目の前にある、現実。
それが何なのか、何を言いたいのか、充分理解している。
でも、心だけがその言葉を呑むことが出来なくて、拒んでいる。


だって、まだ―― 好きだから…。



離れていく。
君の態度に気がついた、真実。
(離れて、いく。)
心の中で呟いた、真実。

『もう、好きじゃないんでしょう?』
  ”私はまだ愛してるのよ”
『別れたいんでしょう?』
  ”もっと、傍にいたいのに”

理解している、真実。
噛み砕けない、真実。
否定と、肯定の繰り返し。

知ってる。知ってるのよ。
私じゃない誰か。
君の心に住みついた、誰か。
私の存在を、易々と切り離した君。


まだ、好き。

まだ、好き。


何回言えば、君に届くのでしょうか?
何回言えば、君に辿り着くのでしょうか?


シンデレラのガラスの靴は…もう、恋という業火に焼かれ、融けて無くなってしまったのです―――




だから、私は裸足のまま立ち上がる。

羽は、無い。
逆境から身を守る盾も無ければ、逆境に迎え撃つ槍も無い。
不幸な乙女を探しに来る、王子様もいない。

それでも、私は裸足で立ち上がる。


また、何処かへ座るために、立ち上がる。
まだ見えない、安らぎのある何処かへ、座るために…あるきだす。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

座るために、立ち上がる。

誰とか、まぁどうでも良かったんですけど。
流星Pの、とあるルカ様の曲を聴いたら、いたたまれなくなって…!
唐突に思いついた感じです。モチロン即興(*´U`)b←

一応小説に分類しておこう。
ただの短文だが。

閲覧数:113

投稿日:2009/03/03 23:39:06

文字数:542文字

カテゴリ:小説

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