「っ!?・・・」
何・・・何何何何何何何!?何なのよ、あの子!如何してあんなに・・・強いの!?
ブン、と後ろから振り下ろされる竹刀を振り返らずに回転蹴りでリンはそれをへし折る。 おぉ、折れた、何てこの場には似合わない暢気な口調で言いながら、前から向かって来た女子と組み手を取ると拳を避け、相手のガードの弱い所に潜り込み鳩尾を殴る。かは、と息を飲んで女子は倒れ込む。そして次に フォンフォンと前方から迫って振り下ろされる竹刀を後ろに下がる事で避け続け、 ブン、とそれを振り下ろされるとそれを避けずに手で掴んでみせ、足でその女子の土手っ腹を思い切り蹴飛ばした。その女子は五メートル程飛ばされただろうか。
「っ・・・!何で・・・何で貴女・・・、そんなに強いのよ!?」
耐え切れなくなったのだろうか、金髪少女が叫ぶ様にしてリンに問う。
「んー?」
トン、と地面を蹴り、そのまま宙に舞ったまま回転蹴りを繰り出す。これで竹刀は二本折れ、女子達は三人程倒れ込んだ。
「別にあたし、強くないよ。それに、」
トン、と地面に降り立ち、リンは金髪少女の方を見る。
「これは貴方達が仕掛けてきたんでしょ?」
その言葉に く、と少女の顔が悔しさで歪んだが、それは不意に勝ち誇った様な狂った笑いに変わった。
リンの後ろから最初に倒した旗幟がゆらりと立ち上がり、転がっていた無傷の竹刀をその手に握り締めるとリンの後方から駆けて行き、それを振り下ろした。リンはまだ、気付いていない――
パァンッ!
竹刀がぶつかったのは、リンではなく――
「後ろから不意打ちたぁ・・・頂けねぇなぁ・・・」
「ミク姉・・・!」
ミクが構えている、木刀だった。
「! 初音・・・先輩・・・!」
「へぇ、私の名前、知ってるんだ。最も、普段の私じゃなく・・・」
パン、と竹刀を弾き返しミクは容赦無しに旗幟の腹に木刀を喰らわせた。
「が・・・」
「剣道部での“殺しの初音”の呼び名をね・・・」
ドサリ、と旗幟が今度こそ本当に倒れた。その後病院行きになる事は間違い無いだろうが。
「へぇ・・・まだその呼び名付いてたんだ。懐かしいねー」
「いやー、私が試合出ると怪我人続出しちゃってさー、今、私、ダークホースなんだよねー、ネルちゃんもいるし・・・。まぁ、今回は久々に暴れさせて貰えそうだけどね」
ス、と木刀を構え直し、ミクはリンと背中合わせになる。
「“殺しの初音”が味方なんて心強いね」
「そう?んじゃまぁ、楽しませてよね」
バ、と女子達が一斉にミクに向かって走る。その間のガードが弱い所を見抜いてミクは其処から抜け出す。勿論リンも抜け出すのを忘れない。
そして一人の少女の背に思い切り木刀を振り下ろそうとした時、
カアンッ
「アホか、お前は。それやったら絶対背骨折れるぞ」
その木刀を受け止めた人はそう言って、もう片手で女子の腹を打った。
「あーん、ネルちゃんひどーい!折角楽しくなりそうだったのにぃ!」
ぶー、と頬を膨らませるミクの額を「アホか」と言う言葉と共に手に持っている五十センチ程の木刀でネルはスコン、と殴る。
そしてもう片手には、同じ長さの木刀が。
刀を二本使う、二刀流――
「無実の生徒・・・まぁ、此処にいる生徒は全員無実で無いから、別に良いのかな?」
チラリ、とネルは女子達の方を見る。
「“双頭の亞北”・・・!」
「ほう、その通り名を知ってるとは光栄だな?」
クスリ、と笑いながらその実目は笑っていないネルはス、と身構えた。それを見てミクも構えを改める。
「・・・ねぇ、あの金髪ウェーブ女、実力はどの位?」
リンが小声で聞くとその刹那、二人は元の表情に戻った。
「それは・・・分からん。あやつの実力に関しては、私は良く知らない。唯、運動能力がかなり高い、と言う事なら分かるが・・・」
「ん。それだけ分かりゃ十分だよ。さて、始めようか」
そう言うと、リンは ス、と構え直した。
数分後――
「がっ!」
ドサリ、と金髪少女は地面に叩きつけられる。「ま、こんなもんでしょ」と言いながらリンは パンパン、と汚れを払う様に両手を打った。
「意外と呆気なかったね。もっと暴れたかったのにー!」
ぶーぶーとむくれるミクの額を再びネルが叩く。
「・・・て事でさ、」
ス、としゃがみ込んでリンは金髪少女の顔を覗き込む。
