タグ:葉山つばめ
55件
止まる右手
産むまやかし
脆い絵画
愛しむだけの虚しさ
彩を
切り開いた傷口から取り出される信心の欺瞞に
支配された視界さえもここにいれば美しい
一匙の幻覚で闇に落とすほどのエフィカシー
黎明は再誕か 汚れなき場所に還るらしい
凄惨な真実に深く根を張り咲いた花の何が惹きつけたのだろうか...エフィカシー
葉山つばめ
形なき愛情を煌々と騙る不夜城
貶めた卑しめた甘い蜜に見合う価値を知った
手を取り視界を縛り付けて
惑わせる魔性のルージュ
毒されてよ少しずつ
言葉なんていらない
封じ込めて息を止めて
味わいましょう
恥じらいも甘美でしょう
形なき愛情を滔々と語る不夜城...rouge
葉山つばめ
朝が来ない夜になるほど
肌に根を張る朱色の結末
息をするほど過去が錆びて
触れるまでもなく崩れていく
夜の香りに毒されては
重い瞼で呪いを描き込む
不治と見紛う流行り病
意識はすでに灰と化した
息が詰まるほど心地よい痛みと嘘を
腐敗に寄り添い愚かにただ笑い合いましょう...未遂病
葉山つばめ
惨憺たる夜だ
悪夢の淵を歩いている
毒されて脳細胞が溶けてゆく
慈悲はない
信仰心の欠片もない
罪深き大層な冒涜だろう
真実とは見出すもの
瞳の花が咲く
姿を求めて血に酔え肉を喰らえ
狂気的な探求を...インサイト
葉山つばめ
例えばこの果実は何色と問うとして
私は何を正解とするべきか
それはいわゆる神の創造の美しさを以て
現実的で無意味なカラリメトリ
悲しみに彩られた心は何色ですか?
感じ取れぬ色なら触れてみてもいいですか?
私の知らない世界がそこにあるというなら
知る手段を
例えば白黒の部屋を抜け出したとして
私は何か...クオリア
葉山つばめ
あなたは言うの
いつも心を刺す声で
知らない振りも
続けるはもういいでしょう
感情が枯れるまで
泣き明かそうか
体が浮かぶまで涙溜めて
心深く深く傷つけ
満足ならもういいの
忘れられないように...感傷ヒステリシス
葉山つばめ
加速していく思考回路が暴走する
ショートしてしまう
隣り合う距離をゼロに近づけ
熱を感じ熱を与え合う
震える瞳に惹かれて
その奥を覗き込んだら
堕ちていく眩暈は愛おしい?
甘い吐息でくちづけを誘い
好奇に狂えば
もう羞恥など忘れてしまえ...trap
葉山つばめ
時雨が冷たく濡らす
冬の香り風が通る
心の奥深くまで白く染めて
指がかじかむから
この手を握りしめてよ
別れ際はなお強く
サヨナラの後
痛みが残るほど
静かに日が暮れて
知らぬ間に歩を進め...時雨テンダー
葉山つばめ
融解した琥珀色
瞳に揺れ歪み沁み込んだ
頭の中巡る時に
抗うほど迷い続けるだけ
耐えられると虚空をただ睨んだ
壊れたのは私か?
自嘲の血が散らばる
夕焼け空よりも赤く広がり
赤く光る
逃げ場はなく追い詰めた...人工灯
葉山つばめ
春風に舞う花びらを見るたび思い出すでしょう
愛しき君の名前は「さくら」と言いました
春の陽気にまぎれて名残惜しむように
たまに吹く風だけが冬をにおわせる
夕暮れの帰り道で急ぎ足の君は
転びそうな危うさもかわいく見えた
来月には桜が咲きこの道も華やかになる
もしも君が花ならいつか散ってしまいそうだから...さくら
葉山つばめ
ペンをくるりと回し
窓の外を眺める
ラジオを聞き流して
夢を探す旅に出かけよう
淡い回想、甘い邂逅
愛すべき誰かの幻想を
君に託した、ただ押し付けた
だけど君は受け入れた
抱きしめてくれるなら
キスくらいしてよ、そっと...lyric
葉山つばめ
夜空は陽を沈めて
辺りを闇が囲う
月明かりを頼りに
さあわたしを導いて
甘い蜜に誘われ
群がる虫のように
月を蝕む雲が
進むべき道を隠す
まだ夢の続き
記憶の背中を追い...月下
葉山つばめ
自分の心の答えに
気づくことができたら
空高く想いを解き放て
「サヨナラ。」と君
背を向け歩き出す
伝えたいこと押し殺してた
痛いな心が今でも
後悔棘のように
幾許の雑念を
掻き分けて...最後に君と会った日のこと
葉山つばめ
欲の深さなど
僕自身も測れないから
耳障りのいい言葉が「甘すぎるね」
甘やかしすぎて
肥えた欲に理性の枷を
引きずる姿が醜い
見て見ぬ振り
僕が話したありふれた嘘に
誰かが躓いたとしても
「運がないな」と他人事のように...戯言
葉山つばめ
はらはらとその肩に触れる髪が電光石火
僕の胸貫いて揺れる揺れる揺れる
地下鉄のホームにて
向かい側に立つ君
行き先は真逆
到着のアナウンス
吹き抜ける風の中で人混みが動き出した
喧騒に合わせて黒髪が踊る
電車に乗り込み窓の外
君に目を奪われ鼓動が高鳴る...黒髪レジェンド
葉山つばめ
千の瞳死角でささめいて
背後からは崩れる音がする
継ぎ接ぎの隙間から見た光と影
重ね合わせ気が狂う
見透かされた笑顔の裏側
隠し切れずに爪を研いだ
黒い煙吐き出す鉄の箱
急ぐほどに命が削られる
継ぎ接ぎの隙間から漏れ出す血と汗
