広いダンスホールの中を
白いドレスのサンドリヨンと皇太子は優雅に踊り回る。
他の出席者達も我を忘れた様に二人の姿に見入っていた。
『なんて素敵……』
『彼女は何処の御令嬢だろうか?』
『皇太子となんて羨ましいわ…』
そんな声が飛び交う中、二人は尚も踊り続けた……
――やがて二人の足が止まると、瞬く間に拍手が送られた
サンドリヨンは皇太子と共に静かにお辞儀をした。
「皇太子様。私こんなに楽しい思いをしたのは
生まれて始めてです」
「私もだよサンドリヨン。こんなに楽しんだのは
久しぶりだな」
二人はテラスの片隅で笑いあった。
「まぁ。皇太子様がそんな事をおっしゃるなんて
なんだか可笑しいわ」
「私は元々こんな夜会は苦手なんですよ
一人でいる方がずっといい…
だけれど今は貴女といる方がずっと楽しい」
「私もです皇太子様…私もずっと一人でしたわ…
もしかしたら私達案外似た者同士かも知れませんわね」
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