【がくルカ】この声が届くまで【音を失った少女に】

投稿日:2016/06/02 18:42:59 | 文字数:1,958文字 | 閲覧数:1,073 | カテゴリ:小説 | 全2バージョン

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「君に声を届けたい」
【CASE2 : 神威 学】

実はひとしずくP様の曲、
「soundless voice」と「proof of life」の自己解釈が少し入ってます。
オリジナル要素もありますけど。

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TEXT
 

僕がどんなに必死に叫んでも。
君にはこの声が届かない。


音の無いセカイに、君は一人。
どうすれば君を、孤独の無いセカイに連れ戻せるだろうか…
















<<【がくルカ】この声が届くまで【音を失った少女に】>>















「おはよー神威くん。」
「あ、巡音さんおはよう。」




僕と君は幼馴染だ。
仲が良いし、家も近い。


君といると、なんだかもっと喋っていたくなる。
君との時間が、楽しいんだ。



学校のチャイム。テレビやラジオの音声。
いろいろな人と話し、いろいろな場所で歌って。
誰かが転び、痛いと泣く。
発表会などで聞こえる歓喜の声や拍手。

それら全てに共通するものは、‘音’
音が聞こえるということは、とても素晴らしいことだ。


だから、音を失うなんてことは予測しなかった。
君も僕も。


君は、病気で耳が聞こえなくなった。
君は、歌うのが好きだったよね。僕も、君の歌が好きだった。
君は、歌を奪われた。



君は一人になった。
聞こえないから、誰とも話せない。何も聞こえない。
小学校を卒業する前の出来事だった。


































君と同じ中学に入った。
君は最初、皆から冷たい視線で見られるようになった。
でも事情を理解すると、皆は君に優しい言葉をかけた。
でも君はそれがわからず、孤独と思っていた。


やがて君の両親も他界した。
君の病気も悪化し、学校に行けなくなった。
凍えるように寒い冬のことだった。






僕は君を助けたかった。
孤独なセカイに一人ぼっちの君に、接し続けた。


僕は無力な人間だ。
ただ君に、声を届けることすらできないのだから。






ある日、君が珍しく口を開いた。


「どうして私に優しくするの?」



君は、自分の声すらも聞こえない。
僕は君の手を握り、ただ頷いた。



「君を、助けたいんだ」



僕はそう言ったが、君には何も聞こえない。
きっと、僕のこの気持ちもわからない。


でも、僕のこの声が、君に届くまで。
この想いが、君に伝わるまで。
僕は、叫び続けるよ。



小さい頃から一緒に居て、君への気持ちは、ずっと気づいてた。
伝えれるときは、来るのだろうか。




孤独っていうのは、どんなことよりも辛いことだ。
君の手は、震えている。


君の命は、もうすぐ尽きる。
君は、とうとう居なくなってしまうのか?


僕は、君を抱きしめた。
君の鼓動は、遅くなっていく。
命の終わりが、近づいている。



「どうして、僕を置いて逝ってしまうんだ…
 どうせなら、僕も連れて行ってよ…」


僕は涙を流しながら、言う。
この声が君に届いていないことぐらいわかっているよ。
でも、想いは届いてほしい。

君の鼓動と温もりが伝わってくる。
もう、終わってしまう。


「…っ」


その時。



「…~しい歌を…歌っていてね…」



君は、ポツリと歌いだした。
この歌は…



「孤独なセカイに…包まれても…
 ずっと側に居るよ…忘れないでね…」



君の声が小さくなっていく。




「あなたはずっと…」




君の声は、そこで途切れた。
僕は泣いた。
涙が一滴、君の頬に落ちた。



『独りじゃないよ…』






























翌日、学校に行くと、巡音さんの机には、花が飾られていた。


「…巡音さん、本当に死んじゃうなんて」
「でも、やっとやっかいな人が居なくなったじゃん」
「それは言っちゃダメでしょ。」
「何よ、私が本当にあの子のこと心配してると思ったの?」
「いや、思ってないけど」
「ほぅら」


あちこちから聞こえる、非難の声。
巡音さん。君は独りだったんだね。


君を非難する声に耐えられず、教室を出た。



階段を駆け上りながら思う。



きっと僕も孤独だった。
君を失った僕は、もう生きる意味が無い。
そしてこの世界は、君を拒んだ。
こんなところにもう居られない。



そして、屋上にたどり着いた。



ここにもう、君は居ない。
僕が生きている意味を持たない。



僕は屋上から街を見下ろす。
高い。でも、なんてつまらない世界なんだろう。


僕は手首を切り、飛び降りた。
ここは十分高いから、落ちたら無事ではすまない。


降り積もる白い雪が、僕の血で赤く染まる。




もしも願いが叶うならば…
生まれ変わったらもう一度、君と話したい。

音のある世界で、もう一度…





凍えるように寒い冬の街。
また一つ、希望が失われる音がした。

のほほんと生きる物書きです。
ギャグから真面目なものまでいろんなジャンルの小説を書いています。
…のはずが、最近はがくルカを書くことが多いです。


IN率低いです。
マイページ以外では「かなりあ荘」というコラボに出現します。

全体的にgdgdなものが多いです。
小説は、自己解釈もオリジナルもやってます。
だいたいはその場のノリで書いてます。

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作品へのコメント2

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    ご意見・感想

    うまく感想いえないけど泣きました…
    ありがとうございます!!!!!!

    2012/01/31 10:07:52 From  りょう

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    メッセージのお返し

    はじめまして、メッセージありがとうございます。

    え?な、泣いた!?ありがとうございます。
    今見ると凄いgdgd…orz

    こちらこそありがとうございます!!!!!!
    そしてブクマ感謝です!!!!!!!

    2012/01/31 17:44:22 ゆるりー

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    ご意見・感想

    なにこれやべぇ...(´;ω;`)ブワッ

    ルカの『独りじゃないよ…』のとこで鳥肌がこう、ぶわあああああっと・・・。

    「soundless voice」いいですよねぇ・・・感動モノです・・・(ノ_・。)

    ブクマもらいますね (*。・ω・)ノシ

    2011/10/27 16:27:04 From  姉音香凛

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    メッセージのお返し

    ほんとに書いててやばいと思いました。
    何がやばいって、更新速度が←

    と、鳥肌!?
    私の文章で鳥肌は無いよね、鳥肌は本家様だよね←

    そうですね、最初に聞いたとき泣きました。

    ブクマ&メッセありがとうございました!

    2011/10/27 17:16:07 ゆるりー

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