽの鋭い横薙ぎがルカの首に迫ったその時だ。


 『ルカ!!』


 鋭い声と共に、碧い焔を纏ったロシアンがルカの首の前に滑り込んだ。

 刃は焔に遮られたが、勢いを殺し切れず、ロシアンの体にめり込んだ。骨の砕ける音がした。


 『がはぁっ…!!』

 「ロ…ロシアンちゃん!!」


 と、突然刃の角度が変わり、ルカの腰めがけて軌道を変えた。


 『く…!!』


 ロシアンが咄嗟に焔を噴出したが、不十分な防御では押さえきれず、刃はルカの腰に打ち込まれ、ボキン、と鈍い音がした。


 「うあっ!!」


 苦悶の声を上げるルカ。そのまま楽刀が振り切られ、ミクのすぐ傍まで二人は飛ばされた。


 「ルカ姉!」

 「ぐ…く…!!」


 ルカはミクの声にも応える余裕がないらしい。がくぽが冷ややかな目でルカを見下ろした。


 「腰椎を砕かせてもらった…そこで死ぬよりも苦しい目に合うがいい。」


 そのがくぽが目を向けた先には―――立ち竦むグミがいた。


 「グミ殿…裏切るとは思わなかったぞ…。」

 「……。」


 グミは黙ったままだ。がくぽはそこで楽刀を斜に構えた。


 「ウオオオン…!!」


 がくぽがまるで獣の唸り声のような声を上げた。その瞬間、楽刀が怪しげな黒紫色に輝き始めた。


 「楽舞剣術玖の太刀…奥義!!『楽舞破皇斬』ッ!!」


 一瞬にして、黒紫色の爆風がグミを天空へと攫った。

 瞬間煌めく楽刀の刃。それは一瞬にして消え、


 「ぐぁ―――」


 直後にグミの絶叫が、黒い風に呑まれた。渦を巻く黒紫色の爆風はやがて一本の巨大な風の流れをなし、徐々に形を変えていく。


 『ギイイィイィウウウウウッ―――』


 兇悪な鳴き声。黒い風が作り出した―――黒龍の咆哮であった。

 黒龍はそのまま、地上に向かって突っ込み、激突した瞬間―――大爆発を起こした。


 「ぐ…グミちゃん!!」


 苦痛を堪えてルカが叫んだ。

 爆煙が収まったそこには、力なく横たわるグミがいた。腰の痛みを堪え、ルカが体を引きずって近づいた。それに気づいたグミが、儚げに笑った。


 「は…はは…馬鹿…やっちゃったなぁ…あたし……後悔はしてないよ…だけど…も一度…ルカちゃん…と…歌いたかった…な…。」

 「グミちゃん!!しっかり…しっかりしてぇ!!」


 ルカの懸命の叫びにも、答えられないグミ。それでも、ルカに手を伸ばした。


 「…ルカ…ちゃん…も…一度…歌い…たかっ…!」


 ―――ことん…


 手が力なく落ち、グミの目から光が―――消えた。


 「!?…グミちゃん?グミちゃん!?やだ、起きてよグミちゃん!!グミちゃん!!」


 ルカの叫びに、応えないグミ。

 それは…信じたくない、だけど確かにそこにある、最悪の現実の証…!


