色褪せたフィルムを 繰り返し再生
セピアの影の中 君ははにかみ笑い
書きかけの手紙を 繰り返し添削
朧げな輪郭の 君に想う

あの日、君と見た、闇に咲く大輪の花火
あの日、一緒に、眺めたほうき星の跡
総てがごちゃ混ぜのノイズになってく
君の笑顔、鼓動、置き去りにしてしまった
あの日に…

夏の夕陽が照らす 君の浴衣姿
恥ずかしがりつつも 手を繋いでくれた
歩くふたりの影は 街角を彩り
華やかな闇へと消えてく

この夜、君と見る、暗天を染めていく光
この夜、一緒に、眺める満天の星
総てを僕はまだ知ることはなくて
君の鼓動、傍で、感じ続けられたから…

君のいない世界へ進むベクトルの針
僕が知らない「終わり」が近づいてた
夏の匂いを醸し出す大三角は
寂しげに瞬いてた

君はただ天の川だけ眺め続けた
繋いだ手は暖かくて
君といる瞬間を 忘れたくなくて
色褪せない想い 心に焼き付けてた

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夏の夕陽が照らす 君の笑う姿
はにかんでる顔は もう変わることはなく
繋いでた手の鼓動 ふと思い出してた
膝の上に涙が落ちる

あの日、君と見た、闇に咲く大輪の花火
あの日、一緒に、眺めたほうき星の跡
総てが無意味な単色に変わってく
君の色が 抜け落ちてく

僕らがいた世界は唐突に幕を閉じた
僕だけが取り残された時間が始まる
夏の終わりを見届けた大三角は
哀しげに瞬いてた

僕は今も天の川を眺め続ける
手の隙間を風が抜けて
君といた瞬間を 忘れたくなくて
色褪せない想い 手紙に書き連ねた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【応募用】残照のアイオーン

すんさんのこちらの楽曲に歌詞応募させていただきました。
貴重な機会をいただきありがとうございます。
https://piapro.jp/t/FNGJ

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夏の夕陽が映し出す、もう戻ることの叶わない時への憧憬と悔恨。

閲覧数:247

投稿日:2020/06/25 00:37:35

文字数:652文字

カテゴリ:歌詞

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