早春

春の駅のホームは冷たさが残る
君がいた不確かな記憶が肩に張り付いている
春を急ぐ人にも淡い期待の影
僕だけが動かない時間の中を歩いている

君がいないことに慣れてゆけば
それなりは叶うのに
髪を揺らしてゆく君が離れない

俯く視界に移る花びら
届かないほど遠くまで
気付かないように下を向いてる
どうせ僕は何にもなれないから


君を隠すみたいに繰り返しの日々
それだけが僕にあるものだとわかる気がしていた
春の風が改札を抜けてく
その度僕は君がいた日を思い出してみている

慣れた世界を踊る花びら
気が付けばすぐそばにいて
届きそうなほど君は遠くて
僕は僕を捨てることもできずに


僕はまだ君を待ってる
風が運ぶたび少しぎこちなく揺れた春のこと
僕は君を待ってる
僕は君を待ってる…だけ

僕の心に咲いた桜が
風に揺れ君を描けば
それは世界を洗うかのように
何度でも何度でも

見上げた世界に舞え花びら
僕の心に君はいて
こぼさないように花を見上げて
君を描く少し早い春

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

早春

投稿作品「早春」で使用した歌詞です。

閲覧数:109

投稿日:2025/04/02 21:24:06

文字数:441文字

カテゴリ:歌詞

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