それはそれは、美しい満月の下で・・・・



みなさん、こんばんわ。私は巡音ルカと申します。
本日はこの物語を拝見しに来てくださって誠にありがとうございます。
今夜、みなさんがお目にかかりますは、この満月の月蝕とともにに開かれます、「月の扉」を偶然にも通ってしまう4人少年少女を巡る3つの物語です。

一つはアイドルとして生きる少女の物語。彼女は虚構として生き続けてきました・・・・その結果、現実世界での拠り所を失い、唯一の支えである飼い猫と過ごす月夜に自らの存在を求めています・・・


一つは幼き兄妹の物語。好奇心旺盛で想像力豊かな子供たち。2人はさまざまな物語に胸を弾ませています。彼らの想像力は彼らの夢に現実性を吹きこませ、時に現実を超えてしまいます・・・・


そして最後はある平凡な青年の物語。彼は夢見がちな青年・・・・彼は少なからずこの現実世界から離れたいと願っている。しかし、現実から離れすぎてはならないことも良く分かっている。しかし、あるきっかけが起こるのです・・・・

・・・え?「月の扉」って何ですかって?そーですねぇ・・・目に見えるものではありませんが・・・・わかりやすく申しますと「この世とあの世をつなぐ通路」とでも申しましょうか。

しかし、月の扉は完全に閉ざされているものではありません。時折向こう側からこの世ならぬものがやってきます。
・・・・ほら、あそこを見なさい。翼をはやした少女たちが飛んでいるでしょう?あそこに見たこともないカフェがあるでしょう?まるで、昔読んだおとぎ話に出てくるようなものがたくさんいますでしょう?


・・・そうです。今宵、月の扉がこちら側からも開くのです。それは世界にとって危険なことですが同時に実に甘美なものです。そこからさまざまな物語が発生してゆくのです・・・まるで、サイダーの泡のように。わたしはその物語の語り部を務めさせていただきます。ときどき物語がつまるようなことがあれば、ちょっとだけ、介入することも有りましょう・・・・え?そんなことが許されるかって?現実はおとぎ話とは違うのです。そうでもしないと、物語が成立しなくなるからです。


・・・おっとっと、あなたがいましたか。ご紹介しましょう。この子は私の使い魔のたこルカと申します。彼女もこの物語がうまく流れるお手伝いをしてくれます。


みなさん、これからのどが渇くことも有りましょう。あなたたちにこの「月影サイダー」をお配りましょう。


それでは、物語が始まります・・・ごゆっくり・・・・





ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

月の扉 開幕の前に

どうも、こんばんわ、tokekです。さてさて、これより月の扉をめぐる、奇々怪々な物語が始まります。でもその前に、語り部の巡音さんの御説明を聞いてください。
ではまた。

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投稿日:2010/05/01 19:29:18

文字数:1,065文字

カテゴリ:小説

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