瞬く間に染め上げる...きぐるみ
葉山つばめ
恋煩い麻酔のようになり
切れた時の痛みが怖い
恋失い温もりが欲しくなり
この際なら誰でもいいのか
白い肌に惑って
互いに助けを求めるまま
舐め合う傷の味
騒ぐほど薄らいで
消えていきそうな理性の中
君がまた美しくなるよ...椿
葉山つばめ
憧れを抱き飛び込んだ
華やかさだけを望んでた
周りの目を気にするようになり
他人が怖く泣きそうになる
夢を見て夢を描く
故にただ切なくなる
現実の壁が高すぎた
見上げるだけ
期待されるだけ荷は重く
自らのことを哀れんだ...スポットライト
葉山つばめ
凍てる冬の空気にまるで突き刺されたかのようだ
痛む心摩って他人は被害者振っている
それでもあなたは照らし続けてくれた
嘘なら嘘のままわからないよう
正しく誤魔化していて
抱く幻想をあなたに纏わせ
ただ愛した
友は口を揃えて何故と問い合っているけど
裏では光を妬んでいたのだろう
嘘なら嘘のままわからな...星が落ちた日
葉山つばめ
振り返れば忘れていた
足跡が続くように
人の記憶なんてものは
曖昧なのでしょう
科学よりも知るべきことが
たくさんあると思い
ノートを手に行く当てなく歩き出した
曇り一つないレンズ越し
透き通る瞳を見つけて
誰もが指す針路で回る...終末学
葉山つばめ
アツアツ 8月 夏の日差しが
ジリジリ もうやめてよ おひさま
(ぎゃっぎゃぎゃ ぎゃっぎゃ ぎゃーぎゃぎゃぎゃ
ぎゃっぎゃぎゃ ぎゃっぎゃっぎゃー)
クルクル フル稼働の扇風機
ガタガタ まだ壊れないでよ
(ぎゃっぎゃぎゃ ぎゃっぎゃ ぎゃーぎゃぎゃぎゃ
ぎゃっぎゃぎゃ ぎゃっぎゃっぎゃー)
君か...てのひらりずむ
葉山つばめ
夏空が
まぶしく照りつけて
光る汗が落ちる
君と自転車で
並んで走る
真夏の海沿いの道を
潮風を背に受けて走れば
どこまでも行けそう
君はそう言って
スピード上げた...片想いの、Summer
葉山つばめ
惑う心に声が裏表
知る術がなく今日もお終いね
視界を覆う疑念の渦から
すでに見慣れた雨模様
夕闇に恋しく
宵闇に寂しく
意味はない 意味がない
繋ぎ止めた言葉
心を刺す
二人より一人がいいね...言ノ刃
葉山つばめ
夕べ見た天気予報 また雨が降るとか
まるでいつも同じのを見てるみたい
桜が散ったらもう春に用はない様
憂鬱な空が夏を迎えにいく
土の蒸す香り
ぽつりぽつりと髪が濡れて
光る雨粒髪飾り
広げた傘を差し出して
隣で含羞んでいた
夕べ見た天気予報 雨は降らないとか...雨降る季節のとある思い出
葉山つばめ
黒髪の波に揺れる反射光溢れて
視線にぶつかって少し逸らしたけど後悔
白い肌に添い映える薄紅色の頬
触れるほど近く触れられないほどに脆く
あなたが見せるその笑顔
それだけで生きていけるなんて
大げさだけどそれでいい
細い指の線 わたしに向けられたサイン
意味がわからずに目でその指を追いかけた
あなたが...楓
葉山つばめ
あなたとわたし まるでコラージュ
つなぐ手と手が隙間を埋める
不自然なほど息を合わせて
違う歩幅を合わせてみたい
あなたとわたし まるでコラージュ
つなぐ手と手が隙間を埋める
交わらないとわかっていても
違う歩幅を合わせてみたい
わたしの恋心が嘘じゃないなら
踊る姿が笑顔で花咲き...ワルツ
葉山つばめ
涙など容易く流せない
そう思うことの愚かさを知った
何気なくふと日常を振り返れば加速されていく
ほら速すぎて...見えなくて...
「それでも今は・・・」
私に永久の時間をくれたんだ 未来と引き換えに
消せない記憶 その記憶に私は生き続けてる
涙ならいつでも流せばいい
そう思うたび弱さを積んだようだ...それでも今は
葉山つばめ
水溜りで跳ねた水玉は模様
反射する世界はまるで水の中
息を止めてぷかぷかと浮かべる気がした
目を瞑りまぶたのスクリーン映し出す
私とあなたの距離は薄いガラス一枚
届かないけど届きそうな距離もどかしく
私まだ水槽のサカナ
帰り道いつでもこんなことばかり
明日こそはとまだ思えているから
息を止めてぷかぷ...アクアリウム
葉山つばめ
両手には実りの果実 鮮やかに映りアイドマ
頬張れば沫糸吐息 深呼吸香れば天使
好奇心もう一つだけ 飴のように頬に転がす
溶けるまで噛むのはダメよ 噛むとほら悪魔が気付く
振り返ればすぐそばにひとり 嘘じゃないよ嘘じゃないよ
天よりも高くそびえる塔から
眺める世界をここに記す
ストーリーブック
あなた...ストーリーブック
葉山つばめ
生れ落ちて消えるまで
置いてけぼり悲しくなるね
自分だけが殻の中
作り上げた理想郷
一つの疑問が頭に残れば
考える術はある
意味などわからぬままに行き場なく
答えを吐き捨てるわ
愚かに夢を探し求めていた頃
雲を掴み遊んだ...考察
葉山つばめ
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