 「…!!やだ…やだ…いや…グミちゃん…グミちゃっ…!!」

 「いやあああっ!!グミちゃん…グミィィ――――――っ!!」


 ルカの悲しみが、山々に響き渡ったその瞬間、


 「うおおおおおおおおおおおっ!!」


 倒れていたレンが、地面に拳を叩きつけて立ち上がった。


 「!?レン!?」リンが驚きの声を上げた。


 「許さねぇ…がくぽ!!お前は絶対許さねぇ!!!俺がこの手で倒す!!」

 「レ…レン!?何言ってんの!?」

 「皆…皆やられちまった!!俺がやらなきゃ、誰がやるってんだ!!」

 「だからって…だからって!!死んじゃうよぉ…レン!!」


 リンの必死の制止に、レンは目を見開いて叫んだ。


 「俺は死なない!!…リン、お前を残して死ぬわけにはいかないから…!!」


 「え…?」


 リンが顔を上げた。レンは拳を握りしめながら、ちいさく笑った。


 「…ソフトだった時から…この姿で生まれてからも…ずっと、ずっと一緒に生きてきた。時には喧嘩することも、時には傷つけあうこともあった。だけどどんな時でも、互いの事を想って生きてきた。リンと俺は互いに鏡に映るもう一人の自分…だけど、リンを「実」とすれば俺は「虚」だ。「実」がいなければ、「虚」は存在できない儚い物…。でも、「実」がいるから、「虚」は輝けるんだ。リンが生きて、どこかで笑っててくれる限り、俺は頑張れる。強くなれる!リン…!お前が生きて笑ってくれる限り、俺は死ぬわけにはいかないんだ!!」


 レンの強い想いが響いた。


 「さぁ…行くぞがくぽ…!!せめてお前に一矢報いてやる!!」


 レンが力強く前に踏み出した、その時だ。


 「…私だって…!!」


 「えっ!?」


 レンの隣で、いつの間にかリンが立ち上がっていた。


 「…私たちが鏡に映る存在で、私が「実」でレンが「虚」だというのならば、「虚」が鏡に映っていなければ「実」もそこに存在できない…!レンがいるから、私も頑張っていけるの!!たとえレンが危険な所に行こうとも、私だって絶対ずっと傍にいるから…!!どんな時でも…絶対に!!」


 リンの強い叫びが、レンの想いに共鳴したかのように響く。レンは驚いた顔でリンを見つめ、そしてその顔に徐々に笑みが浮かんでいく。


 「…!!うん…うん!!リン!!」


 レンが左手をリンに向かってまっすぐ差し出し、


 「レン!!」


 リンもまたその手に合わせる様に右手をまっすぐに差し出した。

 パン、と音を立てた二人の手から、金色の光が放たれ始めた。


 「俺たちは!!」

 「二人で一つ!!」

 「誰にも切ることのできない!!」

 「永遠の絆!!」


 『喰らええええっ!!』


 二人の声が重なり、金色に輝く二人の手が前に突き出された瞬間。


 金色に輝く矢が―――二人の手から放たれた!!


 「ぐはぁっ!?」


 矢は的確にがくぽの腹に命中。貫通こそしなかったが、がくぽはそのまま数メートル吹っ飛ばされた。

 未だ意識のあったミクとルカは、呆気にとられていた。


 「な…何今の…?」


 ミクが困惑する最中、ルカははっとした表情になり声を絞り出した。


 「ま…まさかあれ…!!」



 「音波…術…!?」



 呆気にとられていたのはミクとルカだけではなかった。光の矢を放った、リンとレン自身も茫然としていた。


 「え…え?」

 「今のは…まさか…!?」


 二人は疑心暗鬼ながらも頷き合い、再び手を合わせて突き出し同時に叫んだ。


 『ハァッ!!』


 金色の光を放つ両の手から、再び光の矢が放たれた。今度の矢は緩やかに曲がりながら、倒れているがくぽに確実に打ち込まれた。


 「がはっ!!」


 呻くがくぽ。リンとレンは確信した。

 これが自分『達』の音波術なのだと―――!!


