ペンをくるりと回し
窓の外を眺める
ラジオを聞き流して
夢を探す旅に出かけよう
淡い回想、甘い邂逅
愛すべき誰かの幻想を
君に託した、ただ押し付けた
だけど君は受け入れた
抱きしめてくれるなら
キスくらいしてよ、そっと
ワガママな期待を裏切らないで
未来よりも今を生きていたい
だから一度だけでもいい
「お願い。」
書き間違えた文字を
消しゴムで消していく
書き直さずノートを
閉じて思いに耽る真夜中
見上げれば星が
零れそうに煌くから
涙も星になった
遠のきそうな現実で
眠気に負けても置いていかないで
この手を優しく握って
常に迷想、故に迷走
愛すべき人はわかっている
君が微笑む、釣られてしまう
ああ、もう、敵わないから
抱きしめてくれるなら
キスくらいしてよ、ずっと
ワガママな期待を裏切らないで
今以上の未来も願うから
口癖にしたいほど言う
「お願い。」
オススメ作品
雲に閉じ込められる
私を呼んでくれない空
底に溜まる嘆きを
洗い流してくれない空
涙を飲み込んでは
濁流と目を合わせていた
雨に壊されぬよう
折り畳み傘を持っていた
嫌いなあの子でさえ
今はちょっと手を触れたい...雨に隠して
力学的ティラミス
凍えそうな深夜に
星の囁きがただ一つ
氷霞んでるのに赤い糸
誰かからのメッセージ
お別れは丁寧に
笑顔で翻す髪を見た
だけどそれがセピアの写真みたい
贈り物のマフラーと
指先 白い肌
薄い声 清い眉...リリー
力学的ティラミス
誰かを祝うそんな気になれず
でもそれじゃダメだと自分に言い聞かせる
寒いだけなら この季節はきっと好きじゃない
「好きな人の手を繋げるから好きなんだ」
如何してあの時言ったのか分かってなかったけど
「「クリスマスだから」って? 分かってない! 君となら毎日がそうだろ」
そんな少女漫画のような妄想も...PEARL
Messenger-メッセンジャー-
真っ白な雪が
ふわりふわふわ舞い踊る
見渡すほど光のカーテンみたい
音も姿も
どこかに隠れて
そっと世界を
変えていく
キラキラ ユラユラ
足跡 淡く照らしていく
夜空をぼんやり包んで...Snow twilight
ST
フレアが恥ずかしがった午後に
覚えた口で呼を放った
小惑星が空を嗅ぐ音
あなたは嫌だったみたい
幽霊を眠らす夜の声
あなたに弛む糸電話
夜空の下で12光年
呟いた夢の中
泣いていいの星の陰で
冷たい指先を暖めて...コスモ
力学的ティラミス
6.
出来損ない。落ちこぼれ。無能。
無遠慮に向けられる失望の目。遠くから聞こえてくる嘲笑。それらに対して何の抵抗もできない自分自身の無力感。
小さい頃の思い出は、真っ暗で冷たいばかりだ。
大道芸人や手品師たちが集まる街の広場で、私は毎日歌っていた。
だけど、誰も私の歌なんて聞いてくれなかった。
「...オズと恋するミュータント(後篇)
時給310円
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想