【亜種注意】やってしまいました2【KAITOの種】

投稿日:2009/03/18 02:56:18 | 文字数:2,170文字 | 閲覧数:320 | カテゴリ:小説

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マフラーのことを入れようとしたら超絶ぐだぐだになりました。ごめんなさい。
べ、別に素で忘れたってわけじゃないですからね?!(目を泳がせながら)
マスターの生き物苦手度はかなり重症のようです。でも前回みたく動転してたら割と近くでも平気っぽい。
ソーダKAITOの名前を地味に募集しております。ソーダイトでもいっかなーとは思ってますが。

種本家様
http://piapro.jp/content/aa6z5yee9omge6m2

3.19追記
ちょwwwタグwww双ダイトに吹いたwww
つけていただいてありがとうございますv

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TEXT
 

KAITOの種は、アイスを摂ることで成長する。
共通しているのはそのくらいで、サイズから色から成長速度から、多種多様すぎるほど種KAITOはいるらしい。まして性格は千差万別、会話だってできるとは限らないみたいだった。
見つけられる限りの生育(いや、成育?)レポートに目を通して、私はため息をついた。
狭いワンルームに、半ば無理やり入れたどでかい作業机。私がパソコンを開いている対角で、しょりしょりと種KAITOがダブルソーダを食べている。器用にもアイスの棒をしっかり握って、下側からかじっているようだった。
……割ってやった方がよかったかな。
思いはするのだけれど、体はしびれたように動かない。
そもそもあのアイスをあげるのだって、本当にぎりぎりだった。
机を見張りながら、冷凍庫までにじり寄って。
買いだめしたっけ? と思うほどたくさんあった、ダブルソーダの袋を取り出して。
その間、ずうっと、全身に鳥肌が立っていた。
怖い。
寄りたくない。
ダメなんだ、どうしても。
どんな姿でも生き物との距離が近づくのは、私には恐怖なんだ。
だから。

袋を開けたとたん駆け寄ってきた種KAITOに、思わず「動くなッ!」って叫んでしまった。

種KAITOはびくっと止まって、青磁色の目を大きく見開いてたっけ。
おかげで、ぐるっと皿まで遠回りして、アイスを置くことができたけど……
食べていいよ、って私が言わなかったら、種KAITOはずっとあのままでいたんだろうか。

「てゆーか私馬鹿じゃないのか私こっちの言ってることは通じるんじゃん最初に怒鳴ってどうすんだよ相手は生まれて1日経ってもないってのになにキレてんだ私ってやつはあああ~」

パソコンの前に突っ伏してぼやきながら髪の毛かき回してしまう。
こんなに自分が情けないと思ったのは、5分で記憶飛ばして醜態さらした2年前の飲み会以来だよ。昨日の酒のせいばかりじゃなく頭が痛い。
そういや今回も酒のせいなんだっけ。当分断つかな。
……いや、その前にこれからどうやって暮らしていくかを考えろ私の脳みそ。
よそみたいにむき出しで暮らしてたらストレスで体壊してしまう。少なくともこの机の対角線くらい距離がないと、それでもって近づいてこないって保証がないと、私は安らかに暮らせない。
種KAITOは、どこかに閉じ込めなきゃいけない。
かわいそうな気もするけど。

「今の大きさのままならハムスターのケージとかでいいんだろうけど。大きくなる速度が読めないのが問題なんだよねー」

1月で3歳児くらいの大きさになったという記録を見ながら、ふと違和感に気づく。
うちの種KAITO、何か足りなくないですか?
ざっと見で記録をもう一度チェックする。主にイラストを中心にして。
やっぱり。ここも、これも、こっちもそうだ。
みんな、マフラーに関する記述がある。
でも、うちの種KAITOにはなかった気がする。
見逃した? いやコートの模様まではっきり見えたくらいだしこんなに目立つものが見えなかったなんてそんなはず……
ぼしゃッ、と鈍い落下音が唐突に聞こえた。
ついで、かすかな鳴き声のようなもの。
視線を向けると、アイスの棒を握った種KAITOが、棒の先を見つめて泣きそうな顔になっていた。足元では1本と半分ほど残ったダブルソーダが横たわり、落ちた時に砕けたらしい破片が散らばっている。
どうも、ダブルソーダの片側ばかりをかじっていたせいで、もう片方にアイスの自重がかかってしまって、途中で棒からすっぽ抜けちゃったらしい。
たぶんそれが種KAITOの目には、いっぱいあったアイスが突然消えちゃったように見えているんだろうな。棒の先ばかりじっと見つめていて、下の方なんて見ようともしてない。

