日曜の昼下がり 白線が導くスクランブル交差点
Tシャツの裾を握り 長めの前髪で世界を曇らす
ぶかぶかのジーンズが 求めるものを隠すように
吐いた溜め息がゆらりと舞って 夢見る『ワタシ』に影を落とす
大嫌いな人混みも 雑音の占拠するのっぽな街中も
あのコに逢えるなら いつだってこの世界の住人になれるの
きらきら眩しいショーウインドウに
愛しい真っ赤なあのコが行儀よく座ってて
ガラスに映った自分と目が合えば
温かな雫が溢れて 心を優しく溶かしていくの
あのコを足元へと誘(いざな)って
思い切り街を駆けてみたら
きっと空まで飛んでいって
幸せが積もって死んでしまうわ
でもね もう気づいてる
タグに付いたゼロの多さに
幸せな空の旅は 一気に地上へ帰国するけど
いつかは いつかは
『ワタシ』の足を 真っ赤に染め上げて
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