 「ど…どうなってるの!!?」


 未だに訳がわからないミクに、ルカが少し感激した様な顔で叫んだ。


 「そうか…そうだったんだ…!!あれが…あの子達の音波術の特性だったんだ!!」

 「ええ!?」

 「私は今まで、あの子達一人一人に音波術が覚醒するものと思っていた…だけど違った。あの子達は、二人揃ってなきゃダメだったんだ!あの子たちのソフト時代からの最大の設定は「鏡に映る対なる存在」だった…それを活かした音波術だったんだ!リンだけでもダメ、レンだけでもダメ。だけど二人揃えば、全てを叶える奇蹟の音が生まれる―――――!!」


 「それが鏡音リン・レンの音波術―――『ツイン・サウンド』!!」


 「ツイン…」

 「サウンド…!」


 ルカの話を、目を見開いて聞いていたリンとレン。徐々にその顔に、喜びが溢れていく。


 「リン!これが…俺達の力だ!!」

 「うんっ!…うんっ!!」


 すでに涙目になっているリン。

 そこへ、怒り心頭になったがくぽが襲いかかってきた。


 「きえええええっ!!」

 『ツイン・サウンド・シールド!!』


 リンとレンの前に金色のバリアが敷かれ、楽刀を受け止めた。『音刃斬』で切れ味が遥かに高まっている楽刀が、歯も立たなかった。


 「く…!!おのれ!!コオオオオ!!」


 飛び退ったがくぽが、奇声を発した。『楽舞十字斬』を撃つつもりだ。


 「『楽舞十字斬』っ!!」


 刃が十字を描いた。…だが、それだけだった。今までの様に、蒼い十字が飛んでゆくことはなかった。


 「な…なぜだ…なぜ応えぬ楽刀!!」


 混乱するがくぽ。がくぽだけでなく、ルカ達も何が起こったのかわからなかった、その時だ。


 『―――やれやれ、やっと効いてきたのか。大した刀だ。』


 頭の中に響く声。それは、ルカの足元で蹲っていたロシアンのものだった。


 「また…貴様か!!いったい何をやった!!」


 怒りを露わにしたがくぽが叫ぶ。ロシアンは薄ら笑いを浮かべた。


 『…吾輩の『碧命焔』には、類を見ない超特殊な毒性がある。人体に入り込めば内部から全身の機能を低下させ、特殊武器に入り込めばその能力を失わせ、普通の武器でも火薬の爆発やばねの弾性などを阻害する。余計な技は要らぬ…ただ碧命焔に触れるだけで、対象物はその力を失う。これが事実上吾輩の最強業…『焔毒』…!!貴様の刀は…封じたっ!!』


 楽刀を握りしめてわなわなと震えるがくぽ。そこに声が響いた。


 「年貢の納め時だな!!がくぽ!!」

 「覚悟しなさい!!」


 はっとしたがくぽが見た方向では、リンとレンが天に向かって手を掲げていた。


 『ツイン・サウンド―――っ!!』


 二人の声が光となり、そして天空に打ち上げられた。


 「く…まだだ…まだだああっ!!」


 がくぽが吠え、そしてリンとレンに向かって突っ込んだその瞬間!!


 『サンダ―――――――ッ!!』


 リンとレンが叫びながら手を振り下ろすのと同時に、がくぽに巨大な雷が降り注いだ!!


 「ぐおおおお……ぎぁああぁぁあ………!!」


 雷に身を焼かれるがくぽの絶叫が響き、そして次第に消えていったその瞬間―――大爆発を起こした。


 『うわああああああっ!!』


 その場にいた全員の悲鳴が響く。

 悲鳴と、爆炎が鎮まったそこには―――ボロボロになり、倒れて動かぬがくぽがいた。その眼からは―――光が消えていた。


 『…やった…?…やった!やった!!ぃやったあああっ!!』


 リンとレンが歓声を上げた。

 ミクも嬉しそうな顔をした。

 だがそんな中、ルカだけは複雑な表情であった。


 「どうしたの?ルカ姉…?」


 ミクが尋ねると、ルカは小さな声で呟いた。


 「…ほんとに勝ったって言えるの?これ…。」


 ルカのいう通りだ。メイコとカイトは意識不明。リンとレンも、動けているだけで相当な傷を負っている。ミクは右手首切断、ルカは腰椎を砕かれている。ロシアンは全身ボロボロだ。

 そしてグミは……。


 『……。』


 歓声を上げていたリンとレンも俯く。

 その時、はっとしたレンがリンに話しかけた。


 「リン!ちょっと…試したいことがあるんだ!!」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

紫色の騎士と鏡の音 Ⅷ~決戦!!VS神威がくぽ【後編】鏡の音、覚醒!!~

鏡の覚醒キタアアアアアア!!!!こんにちはTurndogです!!