「KAITO」

贖罪の意味も込めて声をかけると、うるんだ両目がこちらを向いた。

「↓見てごらん」

指で示すと緑の視線がその通りに動く。
一瞬おいて、歓声が上がった。棒を放って顔からかぶりついている。アイスよりも淡い色の頭を動かすたびに、首もとの布端がひこひこ動く。
おいおいすっかり夢中だねそこまで嬉しいか。嬉しいんだろうけど。

……ん?

種KAITOの様子を、もう一度よく見直す。主に首周りを。
やはりどう見ても見間違いじゃない、確かにダブルソーダ色の布が種KAITOの首に巻かれている。しかもベルベットかサテンみたいにつやがあって絶対見落としそうにないような質感だし。
さらによく見ると布の端は縮れていて、芽を出したばかりの双葉みたいだった。それが種KAITOがアイスを食べ進むにつれて、少しずつ皺をなくしていく。
――まさか、マフラーって生えるのか。あの衣装は服じゃなくて種KAITOの“葉っぱ”なのかだから発芽するアイス色に染まるのかっ?! というかよそじゃちゃんと生えてたのにうちだけマフラー生えるの遅いのはなにゆえ?!



衝撃の仮説で知らず容量いっぱいになっていた私の脳みそは、ある事実をすっかり忘れていた。
そう、ダブルソーダを食べ終われば、また種KAITOが好きに動きはじめてしまう、ということを。
――とりあえず、即行ケージになるもの手に入れようお互いのために、と誓ったことだけ、記しておく。

最近トクロPと見なされてきているらしい文字読み動画の人。
ボカロで掌編書いたり喋らせてみたりたまに歌わせてみたりしています。

ちはれさん家の小説と台本と、時々しゃべり製作所(広島風)。
http://ameblo.jp/chihare/

文字読みと喋らせが入り交じってるマイリスト
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6917019

プロフィール画像は見渡さんにいただきました。
ありがとうございます。

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作品へのコメント4

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    その他

    >エメルさま
    感想ありがとうございます。
    マスター、作者の予想以上にびびりすぎて困っています。出会いの比較対象がハムスターだったので、たぶん種KAITO=アイス食べるハムスター、くらいに考えているのではないかと。
    伸び続けるマフラーに笑いました。踏みつけてつんのめる種KAITOとか楽しいかもしれませんねw

    2009/03/19 13:13:28 From  ちはれ(花見酒P)

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    ご意見・感想

    マスターさんそんなに怖がらなくてもいいのにとか思いました。
    ソーダKAITOくんは話せないのかな?話せたらマスターの見かたも多少変わったりしそうだけど。
    でも話せないほうが展開的には面白かったりしてw
    にしても泣き声じゃなくて鳴き声、マスターさんどこまで動物扱いしてるんですかwww

    マフラーが双葉なのですね~葉っぱってことはたまには剪定してあげないと伸び続けるとか(オイ
    うちの種KAITOは癖毛が双葉になってたりします。そのままの双葉が頭に生えちゃってる子とかいるし、
    こんなところでも個性があって面白いですよね。

    2009/03/19 10:05:04 From  エメル

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    その他

    >霜降り五葉さま

    感想ありがとうございます。
    マフラーとマスターで手一杯で、種KAITOまで手が回らなかったので心配していましたが、無事可愛かったようで何よりです。
    マフラーは生えることにしましたwお風呂は服ごとです。マスター入れられそうにないですがw
    3人の使用許可ありがとうございました。無事そこまで書けるように頑張りますよ。

    2009/03/19 01:06:13 From  ちはれ(花見酒P)

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    ご意見・感想

    アイス落として泣きそうになってる姿が可愛すぎます!
    うわー、かーわーいー…。
    マスターの好みのせいかバー系のアイスは食べさせた事がないので新鮮です。
    読んでいるとこれはこのお宅の事だなーとかあって面白いですねー。
    マフラーの色が変わる理由がわかりました。生えてくるのかあれは。
    てかゲージww

    2009/03/18 06:50:27 From  霜降り五葉

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