「何であたしにこんな事したの?レンと一緒にいたから?」
そう言うと、く、と息を食い縛る様な声が聞こえた。
「そうよ・・・それもある・・・だけど・・・」
ギリ、と歯を食い縛り、次の瞬間、
「それもあるけどっ・・・!貴女がレン君の特別だったから!」
泣く様に叫んだのでリンは驚いてしまった。後の二人も同様である。
「私、中学の時にレン君と同じ中学に転校してきた。何も分からない中、レン君は私に話し掛けてくれた。それが嬉しかった。男の子だって良い、だって、不安だった私に出来た、初めての友達だったから。何時の間にか、私はレン君に恋してたんだ。けど、無理だな、て何となく分かってた。レン君は何時も、誰かを見てたから。私の髪が幼馴染とそっくりだ、て言った時、私、『あぁ、その子には勝てないな』、て思った。その子はレン君の特別だ、て凄く思った。そしたら・・・そしたら案の定こうよ!やっぱり勝てない!貴女には勝てない、て分かった!けど勝負がしたかった。負ける、て分かってても、貴女と勝負がしたかった・・・!だから・・・!だから私っ・・・!」
最後の方はポロポロと涙を流しながら少女は言った。
「別にあたし、レンの特別じゃないよ」
リンが言うと少女はリンの方を見た。
「確かにあたし、レンの事好きだけど・・・でも、ぜぇったい! レンはこの気持、分かってないよ。レンは超鈍感だから」
へへ、と少し寂しそうにリンは笑った。
「周りの子の気持だって理解してないよ。あたしも、レンにとっては唯の幼馴染で腐れ縁・・・。まぁ、中学一緒だったんなら分かるよね?レンの鈍感さ」
その言葉につられ、少女はコクリと頷く。
「でしょ?だからレンの事好きになると苦労するよー。・・・だから、て訳でもないんだけどさ、」
言いながらリンは少女の体をヒョイ、と持ち上げ、ストン、と自分と向かい合う様に座らせた。
「あたしと友達になろうよ。一緒にこの気持、共感し合おうよ。きっと良い友達になれるよ、あたし達」
そう言うと、少女は再び涙を流した。けれどこれは嬉し涙。そして、それを拭いながら、微笑んで少女は
「うん!」
と応えた。
再会 7
7です。戦闘シーン終わりました。つ、疲れた・・・。
取り合えず一言。
この高校は何処ぞのめ○かボックスだ。いや、本当。
あ、ミクの木刀、ネルの二刀流はBLAZEの曲イメージから。すいません・・・。
えと、此処でアンケートをとらせて頂きたいと思います。唐突ですが。
今回、つーか前からですが・・・話の中に出てくる、金髪少女の名前を募集したいと思います。
取り合えず外見はスレンダー、身長は160前後。髪は金髪、目の色は薄翠色です。母方の方に外人の血が入っています。
締め切りは今日から一週間後、六月三日とさせて頂きます。募集してもし名前が決まらなかったら作者が頑張ります。・・・はい。
それでは読んで頂き、有難う御座いました!
5月29日 磯城→旗幟に修正。何て打ったのか忘れてたんだ・・・(←
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ご意見・ご感想
音坂@ついった
ご意見・ご感想
こんにちは。金髪美少女(決定)名前募集ということで、なんにしようか迷ってるうちに今日になりました(笑)
ナナちゃんなんてどうでしょう。苗字はか行のどれかでどうでしょう。かわいくないですか、出席番号順の座席になったときとか、レンと席が近づいて喜んでたりとかしたら(なんのフラグだそれは)
再会シリーズ大好きです、今後も楽しみにしてます(´ω`○)
2010/06/03 19:44:14
lunar
こんばんは。メッセ有難う御座います・・・!それにキャラの名前まで・・・!あぁ、もう嬉しい限りです!
・・・でも一応こちらの方で名前決めさせて頂きました。折角のご好意を無駄にする様で申し訳ありません。
名前は 椿 麗羅(ツバキ レイラ) です。情報源は私の友達です。有難う、Yちゃん!(笑
でもこの子意外と引っ込み思案なんで心の内では喜んでるけど話しかけるのが怖いな、とか思ってると思います。
楽しみにして下さっていて、本当に嬉しい限りです。明日以降から投稿していこうと思いますので他の作品も見てやってください(←
それでは。
2010/06/03 20:38:36