●ライバル商品が、ゲームに...
「ちょっと、これ見てくれる?」
美里課長が、会議室でルカさんに見せたのは、ゲームとパンフレットだった。
「なんですか、これ?」
ルカさんがパンフレットをのぞきこむ。そこには、“はっちゅーね”の絵が描かれていた。
「あ、これ、ミクさんが作ってる“はっちゅーね”ですね」
ルカさんの言葉に、美里課長はうなずいた。
「文具やマスコットとか、小物が多かった“はっちゅーね”だけど、こんどゲームになるみたいよ」
課長が指さしたパンフレットには、“みんなで領土を広げていくゲームです”と書いてあった。
「ふぅん。そっちの方面で商品化するんですね」
ルカさんは興味深そうに見入った。
●私たちも負けてられない!
ルカさんと美里課長がいるのは、2人が勤めている会社「ハミングス」の会議部屋だ。
「このゲームを商品にするのは、どこなのかしら」
「らら、みたいね」
美里課長は、ひとさし指を立てた。
「雑貨ショップのチェーンを持っている“らら”だけど、ゲームのショップも持ってるから、そこで売るのでしょうね」
「そうか」
ルカさんは腕を組んだ。
「マニア層とか、そういうファンをつかもうという方向かな?」
彼女は、会議室の壁に目をやった。
そこには、彼女たちが商品にしている「クロミク」のポスターが貼ってある。
「私たちも、負けてはいられませんね。新しい分野で、なにか商品化をしましょう、クロミクで」
ルカさんの言葉に、課長もうなづいた。
●新しい遊びをつくろう
「雑貨や小物とか、人形とか、分野は似ていたわね、クロミクとはっちゅーねは」
「そうですね」
美里課長は、クロミクの商品カタログを出した。
「クロミクは、ゲームとは分野が違うし、他の商品で新しい分野を広げてみようか」
「そうですねぇ。ゲームじゃなくても、なにか夢中になれる遊びのアイテムがいいな」
ルカさんは、壁のポスターを見ながら、ぼんやり考えた。
「そうだ。写真を使った“切り絵”なんか、どうかしら」
「切り絵?」
美里課長が聞き返す。
「そうです。クロミクの人形を撮った、いろんな写真を、切り絵にしてあそぶんです」
「なりほど。スクラップ・ブッキングみたいなホビーね!それ、楽しそうね」
2人はうなずいた。
ルカさんは言う。
「クロミクの新しい人形は、テトさんに作ってもらって、写真は、モモさんに頼んでみようかな」
美里課長は腕を組んだ。
「うん、写真の切り絵か。ちょっと、企画書を書いてみましょう」
「おもしろくなってきましたね。そうだ!じゃ、私もスクラップ・ブッキングを始めてみようかしら」
ルカさんは言う
「あれ、ルカちゃんは、やったことないの?」
美里課長はつぶやいた。
「さすがは、ひらめきのルカちゃん。じゃ、企画書は私が1人で書かなきゃ」(´ヘ`;)
(あえて、無責任とはいいません、と彼女は思った)
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