拝啓
真夏の夜はおとぎ話を 瞬く星々に語りかけます
恋しい貴方の声が棘を刺すように 私の右目を曇らせました
敬具

鳴かない蛍は身を焦がしてる 一時の優しさでも
愛しさに溺れてくこの胸は 貴方で満ちていたいの

空に舞う焔歌 陽炎みたく踊りましょう
傷つけられ 隠し隠せども 馴れ合うことを求めている
もしも時が戻せるのなら 惜別の夜に帰りたくて

拝啓
月夜に灯す綺麗な台詞が 虚ろな景色だけ残しています
交わる艶やかな影 切り離されて 私の右手を狂わせました
敬具

鳴かない蛍は身を焦がしてる 片時の安らぎでも
疼きだす傷跡と引き換えに 貴方と朽ち果てたいの
叫びは届かない 痛みを抱きましょう

断ち切れぬ過去の鎖 這いずる胸が汚れていく
迷いの果て 失くし失くせども 囚われ深く求めている 今も
暁に焼かれ落ちて 奈落へと霞の導けるままに

もしも時が戻せるのなら あの夏は夢の通い路まで
もしも生まれ変われたら 玉響の夏に還りたくなります
(ほたるのひかりは)

そらに やかれ おちて ならくへ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

源氏蛍

『鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす』

貴方を赦しません。
夜明けの空に自身も焼かれ、二人地獄で相まみえましょう。

閲覧数:302

投稿日:2021/07/17 23:22:03

文字数:454文字

カテゴリ:歌詞

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