とうとうリンとレンが覚醒しましたよ!!長かった…ここまで…!!

というのも。ここのサイトは空白を一文字改行を二文字と数えるのを完全に忘れていて、「よっしゃ5000文字ちょいで収まった!!」と安心して投稿しようとしたら

《テキストは6000文字以内で入力してください》

NOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!
というわけで文や改行をたくさん削りました。特にがくぽの奥義やロシアンの新技の説明を結構削りました。おかげで出来は悪いです、はい。
バトルシーンは改行が多くなります。これから書く人は注意しましょうwww

さて!!削った説明もどうしても出したい!!ということでちょっと妙案を思いつきました。それについてはまたおいおい…ww

次回。全てが終結。そして再生。乞うご期待です。

閲覧数:578

投稿日:2012/04/23 22:54:17

文字数:5,976文字

カテゴリ:小説

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  • しるる

    しるる

    ご意見・ご感想

    勝ったとはいえ、満身創痍のみんな…
    グミの光は消え、がくぽも散った……
    なんでもありのスーパーにゃんこ、ロシアンもボロボロ……

    なら!鏡音の力が全てのカギを握っている!!


    てか、そっか、ターンドッグさんのボカロはアンドロイドだったんだもんねw
    前にめーちゃんショートのときや、今回のミクの手切断…
    そうじゃなかったら、かなり……なことにww

    2012/04/24 16:11:49

    • Turndog~ターンドッグ~

      Turndog~ターンドッグ~

      ツイン・サウンド―――全てを叶える奇蹟の音。構成上、いっちばん好きな音波術です。
      つまり結論から言うとリンちゃんなう!!

      意外と忘れがちな設定てんこ盛りwww
      ええ…結構スプラッターでっせww

      2012/04/24 19:32:30

  • ゆるりー

    ゆるりー

    ご意見・ご感想

    ようし全員揃っているな?これより、『がっくん何やってんのかなぁ今までは許していたけど今度は許さないんだからねぇよくもやってくれたねぇ許サナイカラァ』作戦を開始するぞ!!
    ってあれ?もうやられてる?
    しょうがないなぁ、なら冥界式処理術をつか((((((おい待て


    ついに鏡音覚醒した―――――――――!!!!

    テキストの文字オーバー…私も何回かやったことありますw
    でも、ういう時は、連載だったら次回の話にまわす、読みきりだったら『前のバージョン』機能を使う…とかしてますねw

    私の推理。
    みんな「ヴォカロ町シリーズ」…全部繋がってるんですよね?
    だったら…グミちゃんとがっくんは、まだ生きている!
    証拠がないけどw
    っていうか絶対はずれてると思うけどw

    2012/04/23 23:49:09

    • Turndog~ターンドッグ~

      Turndog~ターンドッグ~

      きゃあああくるってる!!クルッテル!!www
      殺っちゃっt(ry
      待て待て待てwwwそれは冥界式処理術と書いて「コンチータ」とか墓場の主とか読m…おや誰か来たようd(ry

      覚☆醒!!苦労しましたよwww

      切れなかったんですよ、これ以上…orz
      ホントは次の話の一部までここに含んで次の話をエピローグにするつもりだったんですがね…ww

      繋がってますよぉ♪なぜかコラボでもつながっているというwww
      生きている!!…生きている?
      うふふふふふふ…www明言はしませんよっとwww

      2012/04/24 00:26:46

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